かむろだけ | 足下に小さな紅葉が残っていた | |
(小鏑山、1261.7m:宮城県大崎市鳴子温泉鬼首、山形県最上郡最上町) |
H20.9.28 |
この時点で早々と展望は諦め温泉を楽しみにすることにして、細倉マインパークを経て鳴子温泉へと向かった。道路は空いているが東北地方は面積が広いだけに走り甲斐があり、鳴子温泉まで予想よりずっと遠く感じた。禿高原はススキの原が一面に広がり爽やかな高原の雰囲気を醸している。高原の衝立のように岩肌を見せて前方を塞いでいる山が、どうも目指す禿岳のようだ。 道路はリゾート地を過ぎると少し細くなるが道なりに標高をあげていくうちに、いつの間にか峠に出てしまった。花立峠の標高は約800m、先行車は4台、駐車場は路肩だが車10台は駐車できるスペースがある。まだ完全に山モードにならないうちに登山口に到着して、ちょっと肩透かしを食らった感じだ。調子が出ないまま山の仕度を整えるが、忘れ物が多くて何度もザックを開け閉めする。
予備電池に入れ替えたけれども、出端からこんな調子では前途が思いやられる。一応それなりの写真を撮って再び登りに掛かる。禿岳の花立コース登山道は尾根に沿って県境を北上していくが、ブナ林が一合目から綺麗な景色を見せてくれる。前日の強風でナナカマドの実が登山道に沢山落ちている。葉っぱも随分飛ばされたようで、見上げる枝は冬の装いに近い。しかしまだ初秋であり、ブナの葉もほんの少し黄色味を帯び出したところだ。
八合目の急坂を登りきると小さなピークになり、平坦な場所に祠が祀られた九合目に到着。祠に手を合わせて無料でいつもの願い事を祈願し、山頂を目指して気合を入れて出発。すぐに小さな下りになりそこにはイワイチョウの葉が沢山見られる。その先には小さな草原が広がっていて、イワショウブが赤い種子をつけて沢山咲き残っていた。春先に一番遅くまで雪が残る場所なのだろう。草原もまだ狐色に変色するまで秋は深まっていない。
山頂まで指呼の間だからさっさと登ってくれればよいのに、皆さんはこの九合目で腰を下ろしてしまった。予定外の出来事に面食らったが、とにかく一人大人しくトン汁とおにぎり、デザートに梨を戴く。団体組は全員が揃ったのを見計らって山頂に向かってくれたので、また静かな時間が戻ってきて、祠の石碑などをゆっくりカメラに収めた。
花立峠に戻り、登りの時に撮りそびれた登山口周辺をカメラに収めて、帰路についた。禿高原のススキの原から眺めた禿岳は相変わらず山頂部をガスで閉ざしていた。禿高原からR108に出て直ぐのところにある轟温泉・日帰りの湯「目の湯」にて山の汗を流し、往路を戻って大東町に帰った。 沖 記 コースタイム:大東町摺沢7:00==(約110km)==9:30花立峠(禿岳登山口)駐車スペース9:45---10:35五合目---11:20禿岳山頂(1261.7m)11:25---11:28九合目(軽食)11:50---12:55花立峠駐車スペース13:10==(入浴:目の湯@400円)==16:15大東町摺沢 |
2000.11.4 参加者:森、菅原、阿部 |
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花立峠から山頂を望む |
2合目付近のブナ林 |
鳥海山 |
双眼鏡貸して! |
5合目付近の急登 |
ナナカマドの実 |
鬼首方面 |
ナイフリッジ付近 |
朝7時一関を出発し、鳴子と鬼首温泉郷を経由して花立峠に2時弱で到着する。10:10峠に車を置き出発する。草原の丘陵地形に続く道を登り切るとブナ林が現れ、1合目に着く。ブナ林は8合目まで続くが、3合目までは緩やかなアップ・ダウンが連続し、冬枯れのブナ林の落ち葉や小枝の影に酔いしれながら快適に進む。
3合目から少し登りもきつくなり、小春日和に誘われ上着を脱いで進む。5合目付近に着くと鬼首側の視界も開け、雄大な下界の風景を堪能する。時折小枝の間からは、山形側の山々も見えて感激する。後で気が付いたのだが、1合目あたり10分のペースで登っていた。時間があるので8合目付近のナイフリッジで大休止をとる。
8合目から再びきつい登りを頑張ると9合目に着く。ここにある祠が信仰の山を感じさせる。展望はまだ250度位しか利かず、やや平坦に続く道を山頂へと進む。
5分ほどで山頂に到着。思っていた以上の大展望に一同感激しながら360度カメラを回す。眼下には最上町の家並みが箱庭のように点在し、ケーシ高峰さんの実家や冒険家の大場さんが居ると思うと、どの家がそれか探したい衝動に駆られる。
振り向けば、北東にそびえる栗駒山、左に回り虎毛山、その奥に小安岳、続き高松岳、山伏岳、少しおいて神室山の連山、その間に鳥海山がでかい顔を出している。
南西には月山、葉山がつづき奥には朝日連峰が見え隠れしている。雲海の彼方には飯豊連峰が霞み、左に目をやると蔵王連山や船形山が迫る。すごい!!これほど展望がきくとは思ってもいなかった。思わず他の登山者に得意げに説明をしてしまった。
9合目に戻って昼食を取り、名残惜しみながら下山開始。登る時は気が付かなかったが、急傾斜の所は滑りやすそうで慎重に下る。
花立峠付近にはパラグライダーが現れ「アエズデ、クダッタラ、ラグダベネーッ」などと談笑しながら快適に進む。1時間ほどで花立峠上部に着くと、先ほどのパラグライダーのみなさんが飛び立とうとしていた。ここの皆さんから説明を聞きながらパラグライダーの勇壮な飛行風景を堪能する。 下山後、中峰コース入口の車道を確認し、鬼首の大衆浴場で入浴して帰途についた。
コースタイム:花立峠−100分−山頂、下り:70分 入浴料:560円