2158.3m |
セビオス付近に咲くヤシオツツジ |
2003.9.27−28
三合平に出ると、ナナカマドの実が赤く色づき紅葉の時期が近い。ブナの大木の中をなだらかに登り、コメツガ林に入ると相変わらず腐った道が延々と続く。高曇りの空模様だったがゼビオス岳付近に出ると結構見通しも利き、至仏山、燧ヶ岳、白根山、皇海山等が顔を出してくれた。 セビオス付近を過ぎると広葉樹も色づき始め、クサリ場のある斜面は紅葉も始まり見事な景観を作っている。約2000mより上部は紅葉が始まって丁度良い時期のようだ。慎重にクサリ場を登り、少し進むと前武尊の分岐に着く。昨年は終始展望が利かなかったが、剣が峰山方面の展望も良く鮮やかな紅葉に感動する。武尊山山頂もすぐそこに見え、先を急ぐ。 中ノ岳を巻くように下り気味に進むと、ガスが沸きだして展望が悪くなる。細長い窪地を進み、少しきつい登りを一気に進むと山頂に出た。この日は、群馬県山岳連盟で登山競争が開かれており、高校生から一般男女まで約150名の参加者があったとのこと。麓の川場村から山頂までトップグループは一時間弱で登ってきたようだった。川場尾根から高手尾根をまわるコースらしく、選手の皆さんのもの凄い力量に圧倒された。 山頂でガスの切れるのを待ったが、やく50後に下山開始する。中ノ岳付近の分岐まで登山競争参加者や一般登山者の列に悩まされながら下るが、その後は静かになった登山道をのんびりと下山する。 コースタイム:東俣登山口−0:13−三合平−1:10−武尊避難小屋−1:30−分岐−0:35−山頂、山頂−0:30−分岐−1:15−避難小屋−1:00−東俣登山口(休憩時間含む) |
2002.6.22−23
三合平のレンゲツツジ群 |
ミズナラ林の登山道 |
レンゲツツジ |
クサリ場を望む |
中の岳下分岐 |
武尊山 山頂 |
数年前、燧ヶ岳に登り遠望出来た山ではっきり確認できたのがすぐ目の前の至仏山だったが、男体山、白根山、武尊山はよく分からないままだった。最近は遠望が効くと大体は分かるようになったが、武尊山だけは未だに確認できていない。全体の山容がよく分からず、小生にとっては未知の山だった。
夜勤明けの6月22日午後1時に合戦場を車で出発、日光経由で片品村の武尊牧場・東俣駐車場を目指した。片品村の鎌田地区に着くと、尾瀬との分岐点がある。あのカッコ良い橋を渡れば尾瀬だ、そっちへ行こうかな・・と気持ちが揺らぐが初心を貫き武尊口へ急ぐ。思っていたより早く3時間半で東俣駐車場に着き、立派なトイレ小屋と駐車場に驚く。この日は車内で夕食を取り、宿泊する。ほかに2台の車も泊まったようだ。
23日小鳥のさえずりと雨の音に目が覚め、軽い朝食を取りカッパを着込み5時10分に出発する。駐車場からは整備された広い登山道が続くが、いたる所に”熊出没注意”と看板が立っている。15分ほどで三合平に着くと、広いシラカンバ林の間にはレンゲツツジが満開に咲いていた。ここから本道に入り、大きなミズナラの林に入る。二条にしかれた木道を進む。傾斜は殆どなく、ブナ林に変わりシランンバ林へと快適に進む。途中で多摩ナンバーの方に追い越されるが、のんびりと森林浴気分で進む。やがてコメツガ林に入ると道は狭くなり、前日からの雨で腐りはじめる。
6時20分、武尊避難小屋に着く。屋根が直接地面についたとんがり屋根の小屋は、湿気が多く5−6人程度しか泊まれそうにない。勿論、水場やトイレはなく文字通り避難小屋であった。10分ほど休憩を取り、ぬかるんだ道を上へと進む。マイズルソウがいたるところに群落を作り咲き出している中、まだきつくならない道を進とやがてシラビソ林が目立ちはじめる。程なくセビオス岳付近の湿原に出て、樹林帯が終わる。ここから少々登りもきつくなり、ガスの向こうにクサリ場のある尾根が見えてきた。視界は開けているはずだが、霧雨で50m程しか見えない。
クサリ場は人一人がやっと通れる程度の溝状になっているが、フリークライミング気分を味わいながら慎重に登る。岩場は安定しているが雨で濡れ滑りそうった。そこを登り切ると再びクサリが現れ、今度は小石が多数ある不安定な岩場になる。面倒なのでクサリを頼りに一気に登る。全体で約80m位の高度があった。尾根に出ると雪渓も現れ、ショウジョバカマやイワナシが咲き出していた。まもなく中の岳下の分岐に着く。7時50分だった。
小休止後、下り気味に進むと水場が現れるが雨がまじりあまり美味しい水ではない。枯れたササの枝が登山道を横切り、かなり歩きづらい中に窪地が現れ、雪渓の詰まった池が現れる。池で足下を洗いややきつくなった道を山頂へと急ぐ。大きな岩が現れ、人がいると思ったら像がが立っている。まもなく山頂が見え、板状の石が散らばる岩場を巻くと山頂に出た。8時30分だった。絶景である。360度何も遮る物はない。と言いたいところだったが、何も見えない。雨は上がったが、視界30m位だった。仕方なしに、山頂のレリーフ板の絵を眺めつくす。
武尊山は、広く裾野が広がり全体に登山道が長い。道は背の高い樹林に覆われ、1900m位まで林の中で雨の日はかなりぬかるんでいる。この日の各登山者も股下あたりまで泥だらけになっていた。雨の日は、やや堅い下敷きを入れた長靴での登山が適しているかもしれない。
コースタイム:東俣駐車場−1:10−避難小屋−1:30−中の岳分岐−0:35−山頂(休憩含む)