飯豊連峰北西部

この年は飯豊も残雪が多かった


    温身平の上部の砂防ダム

  黒滝上部に咲くハクサンコザクラ
1996.9.13−15  参加者 森、阿部、サポート 千葉
 今回は贅沢に、一関から飯豊山荘まで車でサポートしてもらった。予定通り、9:30に出発出来、温身平を通過し砂防ダムで最初の休憩をとる。
 十数年前に来たときとは、このあたりから様子が変わり、とまどいだした。この年は残雪が多く、登山道もわかりづらく雪渓を交わすつもりで、赤い布の下がる踏みあとを藪こぎなどしながら苦労して歩くと、50m先の雪渓に出て、ガックリ。 雪渓を歩けば、3分ぐらいで着く所だった。 記憶と現実があわずに、苦労する。
 石ころびと門内沢の出合いに着いたのは、12:30だったが、雪渓が9月なのに沢全体に付いている。 水を補給するつもりが、それどころではなかった。 いつもの大岩の下で昼食をとり、アイゼンを付け出発する。
 ここからが、老体にきいた。 小国の方は、山荘から尾根まで3.5時間位で登る様ですが、我々は、石ころび雪渓だけで4.5時間もかけてしまった。 でも、さすが大雪渓、冷気が体を心地よくつつみ、おまけに春の花があちらこちらに咲き、上部では朝日連峰も見えた 素晴らしい、景観だ。
  黒滝はまだ雪渓に隠れていたが、ハクサンコザクラなどが歓迎してくれた。 梅花皮小屋は、もう少しだ。 水を持っている全部のタンクに詰め込み、重い足をはこぶ。 キャンプサイトの上部にも雪渓が残っている。アイゼンを外してしまったので、慎重に登り、17:20やっとの思いで、山荘に到着した。小屋は、比較的すいていた。

 14日、小雨がふっている。 この日は、飯豊本山までピストンの予定で、サブザックで行動する。 涼しいうえにザックも軽く、快適に梅花皮岳に登れ、マツムシソウもじっくり観察できた。
  烏帽子岳を巻く道あたりからはお花畑がつづき、シャツターを押し放しである。御手洗池からは、ガスの切れ間から薄日もさして、絶好のカメラアングルがつづく。天狗の庭では、烏帽子方向がくっきりと顔を出し、雄大な連峰をのぞかせた。
  御西岳に近づくと、ガスが濃くなり本山もまったく見えない。 雨も降り出し御西小屋から引き返すことにした。小屋で休憩をとり、10:30出発する。
 天狗の庭に戻ると、また日が射し暑いくらいだ。御手洗池では、水を補給しなかったので、サンショウ魚をかきわけ、試飲してみると濁っていたがなかなかいけた。カップ一杯飲んでも差し支えなかった。
 梅花皮岳に出ると、北股岳に石ころび沢から稜線に沿ってガスがわき絵になったが、天候が悪くなりそうで、急いで小屋に下る。3:00遅い昼食をとり、門内小屋に向かう。
 北股岳は、ガスの中でそうそうに腰を上げる。門内岳手前でまた雨になり、カッパをはおり小屋に急ぐ。土曜日とあって小屋は、満員だった。補修工事の小屋は、電気がついて快適そうだ。夜、雨も上がり新発田市の夜景がとても素晴らしい。

 15日、小屋のざわめきで目をさます。外に出ると雲海が低くかかり、素晴らしい御来光が望めた。飯豊本山もクッキリと見えた。しばらく、その光景を脳裏に焼きつける。
 小屋で遅い朝食をとり、神地山を望みながら梶川尾根に向かう。尾根分岐は、なだらかな草原で雪渓の周りには、まだチングルマが群落して咲いていた。
 尾根を下り始めた頃から、ガスがわきだし視界がきかなくなり黙々と下る滝見場では、残念ながらなにもみえない。五郎清水に着くと、4−5人のパーテイに出会うが、この後もかなりのパーテイが登った。さすがに飯豊は人気があると感心する。
 のんびりヒザをかばいながらの下山で、門内小屋を出たのが7:00で飯豊山荘着が12:20だった。千葉氏と合流して、山荘の温泉につかり飯豊連峰を後にする

門内沢と石ころび沢出会部

カイラギ小屋と管理人、右

     御西小屋

天狗の庭から烏帽子岳

 門内小屋から御来光

    奥、飯豊本山