黒斑山(くろふやま)

浅間山・第一外輪山の最高峰


2004.8.1


 暑さをさけようと、以前から気になっていた浅間山に出かける。アサマの5時自宅を出て、伊勢崎より高速道に乗り

登山口近くの緩い登り

高峰高原と水ノ登山

右赤ゾレの頭と佐久平方面

浅間山

トーミの頭

黒斑山山頂
上信越道に入る。妙義町に入ると西の空が暗くなり雨が降ってきたが、最後のトンネルを抜けるといきなり薄日が射してきた。広々とした佐久平が心地よく迎える。長い下りを進むとガスに煙る浅間山山塊が現れ、まもなく小諸ICに到着する。うん十年ぶりの小諸は懐かしさを感じさせるが、以前は小諸駅周辺から見えた浅間山だったので記憶と全く違った風景だ。

 国道18号を少し戻り、高峰高原に行くチェリーパークラインに進む。しばらく進むと昔、立てこもり事件のあった浅間山荘との分岐があったが、浅間山第二外輪は噴火の影響で入山禁止のため真っすぐ峠にむけて進む。さらに高度を稼ぐと道の回りに、ヤナギランなどの群落が峠まで続く。国道18号から約40分もかかったが、車坂山荘裏に無料駐車場を見つけて車をおく。ここはもう1970mもあり、ヤナギラン、フウロ、マツムシソウ、ツリガネニンジン・・が早速の歓迎。踊るような気持ちで、早速登り出す。

 第一外輪山へ続くコースは3つあるが、尾根筋を行く表コースへ進む。ツリガネニンジンやマツムシソウを眺めながら、しばらく林の中の緩い登りを進むと高度差30mほどの下りになる。鞍部を進むと程なくややきつい登りになるが、ゴロー地帯が現れ見通しも良くなる。心地よい風を受けながら、シラビソ林とゴロー地帯が交互に現れグングン高度を稼ぐ。コキンレイカの群落や峠の山荘の眺めも良くなり、番号札20番付近で小休止を取る。

 シラビソの背丈が低くなる頃、ガスも薄くなり日差しも強くなってきた。遙か南方に八ヶ岳だろうか突きたった山も見えだした。やがて背の低い灌木帯に変わると火山弾除けの避難小屋が現れ、まもなく赤ゾレの頭に出る。ここで小休止を取っているとガスが切れ、浅間山が目の前に現れる。一昨日までは第二外輪山の前掛山まで入れたそうだが、ものすごい量の噴煙が上がっており、昨日から再び入山禁止となったらしい。


トーミの頭より第一外輪山

右下八ヶ岳遠望
 再び標高差約30m下ると中コース分岐が現れ、トーミの頭までのややきつい登りになる。ヒメシャジンを眺めながら、岩の混じる道をゆっくり登ると突然更に視界が開けトーミの頭に着く。第一外輪山のすべてと浅間山本体の展望が実に素晴らしい。はるか下には火山館や第二外輪山に続く道も見え、佐久平方面の展望も良い。しばし展望を楽しみ、黒斑山へ進む。断崖の縁を進むが、殆どシラビソ林を進むため怖い思いはすることなく、少し息が切れ出すと黒斑山山頂に着く。

 山頂は割に狭く180度くらいしか展望は効かないが、ガスで殆ど何も見えなくなっていた。約20分ほどガスの切れるのを待って、展望をカメラに納めてトーミの頭に戻る。再びガスも薄くなり展望を楽しみ、込み合ってきたので中コースには入らずに元の赤ゾレの頭に戻り、早めの昼食を取る。それにしても、すごい量の真っ白い噴煙が上がっている。自然の雄大な力をまざまざと感じさせる。ゆっくり浅間山を眺めて、元の道を下る。

 全体として高山植物が豊富で、数々の奇岩の風景も良い。花々は、6月上旬から7月下旬ぐらいが多くの種類を楽しめそうだ。登山口からの標高差434mもちょうど良い感じで、全行程約4時間でゆっくり楽しめるおもしろい山だった。  阿部 記

コースタイム:車坂峠登山口−1:07−赤ゾレの頭−0:20−トーミの頭−0:10−黒斑山 下り全1:30(昼食時間・休憩時間含む)