森吉山



H23.7.30−31

     森吉山(1450m:北秋田市)と小又峡散策     登山者:渡邊、阿部k、阿部t、阿部s

冠岩


 6月中旬、「今年も泊りがけで登っぺ・・」と会社の仲間から声が掛かった。少し前に体調を崩した仲間が居るため、やや優しい山が良いだろう・・と言う訳で「森吉山」に登り、翌日は小又峡散策と決めた。勿論、夜は温泉で小さな宴会が付き物。みんな楽しみにして、その日を待った。



7月30日(土) 森吉山登山  一関−大曲−阿仁スキー場−森吉山−森吉神社−阿仁スキー場−杣(そま)温泉旅館


ゴンドラリフト中頃より
 一関を6時少し前に出発し、大曲ICより国道105号を北上する。途中のコンビニで朝食と昼食などを調達し、薄日が射すなかマタギ街道を快適に進む。迷う事無く、10時丁度に阿仁スキー場に到着する。さすが阿部k運転手、プロのドライバーだ。

 駐車場には約50台の車があり予想以上に混んでいる様子だが、すでに登っているらしくゴンドラリフト乗り場は閑散としている。身支度を整え、チケット往復1800円をゲットして贅沢にもゴンドラ二台に分かれて乗り込む。延長3.5km、約20分間の空中散歩だ。


左下ミヤマホツツジ、右ホソバノキソチドリ
 山頂方面はガスがかかっているが、周りの景色を堪能しながら上機嫌。頂上駅はもう1200mの高原だ。一息告ぐ間もなく登山開始。

 すぐに少しキツイ登り、前に体調を崩した仲間はいつもと同じように調子が良い様子。鮮やかなオレンジ色のクルマユリやニッコウキスゲを撮影しながら楽しく高度を稼ぐ。15分程で本山最大の難所?を登りきるとキンコウカの群落が迎えてくれる。石森下部の分岐だ。ここから暫くは下り気味のなだらかな道が続くが、ガスで山頂方面の視界が良くない。休む事無く、下山する登山者と擦れ違いながら途中の湿原を満喫して軽やかに進む。

 シラビソの林には熊よけのペル、反射的に手を伸ばしカンカンと鳴らし、程なく阿仁避難小屋に着く。数人がくつろいでいる中、水分補給の小休止を取る。ガスに小さな雨粒が混じって落ちてきたが、数分でやんでしまった。


小屋近くの湿原にて
 小屋の周りに少し登山者が増えてきたので腰を上げる。暫くは両側に熊笹が生い茂る平坦な道が続く。先導者の露払いが良いのか、ヤバッツイ感じは全くない。所々に少し薄い板の木道も敷かれ、大きく左にカーブするとシラビソの林に入る。ニッコウキスゲやゴゼンタチバナを横目に快適に進むが、程なくややキツイ登りに変わる。

 シラビソの林から背の低い潅木帯に変わると足元が悪くなり、浮石に注意しながら慎重に高度を稼ぐ。ハクサンフウロやツリガネニンジンの群落が現れると、周りが開けて所々にお花畑が現れる。キンコウカやギボウシが花の最盛期だ。チングルマは綿毛を落としているが、以前に八重咲きのチングルマを見た場所である。上に目を向けると山頂がすぐそこに見えたが、かなり混んでいる様子。


キンコウカの群落
 依然としてややキツイ登りが続き、最後のシラビソ林を抜けると完全に周りが開けて山頂に到着する。比較的広い山頂だが、小学生の集団登山でごった返している。山頂標識の前で記念撮影して、早々に少し離れた岩の上で麓の景色を堪能しながら昼食を取る。ガスは少々上がったが、遠くは良く見えずガッカリ。


阿仁避難小屋
 西方の空が薄暗くなっているので40分ほどで山頂を後にして森吉神社に向かう。比較的見通しも回復したが、阿仁避難小屋に着くと再び雨粒が降りだした。我慢をしていたが、シラビソ林でカッパをはおる。

 石森下の分岐から約10分、真新しい大きな鳥居のある森吉神社に到着。無事下山できるよう頭を下げ、奇怪な冠岩を堪能して分岐へと戻る。

 行きは良い良い、帰りは登り・・右下の草付きには残雪が消えたばかりか、お花畑となっている。花を眺め気持ちをなだめながら黙々と進む。息が弾みだすころ石森下の分岐に戻り、休むこと無くゴンドラ駅に一気に下る。人影はまばらになったが、数名の登山者と擦れ違う。ゴンドラの最終便の時間を思うと、今晩は小屋に泊まる予定で登っていったのだろう。羨ましい気持ちでゴンドラ駅に到着する。


山頂方面を望む
 ゴンドラから降りると雨は上がっていた。レストハウスは、集団登山の解散式でごった返している。子供達を掻き分ける様にして恒例のソフトクリームを堪能して車に乗る。今度は秋に来て見たいと全員大満足して阿仁スキー場を後にする。


山頂にて
 車道を少し下ると大粒の雨に遭遇、バケツをひっくり返したような大雨だ。国道105号に戻ると程なく雨も上がり、阿仁前田から県道309号に入る。阿仁川では鮎掛けの人々が長閑に釣り糸を垂れている。食いでぇぇぇなぁぁ・・と思っていると再び集中豪雨に見舞われる。森吉ダムを過ぎると雨は小降りとなり、快適にクマゲラ街道を杣温泉に急ぐ。

 予定より1時間ほど早く、杣温泉に着く。チェックインは簡単、口頭で「一関の阿部でぇぇす」と話してOKだ。早速秘湯に浸かり汗を流すが、喉が乾き直ぐにビールで乾杯。5本ほど開けても食事時間はまだ・・軽く休んでから宴会に入る。10品ほどの料理に、釣ったばかりの鮎と焼き鳥と鯉のアラ汁のサービス。食いきれないほどの料理に大感激となった。・・・ダイエットのつもりの登山が、更に脂が増えそう・・。

コース時刻:一関5:50−10:00阿仁スキー場10:14−10:35ゴンドラ上駅10:40−11:12阿仁避難小屋11:20−11:50森吉山頂12:35−13:25森吉神社13:33−13:54ゴンドラ上駅−14:20ゴンドラ下駅14:40−15:30杣温泉旅館

7月31日(日) 太平湖・小又峡散策  杣温泉−太平湖−小又峡(往復)−鹿角−一関


杣温泉
 自然のクーラーに香取マット、旅館前の小川の奏でる音で眼が覚め、朝風呂を堪能する。美味しく朝食を済ませて、頼んでおいたおにぎり弁当を貰って太平湖に向かう。快晴の空の下、新緑のトンネルを抜けると30分程でレストハウス(グリーンハウス)に着く。船の始発は9時30分、それから一時間おきとなる。乗船券1100円と、まだ早いが少々のお土産を調達して時間をつぶす。


船着場への道
 船乗り場は15分ほど下ったところ。船の周りに鯉やハヤの群れに混じり大きな緋鯉が2匹見える。水をたらしてもジャブジャブと音を立てて寄って来る。それを眺めていると待ち時間もあまり気にならない。定員50名程の船に乗船、9時半きっかりに出発だ。

 往路は30分かけて太平湖の爽やかなクルージング。小又峡入口の船着場には小さなトイレが2つあり「ここで用を足してください」と案内される。・・たしかに、この先には隠れる場所はない。


グリーンハウス下船着場
 早速、整備された遊歩道に入る。10分ほど進むと、見事な小滝が次から次と現れる。懐かしく素晴らしい滝群に感激しながらシヤッターを押す。数日前からの雨の影響か、水量が多く迫力もある。腐葉土を含んでいる為か少し赤茶けた水色で岩魚などの姿が見えないが、水面の真っ白な泡粒が流れを彩る。


上より
曲滝、ガマ淵、穴滝、龍神滝
 各滝の名前を見ながら写真に納めるが、どれがどれやら覚えきれない。曲滝は確信部が良く見えないので、浅い所を渕に向かって進むとキャッパリを取ってしまった。靴をグシュグシュしながらのんびり歩いていると、玉のような汗をかいて戻ってくる人に出会う。どうやら次の船便で帰る様子。たった1時間で戻るなんてもったいないちゃねぇぇぇ・・。

 40分程で、本コースの確信部、三階滝に着く。水量が多く、大迫力・圧巻だ。京都から来たという、元お嬢さん方と談笑しながら写真を撮ってもらう。しばらく、脳裏に大瀑布を焼きつけてから来た道を戻る。


三角滝
 奇怪な甌穴(おうけつ)や滝に満足しながら20分ほど戻った所で、京都のお姐さん方と昼食を取る。15分程で切り上げ、再び素晴らしい滝を眺めながら船着場を目指す。

 乗船まで15程の余裕、大きな鯉やハヤに混じりナマズの姿も楽しみながら船を待つ。帰りの出船は10時、11時・・と最終16時まで一時間ごとになっている。12時の船に乗り、15分でレストハウス下に着く。20分の登りの後、レストハウスで喉を潤し鹿角・八幡平IC経由で帰路に着く。

 森吉山、阿仁地区等などに見逃した観光地が、まだまだいっぱいある。口々に「まだ、きてぇぇぇ」と心地よい疲労も加わり大満足の二日間だった。

三階滝

コース時刻:杣温泉旅館8:20−8:50太平湖グリーンハウス、下船着場9:30−10:00小又峡入口船着場−10:50三階滝11:05−11:45小又峡入口船着場12:00−12:35太平湖グリーンハウス13:00−16:30一関    阿部 記


参考

杣温泉旅館  一泊二食 9600円〜
         飲み物   別料金
         追加料理 1060円〜
         おにぎり  420円くらい

太平湖・乗船券 通し料金 1100円

阿仁スキー場ゴンドラ往復 1800円


H22.8.28−29

     森吉山・桃洞渓谷 (標高:1454m、北秋田市阿仁町−森吉町)    参加者:森、三浦、阿部

 県外赴任から戻って約1年。まずは地元の山に登り、近県の山にも行こうと考えていた。青森は戻って早々に出かけたが、やっぱり秋田は森吉山が良いと決めつけていた。7月に入り、森氏に声をかけると良いですよぉぉと言うことになり、もう一つの目的もあって、三浦氏にも声をかけて28日〜29日と出かけることになった。

8月28日 森吉山登山  一ノ関−大曲−角館−阿仁スキー場−森吉山−森吉山荘


 天候は上々、6時少し前に森宅を出発し衣川で三浦氏と合流して平泉・前沢ICより高速にのる。28日と言えば向かう大曲で花火競技会がある。高速道が混まなければ良いが・・と、少々心配しながら走るがまずまず順調に大曲ICを降りられた。市街地を抜けた頃、コンビニで朝食と昼食を調達してハンドルを三浦氏にバトンタッチで角館−比立内−あらせ−阿仁スキー場と進む。一部マタギ街道と言われる国道105号は、行き交う車も少ないが青森ナンバーが大曲にでも行くのだろうか結構目立っていた。


山頂−神社分岐にて(奥・森吉山)
 車で片道4時間、ほぼ予定通りに阿仁スキー場に到着する。歳を取ると文明の利器は、最大限活用しなければならない。少しでも早く登り始めたいという気持ちとは裏腹に、小学生の団体さんが多数ゴンドラ乗り場に列を組んでいた。約20分のゴンドラ待ちとなり、のんびりと身支度を整える。


阿仁避難小屋
 あたりは静かになり、やっとゴンドラに乗り込むが、何と3500m以上も続く長いロープウェイだ。往復1800円は安いと思いながら、暑いゴンドラ内で20分近くの我慢大会。登山開始は、10時50分となった。12時までには森吉山頂着の予定だが、無理だんべぇぇとあきらめ加減で、ゆっくり進む。道端にはアキノキリンソウ、エゾオヤマリンドウ、ゴゼンタチバナの真っ赤な実が顔を出す。薄日が射し、涼風が体を撫でて快適に高度を稼ぐ。

 程なく山頂−森吉神社の分岐に到着。山頂方面の大パノラマを満喫しながら、時折現れる湿地帯の合間をやや水平に進む。元気の良い小学生や高校生に抜きつ抜かれつ、10年前の光景を思い出しながら快適に進む。阿仁避難小屋の周りは先に着いた小学生でいっぱい。我がパーティは水分補給程度で先に立ち上がる。


以前より木道が多くなった
 エゾリンドウを眺めながら少し進むと、チングルマの群落帯がポツリポツリと現れる。以前に来たときは八重になったチングルマを多数発見したが、種毛に変わりそんな種類は見分けも付かない。葉の紅葉もまだまだ先のようである。程なく道は大きくカーブして灌木帯へと変わる。やがてザゼンソウか多数観察されたポイントに来ていると思い探し回るが、それらしい枯れ葉は見あたらない。心なし笹が増えているようにも感じる。


森吉山 山頂にて
 行程の最低鞍部を過ぎると、最後の緩い登りが始まる。灌木帯が切れて再びチングルマの群落やピンクのフウロが現れ山頂が近い。見え隠れする山頂に向けて最後のスパート。予想に反して12時到着。山頂は関東方面の山のように、小学生や高校生に中高年の登山者で腰を下ろす隙間もないほど満杯となっている。記念撮影は後回しにして、少し進んだ所の岩に腰掛けて昼食タイムとする。


山人平・ヒバクラ岳方面の展望
 昼食を済ませ、のんびりと景色を堪能。山人平の向こうにはヒバクラ岳や小池原のピークが見える。ヒバクラ岳左奥にダムのようなものも見える。もしかすると太平湖のダムか・・と、勝手に想像。雲が邪魔をして更に奥の岩手山や秋駒は見えなかったが、先に休んでいた叔父さんにいろいろ景観を説明していただき感触をつかむ。景色を堪能して幾分空いた山頂に戻り、記念撮影をして来た道を戻る。


森吉神社・冠岩
 森吉に来たからには、神社のシンボル「冠岩」に寄らなくてはと道草を取る。分岐から5分ほどで神社に着き、冠岩の懐かしい姿をじっくり堪能する。15分ほど楽しんで、少々登りになった道を引き返し、ゴンドラ山頂駅へとすすむ。風が弱くなるとさすがに暑い。駅近くの木陰で体温を下げてからゴンドラに乗り込む。

 泊まりは杣(そま)温泉入口に建つ国民宿舎・森吉山荘である。再び国道105号に出て阿仁前田から太平湖方面に進路を取る。水を溜め始めたロックヒルダム(森吉ダム)に建設中の胆沢ダムの風景をかさね感動しながら、閑散としたクマゲラ街道を快適に進む。小一時間で森吉山荘に到着。塩化物・カルシュウム泉に浸り、汗を流して・・・・あとは、ご想像にお任せ!!。

登山時刻:ゴンドラ頂上駅10:50−11:25阿仁避難小屋11:29−12:00森吉山頂13:05−13:55森吉神社14:05−14:33頂上駅  (一ノ関−阿仁スキー場:約4時間、阿仁スキー場−森吉山荘:約1時間)

8月29日 桃洞渓谷・角森邸  森吉山荘−杣温泉−白糸滝−桃洞渓谷−太平湖−角森邸−鹿角−一ノ関


白糸滝
 翌朝、さすがに目覚めは早い。朝風呂を浴びて、決まっていなかった本日の行動予定をあれこれと考える。訪問予定の大葛の角森氏は地区民運動会と言う。昼ごろなら家に戻るらしいが、太平湖から小又渓谷行きは時間オーバーだ。結局10年前を思い出し、近くの杣温泉に白糸滝の見学と初めての桃洞滝を見に行くことになった。


素晴らしいブナ林がつづく
 朝食を済ませチェックアウト。まずは杣温泉に車を向け、懐かしい風景を目に焼き付ける。つづいて森吉山荘付近に戻り、車を置いて徒歩5−6分、白糸滝に進み飛沫を浴びる。良く見れば、更なる上部にも滝の一角が見えている。撮影者が付けた踏み跡か、それをたどって上部に移動するが良く見えなかったようだ。20分ほどマイナスイオンを浴びて涼をとる。

 少し時間を食ったきらいがしたが、12回ジャンボリー会場の先の桃洞渓谷入口を目差す。40分ほどで入り口の鳥獣観察センターに到着。他県ナンバーの車が5−6台止まっている。初めての桃洞滝を想像しながら、軽く身支度を整えて出発する。

 道標に導かれ、ブナの大木の林に吸い込まれていく。緑のトンネル・・森林浴・・ヒトンチットを浴びながら快適に進む・・が、5分ほど進むとブヨ蚊の大群が追いかけてくる。慌てて森さんの虫除けスプレーを吹き付ける。しかし、数分すると再び襲いかかってくる。あったこっち刺されながら、全員急ぎ足になる。ブヨに悩ませられながら森の中を進むこと約40分、赤水渓谷との分岐に着く。ここに来てなだらかな岩盤の川が現れ、桃洞渓谷と呼ぶことを知る。


2番目に見つけた小滝
 広々としていた林は、この渓谷(川)に沿って狭くなり、川幅一杯についた小滝を過ぎる頃には林も少なくなりV字型に山肌が迫ってくる。そして、V字谷にほぼ水平な岩盤の広い川がしばらく続く。小又渓谷でも見たような風景で、なめ床に小さな滝がアクセントとなり結構素晴らしい光景になっている。小さな凹けつにイワナでも居ないか覗きこむが、底が見えないほど深いものもある。素足で歩いたら、たまらなく気持ちがよさそう。写真を撮りながらルンルン気分で進む。


水深は足首ほど
 分岐から20分ほど進むと渓谷がカーブして、すぐに大きな桃洞滝が現れる。面白い形の滝で、まるで大きな桃のようにも見える事が、滝の名前になったのかも知れない。落差は35m〜40m位か、割れ目の両側一杯に水が広がり、大きな音をたてず女性的に流れている。火照った体を冷ましながら、しばらく感動的な滝を堪能する。

 しっかりと写真とビデオに納め、なめ床を戻る。再びブヨの攻撃を受けながら、意気揚々とセンターへ戻る。11時を過ぎている。少し急いで、太平湖のレストハウスに向かう。ダムの下から一気に高度を稼ぎ、山肌を巻くようにくねくねした道が続く。レストハウスに向かうだけでも結構な時間がかかり、鳥獣観察センターから小一時間も費やした。


桃洞滝
 昼食を取りながら、連絡を入れようとすると公衆電話がない。連絡を諦めて、同じ様に曲がりくねった道を大葛に向かう。携帯の圏外を脱出したのは角森邸まで400m位まで近づいてからだった。意味がなかったが、呼び出してみると応答がない。そのうちに着いてしまって、本人が玄関から顔を出す。

 10年ぶりの再開だ。マタギだった親父さんの遺影にみんなで手を合わせ、よもやま話しに花が咲く。現在は仕事を辞めて、マタギの特訓中か・・「おめぇだず、かばねやんで、リフトでのぼったてぇがぁぁ・・」等と、独特の角森節も出てきて気持ちは20代か・・。山仲間が来て上げたアンテナは昔のままだが、局免許は切らしてしまった様子。とりあえず、集落内には目立ちすぎるアンテナ、角森邸の目印として役に立っている様子だ。

 楽しみにしていたもう一つの目的を果たし、元気そうなお袋さんと嫁さんにも別れを告げて鹿角・八幡平IC経由で帰路に就く。総走行距離は、我が家から森宅経由で533Kmだった。えがった、えがったぁぁ・・。 阿部 記

桃洞渓谷散策時刻:観察センター9:00−9:35赤水渓谷分岐−10:00桃洞滝10:15−11:16観察センター  (森吉山荘−観察センター:約40分、観察センター−太平湖レストハウス:約1時間、レストハウス−大葛:約30分、大葛−一ノ関:約2.5時間) 

H18.10.9

   森吉山


山頂のご夫婦
 期待の10月7〜9日の3連休は初日季節外れの台風並に発達した低気圧が三陸沖を通過し、北日本一帯は暴風雨に見舞われ順調に紅葉していた木々は強風ですっかり葉を落としてしまった。また寒気が止めを刺すように7日の八幡平山頂付近で気温は4℃と低く、散々な連休スタートとなった。この天気は翌日も続き、北日本の高山はガスと風で時折雨も混ざり、登山するような気候ではなかった。


山人平と森吉山

山人平を行く

山肌の紅葉
 9日は森吉山に登ろうと前日には八幡平から下りて、阿仁合部落まで来て天候の回復を待った。森吉山スキー場から登る予定だったが、阿仁スキー場からゴンドラが運転されていると聞いて、家内は文明の利器を使って登るのだと主張し、結局楽することに多少のためらいはあったが、ヒバクラ方面に足を伸ばすことで納得する。


山頂駅

色づくトウゲブキ(手前)
 登山当日の天気は里では青空が広がり阿仁スキー場は絶好の登山日和となった。ゴンドラ乗り場は登山者に色々配慮されていて、トイレ入り口には更衣室もあり、山から下りた後の着替えなどできるし、靴の洗い場もある。ゴンドラは9時から運転開始とのことだが、そこは臨機応変で8時半には動いており、私たちも6人乗りのゴンドラに二人で待ち時間なしで乗車できた。約15分の乗車時間で途中から山頂駅が望めるが、あいにく山頂駅はガスの中だった。また紅葉もあまり進んでなく期待薄という印象だ。

 ゴンドラ駅の標高は約540m、山頂駅の標高は約1170m、その差630mを文明の利器で容易に運んでもらうのだからやはり便利だ。ただし失われたものも大きいが、ここでは触れないでおく。ガスの中を森吉山を目指して歩き出す。晴れていれば森吉山の展望台だと思われる石森山(1308m)もガスの中だ。監視員の方が「山頂に着く頃には晴れる」と言ってくれたが、どうも期待薄だと諦めムードで登っていく。

 立派な阿仁避難小屋を通過して山頂を目指す。稚児平まで来ると山頂まで一投足で、ガスも時々晴れてたまに太陽が顔を出すようになってきた。足場も火山礫を敷き詰めて歩きやすく整備されている。殆んど汗をかかないまま1時間20分の所要で一等三角点が設置された森吉山山頂に到着。しかし山頂部は団体さんに占拠されていて、三角点タッチも遠慮がちに写真に写らないようにそっと行う。

 冷たい風を避けるべく岩陰を探して食事を摂る。そして山人平へと急坂を降りていく。下りだすとガスが晴れてきて眼下に山人平の湿原が狐色に染まって見える。その先にはヒバクラ湿原とヒバクラ岳が穏やかな佇まいで静かに横たわっている。今まで殆んどカメラを出さなかったが、やっとここに来てシャッターを押す機会が出てきた。

 最初の湿原ではトウゲブキの丸い葉が赤黒く光っている。その先の湿原からはチングルマやイワカガミの葉が紅葉して美しい。この山人平湿原はチングルマ、イワカガミ、キンコウカが主役でニッコウキスゲ、トウゲブキなどの大形の花も随所で見られる。雪融けの頃はさぞ美しい景色を見せてくれることだろう。森吉山の真髄は、山人平を歩いてこそ分ると言える。

 ヒバクラ岳へは一旦湿原を離れて少し高度を下げて、また登り直さなければならず、山人平の湿原を見て大満足で引き返した。森吉山への戻りの急斜面も意外と簡単に登り返し再び山頂に戻る。相変わらず混雑しているが何とか記念写真だけ撮って、早々に下山する。ガスは山人平を逍遙するときだけ晴れてくれたが、山頂はガスの中で冷たい風に吹かれるだけだった。

 森吉山の紅葉は結果的には風で枝に葉っぱが残っていず、草紅葉だけ秋の気配を見せてくれただけだった。山ろくのブナの紅葉にはまだ少し早かったようで、ほんのりと黄色味を帯びている程度でゴンドラからの絶景もまだ少し時間がかかるようだ。 また地図では稚児平から山人平へ山頂を経由しないルートが記載されているが、植生保護とのことで今は地図上のルートは通行禁止となっている。  沖 記

コースタイム:阿仁合駅8:00==(約15Km)==8:25阿仁ゴンドラ駅8:50==(往復1700円)==9:05ゴンドラ山頂駅9:10---9:35石森山(1308m)9:40---10:00避難小屋10:02---10:32森吉山山頂(1,454.18m:昼食)11:10---11:30山人平12:00---12:30森吉山12:33---13:00避難小屋13:05---13:30石森山---13:45ゴンドラ山頂駅13:50===14:05阿仁ゴンドラ駅14:45==(約210Km)==摺沢

2000年6月17日−18日
参加者、森・千葉・三浦・角森・阿部

6月17日 森吉山 コメツガ山荘口入山

 一関を早朝の5:00に出発し、衣川で三浦氏と合流する。岩手山SAで朝食を取り、さらに比内町の角森氏と合流して太平湖を経由し、森


ザゼンソウ

吉スキー場のコメツガ山荘に向かう。


スキー場内の登山道

 山荘駐車場に車をおき、山荘裏のキャンプ場から登山道に出る。10分程でスキー場の草原に出て、快適に踏み後を進む。途中草原を行く道と森林帯を行く道に分かれるが、森林帯を選び山菜を探しながら登る。

 再びスキー場の草原に出ると、ザゼンソウが見られたが葉が大きく成長し気づくのに時間がかかった。このザゼンソウは殆どが、西向きに咲いているが、内部の黄色い花がお坊さんに似ていることから、仏教の伝来方向を向いているのではないか?と我が隊全員の意見。全45分程で再び道が分かれ、森林帯を選び長い方のスキー場に出て小休止を取る。一の腰を


神社の大岩

巻くコースだった。

 またブナ林に入り、残雪が少しずつ見られるようになる。道が平坦になると林はシラビソに変わり残雪も多くなる。遠くには森吉本山やこれから進む尾根が見えだし、気持ちが高まる。約20分程で、森吉神社に着く。溶岩で出来た巨大な岩が印象的に迎えてくれる。霞で展望がきかず、残念だったが360度の大展望が望めるらしい。


神社付近の湿原


 神社からは約1時間で山頂に行けるが、残雪と花々が最盛期を迎え進むスピードが鈍る。形の良いザゼンソウやイワカガミ、ヒナザクラやシラネアオイがあちらこちらで群落を作っていた。ニッコウキスゲやウラジオヨウラクは花芽が膨らんだ程度だ。

 しきりにカメラをまわし、残雪の残る高原を心地よく散策しながら進む。木道もかなり整備され、湿原には池唐も顔を出していた。広々として心地よい高原が続く。


山頂直下のチングルマ
(丸内は八重チン)

 二つ目の阿仁避難小屋は、再築されたらしくトイレ・神棚付きで土足厳禁の立派な小屋だった。おそれ多く泊まれないかもしれない。ここから20分程で山頂下のお花畑に出た。チングルマの見事な群落があり、中に八重咲きのチングルマを発見する。これが本当の珍グルマ、訳して”八重珍”と命名する。合計二輪も見つけてしまった。これは、新種のチナグルマかもしれない。


 岩がゴロゴロした山頂(1454.2m)はかなり広く、大展望が聞くはずだったが岩手山や鳥海山から見た森吉を想像するに留まった。それでも全員、長年の森吉登山の夢が叶い満足する。帰りは、一の腰経由で下山する。

コースタイム:一関−コメツガ山荘登山口3:30(高速道路鹿角・八幡平、太平湖経由)、山荘登山口−森吉神社2:00、森吉神社−山頂1:00ただし休憩時間を除く

6月18日 小又峡ハイク 太平湖経由
 奥森吉地区のそま温泉旅館に一泊し、太平湖の船着き場に向かう。小又峡への船は、9:30から約一時間ごとに送迎を繰り返している。出航すると太平湖内を30分ほどかけて遊覧する。

 小又峡入り口に着くと観光客に混じり、メインの景勝地三階滝へと進む。崖っぷちの狭い道が続き、混み合うのを避け河原に降りて乾杯をする。ここから数知れないほど滝が現れ、写真を撮りまくる。一方徳治氏と三浦氏は、釣り糸を思い思いの場所で垂れるが、収穫はなかなか無い。写真を撮りながら沢を覗くが、魚影がない。

 行程の中程に来たときに、遂に魚影を確認したので徳治氏を呼び静かに釣り糸を垂れさせた。普通なら見える魚は釣れないが、冗談半分に垂らしたエサに食いつくのが見えた。マダマダ、ウー・・いまだ!!とグイット引く。ヤッターッ、心地よい引き具合に徳治氏も満足げにタモに引き寄せる。でかい、28cmはあろうか。大物のイワナだった。

 穴滝付近でこのイワナを刺身にし、山菜ラーメンと一緒に全員でパクツク。美味い、数年ぶりのイワナの刺身に感動する。更に、魚影をもとめ上流に向かう。

 その後イワナは見あたらなかったが、見事な滝が続き観光客も感激しながら見入っているようだ。余りの人出にイワナもビックリしていたかもしれない。船着き場から約40分で三階滝に着くが、我が隊は昼食を取り3時間もかかってやっと着いた。

 ものすごい迫力のでどでかい大滝だ。滝の爆音で話しもままならない。全員初体験の滝で、しばし感激にむせぶ。女性的な滝や男性的な滝が続いた中で、この三階滝は何と説明したら良いのだろう。写真で見るのとは違い、豪快なスケールの滝だ。

 帰りは、ストレートに小又峡を下り40分程で船着き場に着く。時間を持て余し、再び釣り糸を垂れると今度は鯉がかかってしまった。観光客と大騒ぎしながらタモに寄せるが、針が外せないくらい喉の奥にかかり鯉が弱らないうちに糸を切り放してやった。せっかく船長さんが餌ずけをしたのを釣って悪いことをした。ごめんなさーい。

そま温泉旅館

昼飯の準備