流石山

2004.7.11


   流石山・大倉山  那須三本槍岳の西に広がる山塊 


大峠から続くお花畑

流石山 1813m

大倉山 1885m

大きな池があった
 11日、以前から気になっていた那須連山の一角に位置する流石山へ向かう。朝5時に自宅を出、国道121号に沿って会津田島のようそん公園駅前より日暮滝のある林道に入る。(約3時間130km)天候は優れず田島に入ると雨の洗礼を受ける。とりあえず林道終点の少し前の空き地に車を置き身支度を整える。集まっている車を見ると殆どが関東圏ナンバーで、お花畑が広がる山として関東の皆さんにも浸透しているようだ。

 雑木林に続く林道を黙々と進むと、間もなく林道終点が現れる。車止めより先は傾斜の緩いやや広い道が続き、鏡ケ沼分岐を過ぎしばらく進むとやっと登山道らしくなる。途中で二コースに分かれるが、どちらを行っても先で一緒になる。旧道の方が歩きやすいようだ。約40分でいきなり視界が開けて大峠に着く。此処は三本槍、山斗小屋方面の十字路となる。


大倉山に続く尾根と花々
 雨は上がっているが、厚いガスが垂れ込みあまり視界はない。南方に沼原池がかろうじて見え、今日はこんなものだろうと自分に言い聞かせて流石山の急傾斜に取り付く。背丈の低い笹に覆われた斜面にはハクサンフウロやニッコウキスゲなどが咲き心を和ます。それぞれのリピーター登山者の話では、今年はこれでも花々の数が少ないらしい。確かに、キスゲはそこら十にあるが、花芽が付いていない。来年あたりは一面の花畑となるだろうか。

 久しぶりの花々に感激するが、結構傾斜が続き息も上がる。3分の1ほど登ると休憩を取っている5−6人のパーティよりお裾分けのキュウリの漬け物をいただく。息を整えカブリツクと、もう一本どうぞと二本もいただき塩分補給をする。相変わらず天気は良くないが、気分を良くして更にきつい登を進む。それにしても、長い登だ。三本槍からみた姿を思い出しながら、こちらから見える展望を連想して先を急ぐ。大峠から約50分、やっと傾斜がゆるみホッとするが、山頂まで先がありギャーを切り替えて進むと間もなく山頂に出た。

 展望の全く効かない山頂で大休止をし、この先に続く尾根に向かう。最大で約80mの凹凸を繰り返す尾根道は、焼石の縦走路を思い出させる。雨が時折歓迎してくれたが、思ったほど道はぬかるんでいない。結構花々も多く飽きることもない。少し大きな池が現れると大倉山が近い。咲き残っているシャクナゲを眺めながら進むと藪の中からいきなり大倉山の標識が現れた。相変わらずガスに覆われているため、この先の最大ピークの三倉山へは行かずに引き返す。

 那須町と田島町との県境に位置する流石山は、どちらかと言うと東北の山容が強く、お花のいっぱいある山並みで懐かしい雰囲気をかもし出している。気に入った、来シーズンもぜひ登りたい。  阿部 記

コースタイム:林道の広場−0:35−大峠−1:00−流石山−1:00−大倉山、大倉山−1:10−流石山−1:05−大峠−0:35−林道の広場(朝食時間・休憩時間を含む)