最高峰は三本槍岳1916.9m |
H21.3.21
那須・三本槍岳(1916.94m:栃木県那須塩原市大字板室)
Mt.ジーンズスキー場のゴンドラを利用することで、労なく標高1410mまで運んでもらえるため、50歳以上のシニアゴンドラ往復券を購入(昨年は1000円だったが今年は1400円に大幅値上げ)し、最終運転時間も併せて確認する。
雪は比較的良く締まっていて沈むこともなく、快適に気ままなルートを採りながら歩ける。シロヤシオが咲く頃は綺麗な散策路となるルートを、今は辛うじて杭の頭だけ所々雪面の上に出ているその脇を進んでいく。平坦な尾根上のルートはブナの森だ。先行者のトレースも雪面が凍って固いため残されていない。僅かに古いトレース跡が残っているので、それを目印にしながら忠実に尾根に沿って少しずつ標高を高めていく。
徐々に傾斜が増してカンジキの爪に助けられてクラストした斜面を慎重に登る。目線より上だった赤面山の山頂も気がつけばいつの間にか見下ろすようになり、急斜面が徐々に優しくなってくる。更に傾斜が緩くなり雪に埋まった赤面山への分岐を過ぎ、いつもの夏場の休憩ポイントの大岩に到着。目の前に清水平が大きく広がり正面に三本槍岳が白い台形の高みを見せている。風は時間と共に凪いできたがまだ吹きっ晒しの雪原では、相変わらず耳たぶが痛く感じる。
四周を見渡すとまず北に旭岳が至近距離に急峻な三角形の綺麗な姿が目に付く。その左に遠く飯豊連峰が一際目立って、雄々しく白い巨体を横たえている。その手前下に見えるのは大内宿のシンボル・小野岳だ。阿武隈川源流の谷の向こうに遠くに磐梯山、吾妻連峰、安達太良山が見える。西に目をやると三倉山、大倉山の右手に浅草岳、守門岳を同定し、左には越後の山並みから会津駒ケ岳、燧岳などを確認。更に左に南西側に目を向けていくと日光白根山から女峰山に連なる日光の山並みが高さを競っている。
そのまま往路を引き返したが、暖かい陽射しに雪面が溶け出してザラメ雪に変質している。踵から踏み込んで急斜面を一気に駆け下りる。下りは早い。途中道草をしてブナ林などをカメラに収めたけれど、あっという間にゴンドラ駅に到着。楽しい充実した一日となった。 沖 記 コースタイム:西那須野7:30==(約40Km)==8:30Mt.ジーンズスキー場駐車場(ゴンドラ山麓駅)9:00〜(ゴンドラ:約8分@シニア往復券1400円)〜9:10ゴンドラ山頂駅9:15---10:53清水平---11:15三本槍岳(1916.9m)11:30---11:53清水平---13:00ゴンドラ山頂駅13:02〜(ゴンドラ)〜13:12ゴンドラ山麓駅(Mt.ジーンズスキー場駐車場:土日のみ1000円)13:30==(約40Km)==14:30西那須野 |
那須岳
登り始めの鳥居もまだまたいで渡れるほどの積雪がある。中の茶屋まで来ると風を受けるようになり、ここからは注意して登る必要がある。私は今回もまた万能防水登山靴ですが、スパイクのおかげで滑らない。避難小屋はまだ通常の入口は凍結して入れないため、非常口から潜り込む。中にある寒暖計は−5℃を指していた。小屋の外に登山者は10名以上いたが、窓をガタガタさせるだけで誰も入ってこない。私一人中で風を避けて休憩をする。 風は収まりそうにないが、歩くに支障のあるような強風ではないので、茶臼岳に向かって小屋を出る。途中まで登ると風下になるため、急な登りは風が無く逆に汗ばんでくる。山頂へは反時計回りに向かい、展望を楽しむ。今日は北に磐梯山、飯豊山、西に越後の山並み、会津駒、燧岳などが白く霞んでいるが、それと分かる。360度の大展望を楽しみ、満足して下山する。 再び峰の茶屋避難小屋を覗くと、山の先輩がいた。懐かしく一緒に昼食をして、私はまた一人で駐車場へ戻る。写真説明:「会津駒遠望」は茶臼岳から西を見る。七ヶ岳の後方に越後の山並みがよく見える。「三本槍岳」の左奥に白く飯豊山が見える。その下が小野岳になります。「三倉大倉山」の右に博士山が見えます。「白笹山」は手前左から南月山、白笹山、日ノ出平となり白笹山奥に高原山が見えてます。 沖 記 コースタイム:西那須野8:40===9:30峠の茶屋駐車場9:45---10:25峰の茶屋10:45---11:20茶臼岳11:35---11:55峰の茶屋(昼食)12:40---13:30中の茶屋駐車場13:40===14:30西那須野 |
那須・三本槍岳
今回は天候に恵まれ期待を込めて出発。スロースタートの家内に合わせてゆっくり登っていく。いつものように狛犬の赤い帽子を撫でて、登りにかかるが足元には早くもリンドウが歓迎してくれる。中の茶屋跡まで来ると朝日岳が凛々しい。リンドウと朝日岳の組み合わせを探すが、なかなか良い具合に咲く花が無い。復路にカリヤスモドキの写真を期待して、峰の茶屋に向かう。 峰の茶屋は避難小屋の周りで大勢が休憩していたが、私たちは茶臼岳の登り口まで行ったところで休憩しカメラを構える。期待はリンドウと茶臼岳だったが、今年はいつものようなリンドウの花芽が無くカリヤスモドキを前景に写真を撮る。三本槍岳までは稜線に風があり、快い気分で登ることが出来る。すだれ山付近は相変わらずぬかるんでいて足元注意だが、転ばないように気を付けて少し紅葉してきた小灌木に元気を貰って山頂へ気合いを入れる。 三本槍岳は一等三角点が設置されていて、視界は360度の全方向が見渡せる。今日は遠くが霞んで辛うじて燧岳が認識できる程度。西に三倉山・大倉山が美しい。また眼下に下郷の部落と蕎麦畑が白っぽく望める。南には歩いてきたルートと茶臼岳、隠居倉、朝日岳や先週の沼原も見える。昼食はそれらの景色を見ながらビールを飲む。やっぱり旨い。今回はつまみもしっかり準備できていて、豪華な昼食が出来た。 帰路の清水平からの登りが辛かったが、これは計算済みである。しかし午後になって雲が湧きだし、逆光に映えるカリヤスモドキを見ることが出来るか気になる。峰の茶屋に戻る頃には、雲も消えてきて日差しが戻り、早々に中の茶屋跡まで下る。逆光にカリヤスモドキの穂が光って美しいが、カメラには見た目のような景色には写し込めない。でも雰囲気は分かるような写真はとれたかなと思う。今回は先週のリベンジ山行が出来て、まずは納得。 沖 記 コースタイム:西那須野7:15==(40Km)==8:15峠の茶屋8:30---9:00中の茶屋跡9:10---9:30峰の茶屋10:00---10:50朝日岳の肩11:00---11:50三本槍岳(昼食)12:50---13:40熊見曽根13:45---14:35峰の茶屋---14:50中の茶屋跡15:00---15:20峠の茶屋15:30==(40Km)==16:30西那須野 |
那須 清水平
茶臼岳のビューポイントでいろんなアングルからシャッターを押し、またシロヤシオの林の中に踏み込むと、もうむせ返るような花の洪水で、この花の咲いている状態を鳥になって上から眺めてみたいという感覚に陥る。そしてそのままシロヤシオの斜面を下って、毘沙門沢に下りて、対岸に渡って逆光で見づらいけれど白く染まった山肌を眺める。再び往路を登り返し、稜線に戻ってシロヤシオのトンネルをどこまでも進む。 標高が増してつぼみが多くなると、ブナの森からダケカンバへと変わっていき樹林もいつの間にか背が低くなる。程なく朝日岳や茶臼岳が見えるようになるとシャクナゲが次々と出迎えてくれる。シャクナゲの合間にミネザクラも頻度が増えて出迎えてくれるようになると緩やかだった斜面も傾斜が増してくる。でも風が爽やかで沢山の花に迎えられると疲れも忘れて一気にすだれ山まで登ってしまう。 清水平はミネザクラが多く咲いていたが、シャクナゲは花芽が少ない。清水平まで来ると茶臼岳方面からの登山者が多く、人混みを避けるように往路を戻り、大きな岩陰に風を避けるようにして昼食をする。シャクナゲ、赤面山、阿武隈川源流、朝日岳など360度の展望を楽しみながらの昼食は美味しい。そして何よりもビールが旨い。 沖 記 コースタイム:北温泉7:20----8:10茶臼岳ビューポイント----8:30毘沙門沢----9:10稜線に戻る----11:00清水平----11:25昼食12:10----13:20稜線----14:00北温泉 |
2001.7.22
コース:峠の茶屋−峰の茶屋跡避難小屋−朝日岳−清水平−三本槍岳のピストン |
まもなく森林限界 |
クサリ場ピークより茶臼岳 |
那須インターで高速道をおりてリンドウ湖分岐付近まで進むと、そこは那須高原の一角だった。緩い登りが続く道の両側には、涼しげな林に囲まれたしゃれたレストランや別荘らしい家々が並び避暑地らしさを奏でている。心地よく車を進めるとカーブが多くなり、風景は温泉街に変わる。やがて温泉街を過ぎると、もとの静けさを取り戻し心地よく進む。ガー、なんと予期していない料金所があった。登山口までは有料道路になっている。やむなく360円(往復分)の通行料を支払う。
峰の茶屋跡コルと剣が峰 |
剣が峰と朝日岳 |
那須ロープウエイ山麓駅をさらに進み、峠の茶屋の下にある県営無料駐車場に車を置き登山開始。まだ8時前というのに駐車場は8割りかた埋まっていた。登山口は駐車場奥か茶屋前を行くと登山指導所があり、ここが入り口となる。一対の駒犬をながめ鳥居をくぐり登山開始。
森林限界を過ぎると見通しが良くなり、朝日岳や茶臼だけが両側に壁のように突きだし迫力満点。峰の茶屋跡避難小屋までの登山道脇には、ウラジロタデが満開に花を添えていた。さらに道脇には数カ所冷気の吹き出す小さい穴(小石の隙間)があり、汗をかいた腕に涼しさを感じさせてくれた。
清水平 |
峰の茶屋跡避難小屋からは茶臼岳や三斗小屋温泉、朝日岳方面と分かれる。今回は朝日岳方面に進む。剣が峰の下を巻く道には、モウセンゴケやマルバシモツケが咲いている。さらに進むと鎖場が現れ、慎重に進む。比較的安定した岩場だが、小石を踏まないように・落とさないようにと注意して歩く。少し汗をかくが、鎖場の峰に着くとヒメシャジンが現れ緊張を和らげてくれる。気を抜かずに更に頑張り、切り立った岩場をトラバースすると朝日岳分岐の広い庭に着く。
朝日岳までピストンし、シヤジンの咲くなだらかな登りを進むと、まもなく熊見曽根に着く。なかなかの絶景ポイントで朝日岳や茶臼岳がワイドに広がる。反対側には灌木に覆われた三本槍岳や大倉山・流石山などが遠望され、今までの荒々しい風景とは違う光景が楽しめる。
クサリ場トラバース部 |
熊見曽根より、左朝日岳右茶臼岳 |
清水平に下るとシャクナゲが目立つようになるが、花芽は殆どなく、あっても花は咲き終わっていた。湿地地帯の木道は少し短いが、靴音が心地よく響く。このあと三本槍までは、はい松とシャクナゲの混じる灌木帯を進むが、スダレ山付近の下りは雨の日やその次の日は道がクサリ、泥跳ねに注意して歩きたい。もちろん見通しは利かない。最後の登りを15分ほど頑張ると三本槍の山頂に着く。360度視界が開け会津の下郷町がすぐ下に見えた。北側の甲子山の下にはトンネルが出来、白河と下郷町が短時間で通れるようになるらしいが、まだ開通していない。
三本槍岳山頂 |
夕方は那須町、下守子・広谷地・田代付近と那須インター間は渋滞する可能性が高い。通過時刻を調整しましょう。 |
三本槍岳で小一時間の休憩をとっても昼食には早く、熊見曽根まで戻り昼食を取る。更に峰の茶屋避難小屋では、強風地帯らしいが心地よい風が吹いていたため15時頃まで昼寝をする。自然のクーラーは最高だった。
那須岳(那須山塊)は雄大で素晴らしい。高山植物の種類がもっとあれば良いが、再び、いや何度でも那須南部や三斗小屋温泉に通いたいものだ。
コースタイム:登山口0:35峰の茶屋跡避難小屋0:40朝日岳1:10三本槍岳0:45熊見曽根0:35峰の茶屋跡避難小屋0:30登山口(休憩含まず) |