高土山  (729.21m:福島県須賀川市長沼町江花)


H20.1.19


高土山(たかどやま)
 年が明けてから一度も山登りしていなかったため、栃木に帰ったついでに簡単に登れて温泉が近くにあることを条件に対象になる山を探してみた。福島県の旧長沼町に温泉施設があり、そこからガイドブックでは往復1時間半という高土山(たかどやま)をうつくしま(福島)百名山から見出した。家内も所要時間を見て「ちょろい山」だと完全に見くびっての山登りとなった。

 西那須野から猪苗代湖方向へ走り慣れた裏道を快適に走るが、藤沼自然公園まで以外と距離があり途中の里山も山肌が白くなってくる。藤沼湖畔を半周して目的の三世代交流館に到着するが、周辺は薄っすらと積雪があり、景色は白銀の世界と遜色はない。


三世代交流館駐車場
 お昼は遅くなってもやまゆり荘名物の手打ち蕎麦を食べようと、軽食用にパンと実家のみかんをザックに詰め込んで山の支度を整える。長靴を忘れたので軽登山靴を履くが、西那須野には予備用の登山用具しか置いてないためスパッツも無く、無雪期のハイキング程度のいでたちでいざ出発。家内はザックすら背負っていない。


登山口
 コース案内標識に誘導されて車道と分かれて直ぐにヒノキ植林された谷間のルートを採る。軽く体が馴染んだところで舗装された林道に合流する。そこを左に舗装路を20mも進むと登山道標識と階段状の山道が檜林に導かれている。登山口から舗装路まで踏み跡があったが、舗装路からは踏み跡が消えており階段状の登山道も無垢の白い雪が残ったままだ。


結構きつい傾斜
 ひょっとしたら下山路のところまで舗装路を歩くことになるかもしれないと案じながら、次の登山口を探しつつ舗装路をそのまま進む。まもなくゲートが出てきてやはりあそこが登山路だったことを悟る。引き返すのも癪でありそのまま進む。舗装路が大きく左カーブして正面に高土山が見えるところまで来ると、その少し先に雪に覆われた登山道と標識を発見。案の定、下山路で5分も登ると尾根筋に出て逆Y字路の分岐になり、下山口の矢印が登ってきた方向を示していた。


山頂にて
 「ちょろい山」だと思っていたが分岐から山頂までの僅かな登りは結構な急斜面で、おまけに積雪は20cm程度もある。樹相は分岐まではヒノキの人工林、その先は山頂まで松、楢、山桜、ホウなどの自然林でなかなか良い感じだ。みかんを食べて少し気合を入れて登っていくと、汗が滲み出すころには山頂に到着できた。山頂には立派な標識が場違いな様相で設置されており、眼下に藤沼自然公園が樹間から眺められる。三角点は標識のある山頂から北に少し雪を踏み抜きながら行ったところの樹林に囲まれたところにあり、その在り処を示す木片の横に埋設されていた。木片周辺の平に覆われた雪を取り除いてみると綺麗な二等三角点(点名:高土山、標高:729.21m)が現れた。掘り出した三角点にタッチし、写真撮影して下山する。


藤沼自然公園遠望
 山頂部は風が冷たく、視界もなく長居するところでなかったので、急斜面の雪の融けた凪いだ場所で軽く腹ごしらえをして登りルートで下山。ごく短時間で駐車場に到着し、「ちょろい山」を全身で納得した。

 帰路は予定通り「やまゆり荘」のヌメッとした柔らかいお湯に浸り、美味しい手打ち蕎麦を戴いた。 沖 記

コースタイム:西那須野町9:30==(約70Km)==11:00藤沼自然公園三世代交流館駐車場11:10---11:43林道(下山口)---11:48下山路分岐11:50---12:25高土山頂(729.2m)12:45---13:00下山路分岐---13:25駐車場13:30==(入浴:藤沼温泉やまゆり荘@350円、約70Km)==18:00西那須野町