牛形山−鷲ヶ森山−丸子峠 参加者:森、吉家、阿部
週はじめ、いつものメンバーから声がかかった。そうなると、まとまるのは早く、牛形山方面に行くことになった。29日、前回のように森宅を経由して吉家宅を6時に出発する。高速道を利用することになり、ICに乗る前のコンビニで少々の食料を調達し北上西ICへ向けて進む。
夏油温泉 |
朝霧も消えて晴天の青空、入畑から夏油温泉へと快適に進む。沿道の紅葉は丁度見頃、狭い道で対向車に注意しながら数十年ぶりの道を堪能しながら進む。7時20分さすがに早く、夏油温泉に着いてしまった。駐車場では数組の登山者が身支度を整えている。声をかけながら河屋に進み、置く物をしっかりと降ろして身支度を整える。
入山届けに記入して7:38登山開始。見頃の紅葉の中を、黙々と高度を稼ぐ。10分程進むと旧林道を横切り、石灰華などへの分岐もある。昔の記憶も定かではないが、結構道が変わっている気がする。二回目の林道が現れるころ、暑さが増して一肌脱ぐことにした。
温泉上部旧林道付近にて |
出発から約30分で尾根筋に出るが、何だか今日は体が重い。息が上がり、足腰が少しギシギシ言い出した。ペースが早いわけではない。運動不足が祟っているようだ。ともあれ、木の間からは経塚山や縦走予定の鷲ヶ森方面が良く見えて気持ちも高まる。ペースを落として貰い2回ほどの大休止後、牛形下のガレ場等をトラバース気味に進むと間もなく牛形山への分岐となる。
分岐で少し休み、ザックを置いて牛形山頂に向かう。木道が切れると、山頂から続く尾根への急傾斜が現れる。滑りやすそうな土と小石が混じる斜面には、ロープが下げてあり結構頼りになる。登りより下りが大変、と思いながら何とか登りきる。尾根に出ると、ほぼ山頂に立ったような景観が迫る。しかし、夏油温泉側が見えず、やっぱり山頂に進まねばならない。さほどの高度差はないのだが、大きめの岩が不規則に現れて歩きづらくペースが上がらない。
牛形山分岐にて |
10:32牛形山山頂に到着する。吉家さんのいつものペースより遅いようだが、ほぼ地図のコースタイムと同じくらいで来た。と自己満足しながら、ばてた体を癒しいやし景色を堪能する。一通りビデオに収めるが、再び座り込んだ後は立ち上がるのが大変だ。先を急ぐので、早々に夏油温泉や各峰峰を確認して山頂を後にする。
尾根からの下り、さすがにロープ無しでは辛い。この先々、似たような登り下りに悩ませられそうだ。不安を抱えながらデポした荷物を回収して、鷲ヶ森方面への縦走路にはいる。分岐から先は登山者も少ない様子、周りの刈り払いもなく足下が良く見えない所も多い。ウシロ沢源流部の草付きには木道が敷かれているが、濡れている場合には特に注意して歩きたい。
牛形山 |
道は次のピークである白っ子森下までアップダウンは少ないが、ダケカンバが覆い被さり頭上注意と足下注意の連続となる。途中で大量の糞を発見、数日前の熊の糞かも知れない。とりあえず、元気の良い二人が大声を上げながら藪化した道を進む。やがて見通しの良い丘状のピークに出る。そこから見ると、白っ子森の下からは結構きつそうな斜面が続いている。昼飯にしようと思っていたら、白っ子森に登ってからと決まった。疲労もピーク、久しぶりに難儀をしながら這い蹲るように山頂に出る。
牛形山 山頂 |
白っ子森山頂には、小さな地蔵さんが二体鎮座している。心の中で手を合わせ、その前で昼食タイムとする。水分吸収の良い飲料水と糖分補給に吉家さんからの団子三兄弟、梅干しおにぎりで腹ごしらえ。頭のモヤモヤは無くなったが、膝・腰はそれほど回復の実感はない。ジックリと足腰を伸ばしながら休憩を取る。
白っ子森、鷲ヶ森山遠望 |
白っ子森で40分も休んでしまった。重い腰を上げると、すぐに急傾斜の下りとなる。笹の茎や小枝に掴まりながら慎重に下るが、アザミの仲間などがドライ・フラワー状に硬くなり手足を擦って痛い。ストックも役に立つが、場合によっては邪魔になるときもある。所によりロープが張られ結構役に立った。足下の急傾斜は相変わらず落ち葉などで見えず、地肌か小石混じりか小枝混じりか足の裏の感触を感じながら進もうとするが、急傾斜に体が押されてそれどころではない。20分ほど急傾斜に揉まれると、なだらかな灌木帯にはいった。
牛形山、白っ子森を振り返る |
笹と背の低いダケカンバで見通しが聞かない。昼食後は熊除けの笛やスズを吊り下げて進むが、藪の中では自然と笛の音も高くなる。数回のアップダウンを繰り返すと、盆栽のようなオオシラビソが道の真ん中に現れる。背丈は2mほどだが、太い幹と低く太い枝が行く手を阻む。這い蹲ってシラビソを通過、すぐに鷲ヶ森山の山頂に出る。見晴らしの利く最後のピークとなるので、ジックリと景色を堪能する。ここにも遭難者の供養に祀られた地蔵さんがあり、そこから見える湯田側の廃鉱跡を懐かしく望む。そこで、茸取りをした若い頃を思い出す。
シラビソを潜る |
鷲ヶ森山を過ぎると、それほど大きなピークは無い。従走路は終盤だが、やはり小さな登りでも結構疲れる。丸子峠に向かって小さなアップダウンを繰り返すが、傾斜は結構きつく両手も使いながら慎重に慎重に足を運ぶ。途中、旧地図上の丸子峠、少し手前でムキダケを発見。吉家さんは、おみやげと言わんばかりに袋に詰めている。
丸子峠の下部 |
程なく尾根筋の最低鞍部、地図上の丸子峠をGPSで確認するが、吉家さんの言うとおりで実際の峠分岐は一旦ピークを登ってから、少し下ったところにある。某社等の地図表示では938m付近で十字路となっている。しかし、湯田側から合流する所は其処でよいようだが、夏油側に下る分岐は938m地点ではなくもう一つのピークを越えた約980m地点なのだ。国土地理院HP地図2010年版では、十字路ではなく各々T字路となっている。分岐に標識があるので、そこまで頑張ってピークを越しましょう。
キャンプ場が近い |
丸子峠分岐約980m、ここから標高差約400mの下りだ。膝・腰の疲労もピークでタイムオーバー気味み。しかし、良いところで再びムキダケを発見する。茸取りをして休む時間を貰い、人息継いで慎重にゆっくり下る。下山道は地肌むき出しで、滑りやすい道が続く。比較的なだらかだが、数カ所に急傾斜がある。今の季節は、落ち葉に埋もれ地面が見えない。小石や木片が隠れているので十分注意しよう。
紅葉の撮影や茸取りをしながら、約1時間かけてキャンプ場・車道に出る。足腰は何とか持ちこたえた。車道を戻ること約15分、夏油温泉に到着。久々に8時間以上歩いてしまった。今回の逆コースは、絶対にたどりたくないと言う感じだった。帰りは、途中にある入ったことのない、入畑の湯に浸かり疲れを癒した。 阿部 記
コース時刻:夏油温泉7:38−7:50二つ目林道7:53−8:38牛形約2.3km前8:46−9:22ガレバ下付近9:35−10:06牛形分岐10:13−10:32牛形山10:45−11:00分岐11:07−11:50白子森12:30−13:13鷲ヶ森山13:32−14:36丸子峠14:50−15:52キャンプ場・車道15:55−16:09夏油温泉 車:一関6:00−7:20夏油温泉(高速道利用) |