第1号(1998年5月29日)<グローバルスペース>
急速に拡大する業務の外注化 −U.S.Japan Business and Technology News 最新号より−
企業が特定業務を外部に委託する「アウトソーシング」の動きに益々拍車がかかっている。ヘアースタイリングの関連商品を販売する米トプシー・テイル社は、従業員6人で年商9億ドルを売り上げた(ちなみに130円/$換算で、一人当たり195億円の売上)。PR、デザイン、製造、配布、カスタマーサービスなどの徹底した外注化の結果である。タマイマ・L・エドマーク社長は「迅速な対応や完璧な仕事など外注の効果は大きい。外注を上手に利用した事でビジネスを上向きにした」とその効果を認める。ナイキ社やマクダネル・ダグラス社等の大手も同様で、アメリカン・マネジメント・アソシエーションの調査によると米国内の94%の企業が何らかの業務でアウトソーシングを実施している。
週末も働く労働者
アメリカでも、平日は会議、電話の応対、Eメールの処理に追われ、週末に落ち着いて仕事が出来るという。レイオフされないようにオーバーワークする人もいるが、一方で仕事が好きで週末働く労働者がいる事も確かとのこと。
ファイザー社の株価が急騰
米大手医薬品メーカーのファイザー社が開発したインポの経口治療薬「バイアグラ」が4月半ばの発売以来、爆発的な売れ行きを見せている。これまで既に63万人が医師の処方箋を手にしており、今年中に6億ドル(800億円)以上の売上が見込まれている。ドール前共和党大統領候補もテレビで激賞するなど、一種の社会現象にすらなりつつあり、株価も急上昇している。
<ローカルスペース>
両磐地区の経済力
どうしても公的資料は慎重を期す為に少し遅れてしまうが、平成6年時点の両磐地区のGDPは約3500億円で、アフリカのタンザニアやマダガスカル1国のGDPに匹敵する規模である。また、平成10年4月1日現在の両磐地区の人口は約15万3千人で就労人口については8万3千人程度と推計される。ちなみに、日本全国対比は、人口比0.12%、GDP比0.07%となる。
中小企業の一人当たり純利益について
大手重電の三菱電機が数十年ぶりの赤字決算だという。中小企業もしかりで、黒字会社は35%程度という最悪の事態。その黒字企業だけの中小企業一人当たりの年間純利益は36万円、つまり一人当たりの従業員が1ヶ月働いて出した純利益が3万円ならば、平均値である。勿論、業種ごとにもデータは取れる。たとえば建設業は、年間36万円。飲食業は、年間13万円。卸売業は、年間50万円。もっと細かく、豆腐・あげ製造業は年間9.6万円。左官工事業は年間16万円。男子服小売業は15万円。バス会社は年間7万円。など等。一つの目安にはなるのでは?
第2号(1998年6月12日)<グローバルスペース>
アメリカ地下経済に流れる黒い資金 −U.S.Japan Business and Technology News 最新号より−
5月下旬、約2億ドルの麻薬資金をマネーロンダリングしたとして、米企業家100人とメキシコの3つの銀行が摘発された。今回の事件は、FBiが3年前から内偵調査を続けての検挙だが、「企業や外国の銀行を巻き込んでの組織的なマネーロンダリングは、起訴に持っていくための徹底した裏付け調査や、証拠の確保などに膨大な時間が費やされるため、摘発が次第に難しくなってきた」と関係者は語り、実質的な取り締まりの限界だとの認識を示した。特に、旧ソ連の崩壊過程で、数十億ドルの資金を掴んだロシアの新興犯罪組織が、コロンビアの麻薬組織と手を組み、大量殺傷武器や麻薬の密売などの犯罪ビジネスで米国に深く浸透している。
先進地のオンライン・ショッピングの実態
セキやんひとこと:マネーロンダリングの「ロンダリング」は、元々「ランドリー・洗濯」と同源。違法行為で得た汚い金が口座を転々とするうちにきれいな金に洗濯されるという意味で使われる。資金ルート解明が麻薬取引ルートの解明や組織の摘発につながるといわれている。
インターネットの普及に伴い、パソコンを使って食料品や日用品を購入する買い物客(オンライン・ショッパー)が増えている。米国内には既にオンライン専門のスーパーが大小5店舗あり、昨年度の総売上は9000万ドル。商品が36時間から48時間鮮度が保つようなケースを導入したり、支払方法に一工夫するなどますます拡大の勢いだが、なかには、急激なマーケット拡大(対前年比会員数76%増)へ対する費用がかかり、単年度の損失を出している専門スーパーもある。しかし、アンダーセン・コンサルティング社(イリノイ州シカゴ)では、2007年までに利用者が2000万世帯にまで拡大し、オンライン・ショッピングの総売上は10年以内に600億ドルから850億ドル(140円/$換算で、約12兆円≒岩手県と宮城県のGDPの和)になると予測する。
<ローカルスペース>
両磐地区の産業構造
<白書を読む>平成10年版「中小企業白書」
どうしても公的資料は慎重を期す為に少し遅れてしまうが、平成6年時点の両磐地区のGDPは約3500億円で、アフリカのタンザニアやマダガスカル1国のGDPに匹敵する規模である。また、平成10年4月1日現在の両磐地区の人口は約15万3千人で就労人口については8万3千人程度と推計される。ちなみに、日本全国対比は、人口比0.12%、GDP比0.07%となる。
中小企業の一人当たり純利益について
平成7年時点の両磐地区の産業別就労人口については全体で82899名。内訳は第一次産業従事者16567名(20%)、第二次産業従事者29921名(36%)第三次産業従事者36411名(44%)。岩手県のそれは、17%:30%:54%。全国は、6%:32%:62%。一方、生産額の比率の方は、両磐が6%:37%:57%。岩手県が6%:33%:61%。全国が2%:34%:64%となっている。データから、就業人口構成と経済生産性との関連が読み取れる。
セキやんひとこと:第3次産業までの産業分類の区分は、A.B.フィッシャーの後を引き継いで、イギリスのC.G.クラークが分類した。このクラーク博士のご子息が、現多摩大学のG.クラーク学長である。最近では、第2.5次産業や第4次産業などという考え方も出て、見直しを求める声もある。
平成10年版の中小企業白書が「変革を迫られる中小企業と企業家精神の発揮」という副題で、5月20日に発刊された。白書を追ってみると、2年サイクルで執筆陣も入れ替わっているようなフシがある。10年版は図表がカラーになり、9年版より行間が若干狭まり100頁弱薄くなった。9年版は個々の問題に突っ込んで、ミクロを論じていた。それに対して、10年版は「世の中こうなってますよ」というマクロに焦点が移っている。2年がワンセットで、マクロの視点とミクロの視点が入れ替わっていくのが通例のようだ。その中から、ポイントを拾ってみた。
国の施策の流れ
「業種ぐるみの底上げ」から、「個別企業へのてこ入れ」に変わってきている。特に目新しいことではないが、中小企業政策の原点である「不利の是正」から、自己責任を要する「自助努力の支援」にウェイトを移してきている。これは、欧米各国とも認識を一にしている。
景気の停滞感が強まった原因
平成9年4月の消費税引き上げにより、駆け込み需要による反動が予想外に大きく影響したと何度も繰り返して取り上げている。
資金繰りの現況
中小企業は、総借入金比率は緩やかに上昇し、自己資本比率は若干低下傾向。それに対して、大企業は、総借入金比率は緩やかに低下し、自己資本比率は緩やかに上昇している。つまり、資金繰り状況についても格差がついているということ。資金繰りが悪化した中小企業の割合は、昭和60年以降で最高の34.8%に達した。
設備投資にも企業間格差が読み取れる
1件当たりの設備投資額が高額化し、設備投資実施企業の割合は低迷している。つまり、比較的少数の企業による大型投資がなされていることがわかる。
売上面による二極化要因
減少要因:「国内需要の減少」などの他律的な要因が上位
増加要因:「品質競争力の強化」などの自らの積極的な取り組み
中心市街地商店街への期待
市町村・商業者・住民一体でのタウンマネージメントへの取り組みを通じて、まち全体の活性化に結び付けていくべきとしている。消費者対応から生活者対応への転換として「ワンストップ・ショッピング」,「モータリゼーションへの対応」,「利便性・快適性が高い商店街」等々が必要。
消費志向の変遷
バブル期(高価格・高品質)−バブル崩壊(低品質・低価格)−現在(品質・価格のバランス重視)
人材採用の切り口
学生が在学中に自らの専攻・キャリアに関連した就業体験を行う「インターンシップ」制度は、学生側にとっても受入企業側にとっても、ミスマッチを防ぐ有効な方法と注目している。特に、少子化などによりUターン希望学生のニーズは切実であろう。地場企業の積極的な開示がポイントか。
10年版のキーワード
「企業間格差の明確化」,「外部資源の有効活用(アウトソーシング・ネットワーク)」,「自助努力・独立性」
セキやんひとこと:中小企業そのものの定義は、中小企業基本法(昭和38年制定/48年改正)が詳しい。「中堅企業」という言葉があるが、法律上の定義ではない。興味のある方はご一報下さい。
第3号(1998年6月26日)<グローバルスペース>
舌の手入れが大人気 −U.S.Japan Business and Technology News 最新号より−
「舌は毛の長い汚れたカーペットのようなもの。舌の細かい隙間にバクテリアが繁殖して口臭の一因となっている」と話すビバリーヒルズの歯科医院のダグラス・ハウク医師は、タング・スクレイピング(tongue
scraping)という方法で、ハリウッド有名女優をはじめとする患者のうち85%の口臭除去に成功している。料金も検査や持ち帰りのクリーニングキットまで含めて150ドル。最近では一般からの問い合わせも相次いでいるという。自分でタング・スクレイピングすることも可能で、道具自体は5ドル程度で市販されているが、力を入れ過ぎると出血の危険があり要注意。治療法のルーツは中国の200年前に溯り、舌に繁殖しているバクテリアや古い組織を除去するという方法。
セキやんひとこと:この類は、日本でもブームになりやすい。値ごろ感も有り、早い者勝ちか?
<ローカルスペース>
一関大町銀座商店街の挑戦
今月13日には、第一弾として駐車場の心配を払拭すべく「商店街共通駐車券サービス」を強化スタートし、従来よりも大幅に提携駐車場も増え1050台の駐車が可能になった。さらに第二弾として月末には新聞折り込みによる日本初の冷蔵庫専用のタウン情報誌「得だね!カレンダー」の定期発行を通じて、市民の皆様に向けて商店街全体から共同のお買い得情報を発信する。そして、第三弾として7月3日から、地場産品からプリクラまで揃えたイベントスペース「元気村」も登場、折々の企画を通じて大町商店街へ自然に足を向けてもらえるような仕掛けに挑戦。正に、中心商店街の生き残りを掛けたチャレンジと位置づけている。又、この事業を通じて行政・商工団体・住民まで含めたタウン・マネジメントに対する地域全体のポテンシャルも問われるということでもある。
有機農産物の可能性
セキやんひとこと:日本小売業協会は「2010年小売業経営ビジョン」の中で、2010年の小売店舗数は94年時点の約150万店から3割以上減り、100万店になるとしている。生活者と生産者とのコーディネートに流通企業自身が変われるかどうかが存亡のカギと予測。
大手商社の日商岩井は有機農産物卸のトーシンと組み、約800農家から集まる生産物の販路開拓事業に着手した。また、伊藤忠商事も外食産業大手に対し、有機農産物の仕入販売を開始する。
セキやんひとこと:米国でもオーガニック(有機栽培)への流れは止まるところを知らぬ勢いだ。豆腐チーズやオーガニック乳製品などさらに大きな広がりを続けている。売上面に顕著で、1980年の7800万ドルから96年には35億ドル(140円/$換算で、4900億円≒1995年の岩手県の農業粗生産額の約1.5倍)に達した。キーワードの「有機(ユウキ)」に、素朴で一途な当地の人間性との相性を感じる。地域農業の活性化への「勇気」と希望の予感である。差別化とは、とことん本物を追究するところからなされる。決して、ウルトラCを捜し歩くことからは生まれない。“今ここ”が原点。
第4号(1998年7月10日)<グローバルスペース>
ムーアの法則
パソコンの世界での法則。「今年のパソコンは去年のそれと比べて2倍の性能だ」とか、「パソコンの処理スピードは12ヶ月毎に2倍になる」という使われ方をする。つまり、パソコンは1年後には時代遅れになってしまうという意味で使われる。これは、あの大インテルの創設者ゴードン・ムーア氏の発見とされている。もともとは、パソコンがまだなかった1965年、ムーア氏が「今後10年間で集積回路に詰め込まれるトランジスタの数が倍になる」という予測をしたことが、いつのまにか拡大解釈されてパソコン技術の目覚しい進歩を象徴する言い方として定着した。
ピーターの法則
セキやんひとこと:世にいわれるパソコンの賞味期間は、普通の使い方なら1年、楽しく使えるのは2年、最低でも4年は実用に耐えるそうで、どうぞご心配なく。
英国の社会学者ピーターの説「社会はあらゆるポストが無能な人間によって占められて安定する」。社会は有能な人間を必死に探しているので、その時点でデキル人間には常時「昇進圧力」がかかる。しかし、選手としては有能だが、監督としては期待外れというように、ある時点で無能さが出て期待を裏切ることになる。そして、世の中はこの無能レベルに達した人間で埋まってしまう。最近の各界トップのお粗末さからも一理あると感じる。
セキやんひとこと:無能の蔓延の克服法は「達観する」か「徹底的にチャレンジし続ける」かなのだろう。神(人でナシ)にあらざる人間としては、カッコ悪くても泥臭くても「徹底的チャレンジ」の方を選ぶべきだろう。それが子孫へのバトンタッチの責任と思う。
<ローカルスペース>
一関の消費購買動向調査
3年毎に行う全国規模の調査で、小学校5年生がいる全世帯に協力してもらい、買い物状況を調べる。小学校5年生のいる世帯を標準とする調査で、その世帯数は県下の総世帯数の3.6%にあたる。公的な調査の中では、規模的にもサンプリング的にも最も正確なものの一つとされる。前回の1995年からは、若年勤労者世帯(30歳以下)を新たに加え、ニーズの多様化に対応しようとしている。一関では、1992年調査と比較して、中心商店街からその他街区への顧客の流れが顕著で、特に若年層では、買回り品について行動半径が広がり、仙台に目が向いていることがわかる。
セキやんひとこと:さらにその3年後に当たる今年、サティが郊外にできてからの初めての調査が現在進行中、来年その調査結果がまとまる。既存商店街は、そうしたこともヒントに可能性を見出していかねばならない。「この秋は雨か嵐か知らねども、今日の勤めの田草取るなり」二宮尊徳翁
第5号(1998年7月24日)
<グローバルスペース>
ロスの渋滞時間
ロサンゼルスでは、交通ラッシュのピークが早朝と午後3時過ぎにあることに気が付く。これは同じ国内ながらもアメリカビジネスの中心地ニューヨークと3時間の時差があり、金融・証券関係はじめ多くの会社で6時出社や3時退社のパターンが多いためである。
コンビニの成長に急ブレーキ −7月23日付の日経新聞より−
セキやんひとこと:自分の生活を大事にする米国人が、ことビジネスの仕組みに対しては割合従順に対応していることが分かる。
国内のコンビニ既存店の売上は3年連続で実質ゼロ成長。経営難に直面する加盟店は本部に対する不満も募っており、規模拡大路線は転機にさしかかっていると伝えている。
セキやんひとこと:当方の調べでは、米国では3000人に1軒の割合でコンビニが出来てから衰退が始まっている。現在の日本は、すでに2600人に1軒。ピークかといわれる所以。他の業態業種でも他山の石にしたいものだ。供給側の論理による拡大に対して市場が冷たいのは常。
<ローカルスペース>
所得談議?いわて版
田中真紀子代議士いうところの「凡人・軍人・変人の戦い」の自民党総裁選挙の結果もいよいよ出た訳ですが、岩手県関連の衆参両院議員の平均所得は、2707万円。知事、県議のそれは、2470万円と2179万円。一人当たりの県民所得は、最新データ(といっても、95年が最新)で、258万円。一人当たりの県民所得とは、県全体の「雇用者所得+企業所得+財産所得」を県人口で単純に割って出す。従って、単純な所得の平均とは違う。より実感に近いのは、県内企業の平均現金給与額で、年間389万円の水準=全国比の79%程度(95年度岩手県企画調整部調査)。
中小企業事業団のコーディネート事業委託先に決定
セキやんひとこと:中小企業の社長の月給は大卒初任給の約10倍、大企業でさえ約15倍程度。アメリカでは年収1000万ドル(140円/$で、約14億円)はざらにいる。日本でも昭和初期には100倍を超えていた。月給・報酬の変遷にもたくさんの歴史がある。詳しくは又の機会に。
「ザ・オフィスせき」採択!地域興しのボランティアに汗を流している部分に行政の救いの手が差し伸べられ、当方が実施する事業も全国400以上の案件の中から、50件程採択された内の一つに選ばれました。立替精算でやりくりが大変ですが、自分の事業が世の中に認知されつつあるという手応えを感じました。随時これらの事業のご案内を致しますので、ご興味のあるテーマがありましたらご参加下さい。