Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第41号(1999年12月10日)

第42号(1999年12月24日)

第43号(2000年1月7日)

第44号(2000年1月21日)

第45号(2000年2月4日)

第41号(1999年12月10日)
<グローバルスペース>

正正の旗、堂堂の陣
個々の戦いに勝っても、最終の勝利である目的達成を修めないのは、「費留」(費用の無駄遣い)という。当面の課題に取り組む内に、それ自体が目的となり最終の目的を見失うことの愚かさを、孫子は二千数百年に、こう戒めている。そして、高らかな経営理念やスローガンで「正正の旗印」を掲げ、基本を重視する団結した組織「堂堂とした陣構え」で、真の目的を目指すことがはじめて可能になると言っている。

セキやんひとこと:孫子は兵法という相対的勝ち負けを対象としているように解釈されているが、本当は自らを本物に鍛えることが肝要だと、訴えたかったのではないか。社会の営みの根本は相手との「競争」ではなく、自らの「成長」=自己変身・自己創造・自己変革に有るのだと、孫子は当然お見通しだった筈だから。
チャイナのリストラクチャリング
中国政府は、国有企業の経営チェックを推進するため、「市場の力」を借りることを本格化させている。その一環として、一般株主の比率を高めるべく、国有株の大量放出を決め実行し始めた。国家体制が社会主義の政府でさえ緊迫感を持って、ドラスティックな改革に着手しているのに、どこぞの選良(最近は死語になったかも・・・)の構成する「呑気な」政府は、一旦決めたことも平気で覆す愚を積み上げている。

セキやんひとこと:ホンダも中国生産を本格化しているし、善し悪しは別として彼のジョージ・ソロスが中国株買いに動き出した。つまり、どこぞの頭の上を通り越して、より魅力のある市場に参入したという訳だ。
<ローカルスペース>
北上パルのリニューアル
SCとして岩手県下第2位の売上を誇る北上市のパルが、12月3日にリニューアル・オープンした。金曜日の開店日にもかかわらず、ラフォーレ並(チョット大げさかな?)の来客の密度だったようだ。そして、スタート売上についても、そこそこの店が結構あった模様だ。そんな中、当方が少し関わった店も新規参入を果たした。様々な不安が交錯する中でスタートしたが、オープン3日間で予算の30%アップを売り上げた。

セキやんひとこと:オーナーは、仕掛けも工夫したし品揃えにも最大限気を使った。そうした想いがお客様に伝わらない筈はない。改めて商売(アキナイ)というもののシンプルな原点を確認できたような気がする。
市議会議員候補者からのご回答
前回お知らせした通り、市議会議員選挙に立候補なさった方々31名全員へアンケート票を発送して、お忙しい中13名の方々から回答を頂いた。即回答下さった方々が3名。電話での問い合わせや偶然告示前の会合で一緒になり真意を確認された方もあった。そして、直筆でのご回答用紙からはお一人お一人の人間性がにじみ出て、風評や無責任な中傷などを一挙に吹っ飛ばしてくれた。お陰様で迷うことなく納得の投票ができそうだ。議員立候補者と有権者の関係を邪魔する公職選挙法という人間の良識を否定する最悪?の法律があるのが、つくづく残念だ。もしかしたら、これは憲法違反の法律なのかも知れない。

セキやんひとこと:地方議会の定数について上限は設けられているが、削減については各自治体の条例により「自己責任」でいくらでも減らせる。全圏域一区の地方議員選挙なのに、実質的には地区代表的に選出される選挙区的仕組みが取られるのは矛盾というものだろう。地区ごとに選挙区割りをするか、全圏域一区の方式を取るか、建前を実質に近づけることが必要だろう。地方でも、こんなところからなら始められる。

第42号(1999年12月24日)
<グローバルスペース>

マカオ返還
この20日ポルトガルが中国にマカオを返還し、アジアの大航海時代に終止符が打たれた。イギリスが香港を力で植民地化したのとは対照的に、周辺海域の海賊退治をしてくれたポルトガルに、中国がお願いして居留して貰ったのがきっかけだという歴史の幕引きにふさわしく、返還の申し出もポルトガルからなされた。

セキやんひとこと:時代の流れが感じられる一方、東洋に親しまれたポルトガルの面目躍如は、さすがだ。
安比(アッピ)塗がオランダへ
安比スキー場で有名な岩手県北の安代町は、漆器「安比塗」の産地でもある。その「安比塗」が年明け早々、オランダでの展示や実演の準備で、大忙しだ。実は来年、日本・オランダの交流400周年記念として、官民ベースで様々な交流行事が目白押しなのだ。その一環の「漆器」国際交流という部門で、日本からの代表選手として「安比塗」の冨士原文隆さんに白羽の矢が立ち、この日本では実現できない超一流の芸術家が一堂に会すという。湿度の異なるオランダで良い漆器を仕上げるには、相当な技も必要なようだ。

セキやんひとこと:ヨーロッパには無い漆の木の植栽も行う計画で、継続した交流が期待される。いま当方が関わっている安代漆器試作研究会で活動中の職人さん達にも、おおいに励みになるだろう。
<ローカルスペース>
勇気ある一歩
岩泉町の佐々木信子さんから電話があったのは、12月1日のことだった。今度の町長選挙を選挙のプロでなく住民の視点から選び出す為に候補者の意見を聞く機会を持ちたいので、知恵を貸してくれないかとの申し入れだった。当方の居住地である一関市と岩泉町の距離もさることながら、地元の選挙に部外者が立ち入ることは邪道と考えているので、直接の関わりはお断りした。そのかわり、全国各地で「公開討論会」を開催することに意欲を注いでいる「リンカーン・フォーラム」を紹介し、そのノウハウ提供の橋渡しをした。

セキやんひとこと:告示の21日まで3週間を切った時点でのスタートだったにも拘わらず、一人の女性のエネルギーが障害をクリアし、19日に「公開ビジョン発表会」という形で実現にこぎつけ、約450人におよぶ住民の参加を得た。このことに敬意を表し、これが岩泉町の将来に生きることを心から祈りたい。
制(政?)度疲労が目に余る −選良の皆さんへシリーズ−
大迫町の工事完了日改ざん事件は、本質を忘れてから騒ぎするご時世を反映している事例だ。真の原因は、繰り越し会計が国に事実上禁止されているところにある。国家予算を85兆円に膨れ上げるよりも、実態に応じた繰り越しへの柔軟な仕組み作りの方がずっと効果的だ。現実の変化に伴い、制度の形骸化が進むのは世の常である。従って、賢明なる国民はそのギャップを埋めるべく、立法府に負託するのだ。しかし、立法府を担う政治家はその負託に応えるどころか、些末な既得権益を守ることに汲々としている。

セキやんひとこと:また、専門用語でいうところの「費目流用」は、「項」間しか許されず「目節」間でも執行権者に委ねられるが余り多いと監査委員からチェックが入る。役人「性善説」に基づき「費目流用」と「繰り越し制度」が可能になると、年度末の慌ただしい失対事業の導入などは当然なくなるし、会計監査対策のための書類作りなど後ろ向きなエネルギーが軽減され、有能な公務員の才能を前向きに有効活用できる。

第43号(2000年1月7日)
<グローバルスペース>

すでに始まった新世紀 −2000年1月1日の日経社説−
ここでは、世界の21世紀はすでに始まっていて、相当深いところまで足を踏み入れているとしている。そして、日本自体のこととして、右肩上がりで「時間が友」の時代の感覚から脱却出来ない「先送り」を戒め、新しい製品や生産手段の導入、新しい市場の発見、新しい組織、システム導入、あるいはこれらの組み合わせ、といったものを含めた「真のイノベーション」の必要性と日本の可能性は表裏一体なのだと述べている。

セキやんひとこと:日経の社是は「公正・中正」であり、その社説は「生活者感覚」を持った「経済」の視点から書かれるという。そのためか、いつ読んでも心地よい。イノベーションに必要なのは、計算高い「理性」ではなく、信義に基づいた「感性」なのだとつくづく思う。かつ、それが「理性」をバランス良く生かすことにもなる。
株バブル度NO1は?
この年明け数日は続落したが、昨年末に米国株式市場の主要4指標(ダウ工業株平均、ナスダック総合指数、S&P500株価指数、ラッセル2000指数)が、そろって最高値を記録した。なかでも、ナスダック指数の年間上昇率は85.6%と、米国株価指標史上最大の上昇率を84年ぶりに更新した。ちなみに、ダウ平均は25.2%、S&Pは19.5%、ラッセルは19.6%、という年間上昇率だった。

セキやんひとこと:当方も主な指標を毎日約30点ほど記帳している。その中で、話題集中の米国以上に気になったバブリーな指標は、日経店頭平均の年間上昇率214%で、何とこの1年間で3倍以上になっている。もともと実力の割に評価が低かった店頭株だったが、一転して過剰な期待感が先行しているようだ。企業規模も水膨れでなく堅実で「設備投資や長期金利の先読み指標」と認識していた頃とは、様変わりした。そのほか、東証1部の時価総額が66%アップしアジア株のハンセン(香港)の68%上昇とほぼ比例、日経平均が37%アップ、タイキャピタルが8%のアップ、同じアジア復活への評価にも投資家は情け容赦ない。
<ローカルスペース>
千葉一郎さん2年連続快挙の朗報
研究会仲間である一関信用金庫の千葉一郎さんが、「清水晶記念マーケティング論文賞」で前年の佳作に引き続き、本年度唯一の優秀論文に選ばれた。つまり、この賞においては本年度日本一ということになる。内容は、マーケティングを社会倫理と結びつけて行く時代認識を説き、「おみこし経営」と「官僚制度」から脱却し、「個」の自己実現を果たす必要性を指摘している。そのためには、情報伝達者の倫理・道徳観と受信者側の情報選択の判断力が重要だとしている。さらに具体的な企業の例を引き、実現するための体制・プログラム・倫理憲章を解説提言し、ヘーゲルの弁証法的なプログラムを準用することにより、マーケティングの分野でも日本人としての倫理に基づいた自己実現の道を切り開くべきだと結んでいる。

セキやんひとこと:マーケティングを単に手法と捕らえずに、人間の本質からアプローチしている点に、千葉さんの慧眼を感じる。このことは、戦術論に終始しがちな今時のマーケティングに警鐘を鳴らし、「目に見えざる」戦略の重要性を示唆するものでもある。いま供給者の多くは「労多くして功少なし」と疲弊消耗しているように見受けられる。これは、多分に倫理を規範とした戦略的な根本に思い至らず、日常の戦術ばかりに右往左往していることにも一因があろう。読んでいて、ふとそんなことを考えさせられる優れた論文だ。

第44号(2000年1月21日)
<グローバルスペース>

ユーロ1年経過
EUの統一の決済通貨ユーロがスタートして1年が経過した。実生活で通貨がやり取りされるようになるのは、2002年以降ということもあり、まだ評価には至っていない。ドルが強すぎてユーロ安になっているかと思えば、一方では昨年末欧州中央銀行が金利を0.5%引き上げた事を見ると、ユーロ圏の経済基盤がしっかりしてきたとも解釈できる。そして、ギリシャをはじめ未加入な有力国が参入する日は近い。

セキやんひとこと:イギリスでもユーロ圏以上に景気が好調で、金利の引き上げをしている。アメリカのトンガリ経済に比べて、ヨーロッパ経済は堅実と映る。ユーロの「連立基盤」は脆弱ではないようだ。
<ローカルスペース>
一関型リバース・モーゲージ
以前から時々触れている経済再生の切り札であるリバース・モーゲージ(逆抵当融資)についての潜在需要の調査結果を見た。東京に限った調査だが、65歳以上の持ち家世帯である潜在需要は11万世帯におよび、このうちこの融資を利用しても良いとしているのは約4分の1の2万6千世帯となっている。

セキやんひとこと:現在のこの制度は、現況に住まいするという仕掛けで資産価値の高い首都圏優位だが、さらに応用して現況資産を担保にして、一関に移住して貰うという仕掛けがどうしても必要だ。なぜなら、地域のエネルギーは定住人口を増やすことがそのポイントだからだ。そのために、十分資産力のある層の移住を促進するのが切り札になる。その空間に、買い物行動が自由に取れ、余生を安全に暮らせる条件づくりを確保することでより具体性が増す。一関の駅前商店街には、この点において明確な優位性がある。
内なるエネルギーが源泉 −ポラーノ広場の講演会より−
講師をつとめた国立国際医療センター情報システム部長の秋山昌範氏は迫力満点で、ネット環境はINS64回線で十分だと言い切った。実際、医療の現場で遠隔システムを構築して検証し続けている第一人者の持論だ。重いという不具合はハードに問題があるのではなく、プロトコルやソフトの作り方を変えれば、画像を含めて快適環境で使えるという。そして、プロジェクトを立ち上げるには内部にオールマイティ(法律や行政手法も熟知するという意味で)の人間を持つ必要があり、委託部分はコンソーシアム形式を採りすべての部門で実務に精通しているベンダーをそれぞれこまめに選定する必要があるという。そのために、医師でありながらシステムの専門書は言うに及ばず、六法全書はじめ法律書まで読破したという強者だ。

セキやんひとこと:当事者意識の強弱が、事業成功の要因だということを改めて感じさせられた。まず、自発的に取り組み、次に協力者に補って貰うというのが自然の流れだ。本人がろくな努力もせずに、最初からあなた任せの事業に成功という結果は出し得ない。

第45号(2000年2月4日)
<グローバルスペース>

一関型リバース・モーゲージ続報 −妄想?日本経済再生の切り札−
[理念]
お金のないところからは無理に出さない。お金のあるところから出して回すという自然の理。
→お金のないところ=赤字国債。あるところ=個人資産の8割以上保有するエルダー層(50代以上)

[一関地域にどう活かす?]
首都圏のエルダー層を、友人や子息が新幹線2時間30分で来れる一関の商店街の階上へ定住誘致をする。(定住人口が増えてはじめて、地域活性化となる)

[条件整備のポイント]
@生涯安心
A自由な買物行動
B豊かな自然との触れ合い

@生涯安心とは、あなたの現有資産を(仮称)一関安心公社に預けてくれれば、どんなに長生きしても最期まで不自由かけないこと。資産運用は、安心公社と契約した地元金融団が資産運用のプロとして開発した一関リバース・モゲージ派生商品を証券化して運用しさらに公社が担保しますので、加入者の危険負担はありません。契約時に、御希望のコースを選択頂き、その後3年ごとの見直しも可能です。一旦契約すれば一生お金の心配は無用で、快適な住まいと月々のお小遣いも物価スライドで確保されるのです。

A階下の商店街に行って、自らの選択で買物をする。そのために、階上の快適居住空間をいかに確保するか?これは、地元建設業のプロと福祉さらに医療のプロが、一関型バリアフリー住宅のノウハウを構築し、一部特許も取得済みである。そして、安心公社の協力の下、商店街の各地権者ごとに、個別の再開発計画を随時提示し、既に成約した物件については、入居者(初期投資者でもある)も横浜の「福祉マンションを考える会」900人の会員を中心に確保し、建設に着手した。当然、一関市当局も、都市計画の大幅見直しをはかり、緊急時の連絡網のインフラ整備などに予算措置を行なった。また、最大の課題であった商店街自体の魅力の向上についても、地権者の収入を不動産収入で確保することにより地主と店子の分離を図ることができ、商売意欲の旺盛な商業者群が1階の商業スペース部分にテナントとして進出し、個店ごとの魅力がアップし、30万人以上の人口がないと成り立たないといわれる高級和服や宝石店などの集積も見られ、仙台空港直行便を利用して近隣諸国からの買物客も流入している。さらに、イギリスで発祥したショップ・モビリティを導入し、商店街の一角に設けたオペレーションセンターには、200人のケアラーや300人のボランティアが登録され、利用者との交流を楽しみ商店街も日常的に賑わっている。

B四季折々の豊かな自然を活用し、磐井川河畔への散策や一関温泉郷めぐりバスなども人気である。これを企画した観光業者は、他地域でのフランチャイズ展開を図り業容を拡大している。また、身土不二で地場食材を使ってのグルメ長屋もオープンし、エルダー移住者のネットワークで横浜中華街の支店も出店し、若者やファミリー層にも「食」を求めての来街者が増加している。長屋の運営は、地元の厨房で長年その構想を温めてきた35歳の調理師が4人の仲間と出資金1万円ずつで立ち上げた事業組合が、あたっている。

セキやんふたこと:森ビルが賃貸住宅を証券化したり、奈良県の福祉ベンチャーで入居者が建設資金を拠出する事業をパナホームと組んで始めたり、NECがネットで介護支援をはじめたり、横浜の廃業パチンコ店を改装費2500万円で日帰り介護の拠点施設にして活況を呈したり、東北の某銀行でリバース・モゲージを商品化したり、動きは急だ。しかし、個々の事業としての枠を脱していないので、事業熟度の弱さが払拭できない。だが、地域のトータル戦略と位置付けることで、一関での事業としての優位性が一気に加速する。構想に、プロとして新商品・新サービスの開発に燃える事業者が集い、各々が自身の事業向上を推進する仲間を増やすこと自体が、地域の活性化だ。このスタンスこそが、「自己責任」の本物のまちづくりだ。産業活性化の旗振り役たる?商工会議所さん←だから論議を公的でオープンな場所でする必要があるのです!こうした活動に供する電気代や職員の残業手当(鍵締め)が果たして障害になるのでしょうか?

グローカルニュースへ戻る