Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第51号(2000年4月28日)

第52号(2000年5月12日)

第53号(2000年5月26日)

第54号(2000年6月9日)

第55号(2000年6月23日)

第51号(2000年4月28日)
<グローバルスペース>

インフレなきカネ余り
国内の大手企業を中心に手元資金の増加が顕著で、1999年は総額40兆円(GDPの8%)ほどに上った。借金返済を積極的に行なっても、これだけ残った。多くの企業は、当面流動性預金に回し、2000年度は設備投資も5%程度増えるという。また、昨年10−12月期に、通貨供給量が名目GDPの1.28倍となり、バブル期を上回って過去最大となった。しかも、企業や個人が慎重(不安?)だったため、これが実体経済に向かわず、株式市場などに流れ込み、インターネット関連株のバブル化をもたらす一因となった。また、海外市場にも流れ、今となっては過剰な流動性を日本の自己都合だけでは収められなくなってしまった。

セキやんひとこと:従来の経済学では、マネーサプライが大きくなるとインフレになる筈だが、現在の日本の場合はマネーの底が抜けて、むしろ、資産も含めて全体的にデフレ基調だ。マネー自体、本当は価値のない「幻想」なのかも知れない。「供給」と「実態流通」がずれてきて、貨幣経済の危うさを見る思いだ。最近話題のエコマネーは、本能的にこのジレンマを物物交換的に先鋭化した仕組み、とも言えよう。もっといえば、豊富な「資産」と老後の「安心」を交換するところに、今後の大いなる市場性が隠されている。ようやく建設省の高齢者居住政策にも「リバースモーゲージ」が生かされることになり、意を強くしている。
日経平均銘柄の入れ替え
24日に日経225種の内、30銘柄(全体の13%)が入れかえられた。先週までは、除外銘柄が売りに出され新規採用銘柄が買われた。週明け24日以降は、一転して除外組が買い戻され新規組は売り出されるという展開となり、入れ替え相場も一段落の模様だ。

セキやんひとこと:継続性の原則を確保するための日経平均除数が計算し直されたので、日経平均株価に大きな変動はない。しかし、225種のPBR純資産倍率は、21日(金)が2.48で24日(月)が3.07と約24%急進した。これは、新規30銘柄だけで、225種全体のPBRを24%も上げたということで、新規組は除外組の約280%の価値、つまり2.8倍の期待評価だと、PBRの数値からはっきりと読み取れる。
<ローカルスペース>
一関オリジナル:まちづくり塾
周知期間の関係で、5月18日(木)に第1回開催、第2回目5月26日、第3回目6月8日に決まった。午後7時から2時間程度、一関商工会議所3階会議室での開催だ。最終的に「中心市街地の定住人口の増加」を見据えての公的場所での開催だが、あくまでも自ら参加して事業を磨き上げる人に最大のメリットがあり、遠くから眺めている人にはピンとこない仕掛けだ。業種にかかわらず汗をかいた人自身にノウハウが蓄積し、事業者としての革新(イノベーション)につながるという現実的で分かりやすい「まちづくり塾」を目指す。

セキやんひとこと:今までボランティアや金太郎飴的計画からの取り組みを見てきた結果、「広義の当事者意識」と「継続性」の欠落を実感してきた。その弱みを克服するために、ほとんどの業界に共通の「(従来型の)仕事が足りない!」という課題に直面し、「事業者」としての危機感を起爆剤に「街づくり」を通して直接的な新商品・新サービスの開発に結びつけるという、逃げ道なしの真剣勝負がコンセプトだ。

第52号(2000年5月12日)
<グローバルスペース>

英ローバー社、わずか10ポンドで売り
6年前にホンダ社とブリティッシュエアロ社から10億ポンド(170円/ポンド)で買ったBMW社が、この9日にその1億分の1の何と10ポンドでフェニックスグループに売却し、さらに5億ポンドの資金支援まで行ない、ローバー社の実質的なイギリス国有化の復活への道をつけた。世界的な自動車メーカー再編の圧力の大きさは、BMW社に有無を言わせず、6年間の「時」と莫大な「金」をも捨て去ることを決断させた。

セキやんひとこと:経営者がもっとも不得意なことは「捨てる」ことだという。しかし、ジャック・ウェルチ率いるGE社は、徹底した「選択と集中」のナンバーワン・ナンバーツー戦略で、かつてのコテコテのメーカーから変身、今や売上の75%を広義のサービスで稼ぎ、100年を越える歴史を持つ名門復活を遂げた。ローバー社とGE社の違いは、「手法」ではなく「文化」の違いにある。これは、企業にも地域にも国家にも共通だ。

セキやんふたこと目:1700円で老舗メーカーが売られる時代。このところのユーロ安に象徴されるように、総じて欧州は苦戦を強いられている。ユーロ経済という壮大な実験中の欧州には、何とか踏ん張って貰いたいところだ。そうでないと、世界に冠たる大航海時代に幕を引き、世界が内向き指向に雪崩を打つことになる。欧州は歴史の先駆けとして、新類型の範を示すつとめがある。我がジャパンも、他人事ではない。
株価は正常化へ
11日に日経平均が1万7千円台を割った。主因は、アメリカの金利引上げ警戒感に端を発したNY市場の下落と実態の不確かなバブリーな新進株に嫌気がさしたためだが、これがむしろ正常な方向だろう。

セキやんひとこと:旦那衆の鷹揚で先の長い投資買いならば、こんなにバタバタしないが、マネーゲームといいながらも余裕のない銭儲けで動いている今の株式市場は異常だ。それに輪をかけているのが、景気のせいにして業績の回復がままならない不振企業に対する「正常な投資家」の不信感だ。
<ローカルスペース>
永田町のきな臭さ
6月25日に向けて、動きが急で、先生方の東奔西走が始まったようだ。選挙に落ちれば「タダの人」になってしまうという強迫観念は想像を絶するそうだが、良い意味でそうした緊張感や切迫感を「任期中」にこそ発揮し負託に応えるのが、本来の役割だ。大相撲出身の代議士は「貸し借りのドロドロした世界」と言い残して引退するが、催事への顔出しなどは政治家の仕事ではない。それは「太鼓持ち」の復活で間に合う。

セキやんひとこと:全国的に長老族の引退が目に付く程度のわずかな変化しか感じられない。当岩手3区も波乱含みのようだが、賢明な有権者はそろそろ本気にならないと、将来に禍根を残すことになりそうだ。
まちづくり塾の準備状況
一関商工会議所ニュースと一関市広報に、趣旨や3回目までの開催日時が掲載された。さらに、パブリシティ効果を意図し、一関商工会議所と(仕掛人として)本日午後2時からプレス発表を行なうことにしている。

セキやんひとこと:新商品・新サービスの開発に真剣に取り組む方を、何とか一人でも多く集めたい。

第53号(2000年5月26日)
<グローバルスペース>

医薬品業界もバブル?
このところアメリカ議会では、医薬品価格抑制の法案が次々に提出されている。米国直近の医薬品売上高は前年対比15%増となった。高齢化での需要増を追い風に、活発な新薬の開発が進んでいるためだ。しかし、開発された新薬は一定期間特許で守られるという立場を利用しての便乗の臭いも感じられる。国内でも中外製薬が、この3月の連結決算で純利益を9%伸ばしたし、第一製薬も海外向けの業績好調により、同じく連結純利益を18%も伸ばした。ただ売れ筋商品が発売中止になったメーカーは苦戦だ。

セキやんひとこと:アメリカ社会の自己責任による健康管理の環境下では、過剰なくらい予防的見地からの需要が起きているようだ。一方、健保が完備されて湯水の如く医療費が使われている日本でも、総医療費の3分の1が死亡直前の2週間の延命に使われ、年間で約1兆円も医療費が増え続けているのだから。
間接金融に転機
民族系石油元売り大手の出光興産がはじめて外部資本を受け入れることになった。銀行からの借入金で経営する「間接金融」主導から、一般市場から資金調達する「直接金融」指向に舵を切った。家族経営の典型とされるイデミツの決断だ。我が国金融システムのエポックを象徴的する出来事となるだろうか。

セキやんひとこと:ネット関連株の下落に見られるように、直接金融は一歩間違えば危うい面を持っている。だが、出光のような老舗の動きを通して、投資家が経営スタンスや業績を自己責任で見極めるという本来の資本流通原理に機能して、目利きされた質の良い資金供給がなされるきっかけになることを願う。
<ローカルスペース>
老後の生活資金
2000年度中に建設省と都市整備公団は、一定期間経過後に土地を返す定期借地制度を利用し、借主に老後の生活資金などを提供する事業に乗り出す。保証金を担保に金融機関から融資を受け、保証金返還時に相殺する仕組みだ。ただし、その金額は月額1〜2万円程度の見込みという。

セキやんひとこと:これは以前から当方が提唱しているリバース・モーゲージの応用で、意を強くした。さらに、「民」主体の我が一関方式では、省域にとらわれない商品開発ができる。「定期」ではなく「生涯」とし、月額支給金額を上乗せするようなサービスを付加するといった安心商品を、柔軟発想で切り開いて行きたい。
第2回まちづくり塾
本26日午後7時から一関商工会議所3階で開催する。18日の初回は、趣旨説明と意見交換を行なった。「産業側」からのアプローチという新しい挑戦スタイルなので、一部の参加者の方々には違和感があったようだ。第2回目は、今後の方向付けを整理し、分科会方式での運営を確認することになる。

セキやんひとこと:従来型の「くれない族」感覚ではなく「自ら知恵を出し、汗をかく」自助努力型で貫くこと、事業者としてあらゆる可能性を追求すること。この2点は何としても譲れない。歩みは早いとは言えぬし、共鳴者は一人ずつしか増えない。でも、その一人一人の支えこそが、実現への保証書となる。感謝!!

第54号(2000年6月9日)
<グローバルスペース>

ニューミドルマン
デジタル時代の新業態であるEC(電子商取引)について、各方面が注目し参入を開始している。アマゾン・ドット・コム(www.amazon.com)がアメリカにおけるそのシンボルとすれば、楽天市場(www.rakuten.co.jp)は日本の代表といえる。そして、これらの直販システムがさらに突き詰められ中間業者の排除が行なわれる一方で、仲介機能を持つ「ニューミドルマン」と呼ばれる新たな事業領域が面白い。

セキやんひとこと:ニューミドルマンには、「価格形成」と「信用担保」の2つの機能を備えることが要求される。つまり、その仲介機能により、開かれた市場の中に信頼感が築かれ、古典的な需給の取引原則を発揮させている。古くて新しい仲介のビジネスモデルだ。
経済入門本の連続ヒット
昨年3月の中谷巌著「痛快!経済学」、同11月の細野真宏著「経済のニュースが面白いほどわかる本」、今年4月の佐藤雅彦・竹中平蔵共著「経済ってそういうことだったのか会議」と、このところ経済の意義を広く知らしめようとする研究者と経済の仕組みの中で暮らしをとらえようとする生活者の接近が顕著だ。いつまでも閉塞感を脱することができない景況について、少しでも研究し活路を開く道につながれば、という切実な生活者の思いを象徴しているようだ。

セキやんひとこと:これらの著書の共通点は、複雑(と思われているだけだと思うのだが…)な経済を、なるべく平易に解説し、親近感を持ってもらおうという点で、好感が持てる。また、それぞれが持論に若干傾斜している点も面白い。従って、参考にする時は「経済の実体も理論も、バランスが必要」という点をお忘れなく。
<ローカルスペース>
公開討論会
全国各地でリンカーンフォーラム式の公開討論会が行なわれている。第18号(1999.01.22付、ご興味のある方は、バックナンバーをご覧下さい)で述べたように、現行の公選法はザル法だ。国会議員が、このことに違和感を持たないのは、全く不可解だ。即座にこの改正をし、有権者にしっかりした選択肢を提供できる仕組み作りにかかるべきだ。一連の動きが、その第一歩につながることを願いたい。

セキやんひとこと:一関でも昨8日夜に開催されたが、この日時は当方が働きかけた「まちづくり塾」第3回目が既に決まっており、残念ながら参加できなかった。(政治に望む前にまず自分の出来ること!かな?)
まちづくり塾の報告と予告
第3回は、昨8日午後7時から一関商工会議所3階で開催した。最初の45分ほど全体での情報交換とし、その後「住居整備および環境整備」「高齢化・障害者福祉対策」「環境保全・ゼロエミッション」「資産運用・金融」「実施母体構築」の5分科会に分かれ、紆余曲折しながらも事業具体化への研究の入口に立った。

セキやんひとこと:方向性のすり合わせは出来た。「自ら知恵を出し、汗をかく」自助努力型でいよいよ活動開始だ。さあ!地域のやる気ある専門家たちよ、参集されよ!第4回は、16日夜移動例会の予定。(会場等の詳細は、事務局まで:一関商工会議所 小岩さん TEL 23−3434)

第55号(2000年6月23日)
<グローバルスペース>

NOといわれてから、勝負はスタートである
このニュースで何度か紹介しお馴染みのビル北島から、ついにサンフランシスコ州立大学MBAに条件付きながら合格した、との朗報がさっき届いた。日本の大学時代の成績を理由に一旦不合格になったが、熱意と粘りで決定権者であるディレクターとの面談にこぎつけ、ひっくり返したという。最初の学期で、全ての教科をB以上とらなければいけないという条件らしいが、合格には違いない。彼のメールは、「自分自身との戦いが非常に重要ですが、皆様の励ましは、いつも私の心の支えとなっております。」と結ばれていた。

セキやんひとこと:これからが正念場だが、自ら道を切り開いていくスピリットに、心から敬意を表する。本当におめでとう!そして、良い刺激をありがとう!
ドット・コム・サイトからの撤退
ハリウッド・エンターティンメント社は、アメリカ第2位のビデオレンタルチェーンだが、インターネット販売事業の膨大な広告費による損失拡大のために、その事業から撤退することになった。このところ米国におけるネット販売事業の見直しが目立っている。

セキやんひとこと:ネット取引の成否は、「一押し商品だけをお勧めすること」に掛かっているようだ。購入者は、送られてきた品物からしか「満足度」を得られない。従って、期待した以上のものを提供し続けることが、繰り返し購入や紹介購入に即つながっていく。裏返せば、こうした仕掛けが出来ないものは、ネット販売に過剰な期待をしないことだ。陳腐な商品の場合は「安さ」を武器にするしかないから、資本力の弱い中小企業がネット販売でそれを扱うべきではない。
<ローカルスペース>
21世紀への提言
硬派な本が、北上製紙の町田社長から贈られてきた。慶応大学の弁論部OB会である「エルゴー会」が発行した骨のある本だ。70代から20代までの有志約40名(著名人も多い)による力作が並んでいる。ひとり一人の21世紀に対する熱い思いが込められ、心にズシっと響いてくる。「人たるの品位を辱めざるもの」と表された「独立自尊」の福澤精神は、ここに脈々と息づいているようだ。

セキやんひとこと:忘れていた演説の力を知らされた。先頃の南北首脳会談を終えて帰国した金大中大統領の「私がすべてをできなかったとしたら、私の後の人が引き継いでくれるでしょう」と疲労困憊の中でも凛とした演説。この書は、そうしたものと共通する高邁な精神に貫かれている。折しも投票日間近な総選挙、各候補の演説にも熱がこもる。皆さんの地区では、25日の参考になる演説は聴けましたか?
介護付き賃貸住宅を供給 −日経新聞22日のトップ記事−
おりしも一関まちづくり塾で研究している事業(終身居住権付き安心環境提供)を、住宅公社が今後の事業の柱として打ち出した。3千万円16年など具体的な目安の提示は、実現性が高いことを示唆している。

セキやんひとこと:時代のニーズを正面から受け止める姿勢は大歓迎だ。大いに活用したい。

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