Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第56号(2000年7月7日)

第57号(2000年7月21日)

第58号(2000年8月4日)

第59号(2000年8月18日)

第60号(2000年9月1日)

第56号(2000年7月7日)
<グローバルスペース>

通貨主権とエコ・マネー
最近北海道の栗山町はじめ、各地でエコマネーの実験が行なわれ、流通通貨に変わる地域完結型の価値基準として各方面からも注目されている。一方、ユーロのように国を越えてより広範囲で共通な通貨を確立しようと、壮大な実験を行なっている国々もある。一つの通貨が存続する前提として「信頼」が必要だし、独自の通貨を持つことは金融政策が打てる「通貨主権」の確保につながる。

セキやんひとこと:このグローバル時代に地域限定の交換手段が支持され、一方では小異を乗り越えて通貨の流通規模を拡大しようとしている。まるで通貨制度が、信頼性の拠り所を求めてさまよっているようだ。
参天、その後
参天製薬は卑劣な攻撃に対して、いち早く毅然とした英断をし、商品の回収に動いた。その後、包装を改善して一部の商品をこの4日頃から販売再開に漕ぎ着け、8月には全製品を市場に投入できる見込みだ。何をおいても不審な商品は自社の責任で即時回収するという決断のスピードに、21世紀の経営を見る想いだ。そして、雪印の問題が発生した。記者会見の席で露呈した社内の混乱は言語道断で、HACCP(危険度分析による衛生管理)以前の問題だ。同じ大手でも、企業が認識している使命感のレベルが大きく違う。

セキやんひとこと:参天製薬や小岩井乳業は消費者の支持拡大が約束され、一方、スノウ・ブランドは消費者離れが必至の情勢だ。思いきった体質改革が、全ての分野共通の緊急課題であることを如実に表した。
<ローカルスペース>
百歳への挑戦
在宅健康管理システムを導入して5年目の福島県西会津町のスローガンだ。昭和62年時点の男性の平均寿命が県内90市町村中88位で、脳血管疾患による死亡率が高かったという。当時の健康講演会を聞いた山口博續町長が、「脳卒中をなくしたい」と講師に直談判して全町的運動を展開した。今では、全国平均も上回る実績を上げ、福祉先進のこの町で余生を送りたいという御夫婦が大阪から移住するという。

セキやんひとこと:「生活圏ネットワーク・ジョイント・ミーティングin西会津」に参加して、リーダーのセンスと本気さに感銘を受けた。だが、逆に住民が先取りしてリーダーをその気にさせることも可能だと信じたい。また、岩手県立大学の西澤潤一学長がエジソンメダル受賞後の帰国第一弾講演を行なったり、会津大学の野口正一学長がコメンティターで登場したり、人口1万人弱の町での会に多士済済のメンバーが集った。
今村詮さん離関
ホームページ「一関からこんにちは」の今村さんが退職されて、一関から我孫子に拠点を移した。足で稼いだ地域の情報を平成9年4月にアップし始めて、送別会の行なわれた先月末まで、7万2千件以上という個人のホームページとしては抜群のアクセス数を誇った。

セキやんひとこと:一関人よりも地元に詳しいとまで言われた今村さんは、今後も一関に顔を出してくれるそうだ。かつて、どっかの偉い先生が唱えていた「まちづくりには、よそ者、若者、バカ者の三モノが必要だ」という説がある。今村さんは、良い意味で三拍子(客観性・革新性・前例非踏襲)揃っていたような気がする。

第57号(2000年7月21日)
<グローバルスペース>

西海岸のIT研究所by日本の大学 −ビル北島のメールから−
法政大学がITの研究所をシリコンバレー近くに設立するにあたって、オープニングヘルパーの募集があった。広告を見たビルは早速電話したところ、その日の内に面接があり即採用というスピード決定であった。この研究所は、法政大学が日本の大学としてはじめてシリコンバレー付近に研究所を開設し、IT関連の研究や学生の橋渡しをしていくために、来年の元旦に正式オープンとのこと。責任者は、ロボット工学の教授で研究所の提案者でもある小林教授だという。ビルの仕事は総務的なもので、受付や事務をしてくれる学生の時間管理や企画運営を任される。

セキやんひとこと:もう一人の設立準備メンバーも自力でスタンフォード大のMBAを卒業後ハネウェルに就職して約1年で課長クラスまで昇進した切れ者でありながら、とても物腰が柔らかい方なそうで、ビル北島は自らの「元気印」をもとに、優秀な日本人と一緒に仕事ができる願ったりかなったりのバイトをゲットした。
組織は蓄積、市場は利用 −日本経済学会連合50周年記念講演より−
3番目に最後の講師として登壇した伊丹敬之教授(一橋大学)が述べたこのくだりは、新聞の要約版には掲載されていなかった。講演録を取り寄せて、じっくり読んでみてここに目が行った。市場メカニズムと組織メカニズムには長所短所があり、企業はその原理を把握して活用すべきで、偏ってはならないということだ。パソコンの原型のほとんどを作ったゼロックス社のパロアルトリサーチ研究所が技術の猛烈な蓄積をしたにも拘わらず、パソコンという分野を制覇したのは、アップルから始まりインテルやマイクロソフトなど、ある期間安定的にメンバーが知恵を出し合うことができたゼロックス社の環境でもまれた人達であった。そして、「蓄積」した技術を生かしきれない組織メカニズムに見切りをつけ、起業家として「利用」という切り口から市場メカニズムにコミットして行き結果的に事業の成功につながった、という例示を引いて説明されていた。

セキやんひとこと:伊丹教授の唱える人本主義には、小山明宏学習院大学教授などから「単なる因習で、既に崩壊した」との批判もある。しかし、この「組織」と「市場」の性格対比の部分については、十分納得してしまう。企業城下町で成功している企業やスピンアウトして水を得た魚のような経営者は、身近にも随分思い当たるのだ。すなわち、○○学院などと揶揄される企業(卒業生=スピンアウトする方を毎年輩出するという意味合い)も、「蓄積」という点で世の中の「市場の利用」に十分貢献しているのかもしれない。
<ローカルスペース>
支援者から経営者へ
青色半導体レーザ開発で有名な日亜化学工業(株)中村氏は、米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校に転身したが、同じ徳島県からユニークな事業家が誕生した。優秀な支援者である村本宣彦氏が、その人だ。既に開発されたLED技術をさらに進化させて、次世代DVDの読み取り書き込み用のキーデバイスと目されている紫色半導体レーザの実用化をはかる。その特徴は、現在主流となっているサファイア基板上に成長させる方法では安定した高品質の結晶は得難いが、当社の技術は、GaNバルク基板を安価に大量生産する技術で、その基板上に直接ダイオードウェハを成長させるため、安定した高品質の結晶が得られる。

セキやんひとこと:村本氏は、「なんとか、ナイトライド社を成功させて、本当のベンチャー企業を地方から育てたい」の一念で頑張っている。事業者マインド溢れる氏の夢の世界規模での実現を、心から祈りたい。

第58号(2000年8月4日)
<グローバルスペース>

コンコルドの事故
大量輸送時代の予測が不充分だったコンコルドが墜ちた。実に総重量の半分も燃料を搭載しなければならなかったという。フランスとイギリスの国家の威信をかけ技術の粋を集めても、ヨーロッパとアメリカ間の飛行所要時間を3時間程度しか縮められなかった。それよりも何よりも、そもそもクライアントが、輸送手段に高速性を求めていたのかどうか大いに疑問が残る。

セキやんひとこと:プロダクトアウトの典型で、技術屋の独り善がりともいう。そして現代は、CS(顧客満足)を超えて、CL(顧客忠誠心の確保)が要求される時代だ。人間関係が希薄なだけに、一旦思い込んだら、なるべく関係を持続させたいという現代人の欲求の表れの一形態。こうした状況の認識が必要だろう。
アメリカの状況
いまだにアメリカの景気は活況を呈しているようだ。しかし、油断は禁物で、企業業績も悪化してきたし、期待のネット関連企業の内容も思うに任せない。ひたひたと押し寄せるアメリカのバブル崩壊に、大統領選挙が忙しくて気がつけない状態(気がついていても、戦略的に向き合わないという選択かも・・・)で、90年代初頭の日本の状況に酷似している。しかも現状と数値が直結する時価経済のアメリカは、急変しやすい。

セキやんひとこと:お馴染み「景気は三気」の原則からすると、「天気」は世界的に異常だし、「人気」という点では特に大ヒットしている商材もなく人物もいない、もとより「元気」はカラ元気だけのパターン。これが標準的かつグローバルな状況の実態だ。救いは、日本以外のアジアに活力が戻りつつあることだ。
<ローカルスペース>
一関の夏祭り
今4日の花火大会で、一関の夏祭りが盛り上がる。例年通り、参加者主導のイベントが目白押しだ。なかでも昨年から始まった「須川サンバ」については、仕掛次第でこれからの広がりが期待できる。メインストリートに飾り付けられた色とりどりの七夕の中「くるくる踊りパレード」「みこしの競演」「時の太鼓巡行」「銀座大竜神」など、本番に向けて準備万端だ。

セキやんひとこと:祭りには「参加型」と「集客型」とがあるようだ。一部で「祭りが寂しい」とか「○○のイベントが貧弱だ」などの声を聴くことがあるが、それは自分が観客になりたい人の「希望」でしかない。裏方は「参加型」の真っ只中にいる。真っ只中にいる時は、「寂しい」とか「物足りない」感覚は出てこない。祭りは政(まつりごと)に通じる。もしかして、単なる観客である限り「まつり」は楽しめないのかもしれない。
一関まちづくリ塾
8回目を終了した。参加人数は少ないが、具体的な宿題や自分の専門分野との関わりなどが少しずつ見えてきた。また、表面には出ないけれども側面から全面的に協力していただける方々も増えてきた。フロントランナーとして泥をかぶるのは当方が引きうけるので、事業者として各々がまちづくりを活用して欲しい。

セキやんひとこと:2〜3年前に当方が考えていたことが、断片的ではあるがどんどん全国の各地で具現化されてきている。しかしながら、いずれも一関方式の本質には至っていない。先発事例の刺激を受けて、切磋琢磨し、国家的なうねりになれば本望だ。そのために、しっかりした事業構築をしたい。

第59号(2000年8月18日)
<グローバルスペース>

グローバル調達 −16日の日経トップ記事より−
富士重工業とGM、三菱自動車工業とダイムラークライスラー、日産自動車とルノー、マツダとフォード、それぞれが提携先との部品類の共通化をはかり、国境や系列を乗り越えた調達に動き出した。自動車メーカーの総コストの6〜7割を占める部品・素材の調達費を、いずれも2〜3割削減したい模様だ。

セキやんひとこと:国産自動車にも、欧米をはじめとした部品がどんどん採用される。国内の有力部品メーカーにとっては、逆に海外の自動車メーカーに取引を広げる好機でもある。系列という旧来の枠組み崩壊の象徴で、「ピンチ」と見るか「チャンス」と見るかは、企業自身の考え方次第だ。
ネット事業あれこれ
米国玩具小売り最大手のトイザラスの5−7月期決算は、前年比で売上9%減、純利益75%減となった。減収減益の原因は、またしてもネット子会社の損失だった。また一方では、主婦などの参加で賑わっている国内のバーチャル市場で、年商1億円を目前にしているという成功例も出ている。

セキやんひとこと:逆オークションに消費者が参加して活況を呈しているように、消費者の関わりマインドを受け止めるビジネスモデルは成功している。この傾向は、小売店の盛衰要素の潮流とも一致する。
安値指向への不安
ここ半年くらい国内の機械受注指数が好調だ。作る方の動きはわずかながらも好転している。しかし、百貨店売上はじめ小売販売金額は依然低迷している。つまり端的に言うと、モノは動きはじめたが、価格は頭打ちだということになる。なかなか景況の不透明感から抜け出せない根本原因は、この安値トレンドに対する国民の納得性の欠如にあるようだ。消費者本能として、収入増が見込めない中で、購入品の価格自体が低迷していることから来る「悪循環への不安」がある。つまり、モノの値段が下がって原価割れのような安価な商品が溢れている背景に、企業人たる自分の収入に対し先行き不安感が見え隠れするのは当然だ。

セキやんひとこと:おりしも国家公務員の基本給が現行の人事院勧告開始以来、初の引き上げ見送りがなされたが、「価格競争の為に、給料を10%下げますよ」と言われそうな心配や危惧は、民間ではもっと深刻だ。膨張してもGDPの2割に満たない公共事業効果の限界が常識化した今、景気はGDPの6割を占める一般消費マインドをいかに喚起できるかにかかっている。当然、小手先の対処療法では国民は乗っていけない。旗振り役である政府が、流通はじめ構造自体が変化していることを根拠づけ、不安感を払拭するための抜本策を丹念に練り上げ、国民にしっかりと提示する使命があることを今ほど痛感したことはない。
<ローカルスペース>
区長の奮闘記
全国各地でリンカーンフォーラム式の公開討論会が行なわれている。第18号(1999.01.22付、ご興味のある方は、バックナンバーをご覧下さい)で述べたように、現行の公選法はザル法だ。国会議員が、このことに違和感を持たないのは、全く不可解だ。即座にこの改正をし、有権者にしっかりした選択肢を提供できる仕組み作りにかかるべきだ。一連の動きが、その第一歩につながることを願いたい。

セキやんひとこと:一関でも昨8日夜に開催されたが、この日時は当方が働きかけた「まちづくり塾」第3回目が既に決まっており、残念ながら参加できなかった。(政治に望む前にまず自分の出来ること!かな?)
まちづくり塾の報告と予告
我が民区は一関市最大で、630世帯を超える。20年ほど前から段階的に開発された典型的な新興住宅団地だ。高橋貞雄区長は、足並みの揃いにくい新住民をしっかりとまとめている最大功労者だ。団地廻りの草取りからゴミ集積所の管理やら葬儀の陣頭指揮まで、休む暇なく尽力している。

セキやんひとこと:18日も午前6時から盆踊りのやぐら立て作業がある。我々が行く前に、またしっかりと段取りを取っていることだろう。飄々として押し付けがましくないその姿には、頭が下がる。

第60号(2000年9月1日)
<グローバルスペース>

NY株式の表示変更
ニューヨーク株式の株価表示が、今週月曜日の28日から7銘柄だけ試験的に変更になった。今後順次対象を広げ、2ヶ月後に結果分析し、前面移行の時期を決めることになる。気をつけて見れば分かるが、ドルの桁に関しては今までと同じで整数で表示されるが、それ以下の端数について従来1/4とか13/16とか分数表示されていたものが、セント表示に変わる。

セキやんひとこと:ソフトランディングを模索している米国株式市場にとって、ちょっとした気分転換をするには、良いタイミングかもしれない。
ガソリンが高い
ここでいうのは、商品先物市場での値のことだ。投資家たちは、少なくとも9月10日のOPEC総会までは、原油価格を依然として低い水準だと見ているようだ。石油製品タンカー運賃も、需要の増加と航路の多様化を受けて、年内は高値が続くという見方が有力だ。こんな中でガソリン小売価格もじりじりと値上がりして、当方のような零細事業者には痛い。目先が利く投資家は、ここ1ヶ月位で、投資資金の3倍程度は稼げた勘定になる。9月10日前後に一旦下げるが、そのあとは不透明だ。

セキやんひとこと:ここに来て一部の資源関連の価格上昇が目立つ。一方では、消費者支出は相変わらず低迷している。ということは、必要不可欠なところに支出した分だけ、他をさらに節約するということに他ならない。日本の消費者に関しては、こうした「気分」が標準的で、それが全体の「景気」に反映している。お断わりしておくが、当方は先物の予想屋では無いので、ガソリンへの投資はあくまでも自己責任で。
<ローカルスペース>
まちづくり塾がおもしろい
先日の28日の11回目で、予定日程の約3分の1を終了した。もともと地域の事業者サイドから自らの事業をいかに一関のまちづくりにはめ込み、事業者としてのメリットを追及できるかということをコンセプトにしているので、特に事業者である商工会議所会員の自己責任で参加することが必要条件となる。当初は、参加の皆さんに従来型のまちづくりとどこが違うか良く分かってもらえなかったが、ここにきて相当明確に理解していただけるようになった。宿題を持ちかえって、専門家として自己の事業分野で研究しないと、何も変わらないという事を共通の問題意識として持ててきた。

セキやんひとこと:商工会議所の専務にもこの辺を十分理解して貰っていて、特に会議所会員への参加呼びかけの機会を、中間報告を兼ねて、作ってもらえることになった。
県内青年経済団体の座談会
増田寛也岩手県知事と県内青年経済3団体のトップとの座談会が、9月13日に江刺市で開かれる。ここ最近、青年経済団体同士の交流の機会が途絶えていたが、増田知事の参加を得て復活することになった。トップ次第で組織は変わるし、いつの時代でも青年が革新をなすものだ。言い古されているように、青年とは、物理的な年齢にあらず、内から湧き出る行動力を言うのだから・・・。(独白:若年寄にはなるまい)

セキやんひとこと:たまたま座談会の座長をすることになった。次回のニュースでも詳細を報告したい。

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