Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第71号(2001年2月2日)

第72号(2001年2月16日)

第73号(2001年3月2日)

第74号(2001年3月16日)

第75号(2001年3月30日)

第71号(2001年2月2日)
<グローバルスペース>

ビルからのニュース22号 −シスコでの最終ニュース−
皆さんこんにちは、日本では寒波で寒い日が続いているようですが、ここサンフランシスコは、意外にも晴天が続いております。私は、2月3日10:30AMの飛行機で、日本に戻ります。成田到着が、日本時間の4日14:40になります。現在では、シスコの生活の名残惜しさももちろんありますが、日本での新生活への期待の方が大きくなってきました。皆さんのおかげで、アメリカにおいて予想以上に学び、新発見をする事ができました。今日は、最後なので思いのままに書いてみたいと思います。(中略)そのうちから、特にミッションステイトメント(簡単に言うと私はかく生きるってこと)を、以下に述べます。
1.他人の価値観、文化、歴史を尊重し、その中でリーダーシップ、コミュニケーション力を向上し続け、社会貢献していく。
2.自分の価値観を向上させていく。正直、誠実、親切、ユーモア、そして愛
3.先に人のためにし、先に人を愛し、先に人を信じる
4.考え方を向上させるために勉強を続ける。特にビジネスと英語
5.失敗をしても行動を起こし続ける。失敗は自分を賢くし、自分に勇気を与える。
6.他人の長所、良い点を見いだし、悪い点は、見ないように努力する。
7.毎日、自分の成功を想像し、自分の神様に感謝し、他人の笑顔を想像する。
8.友情関係は大切にし、今後も育てていく。
9.嫉妬心は持たないようにし、そういうときは悲しむだけにする。嫉妬心は自分の人生を破壊する。悲しみは自分を優しい人間にする。
10.これらのミッションを通して、絶対に人生に成功する。

セキやんひとこと:あっという間だが充実した1年半だったことだろう。ムーアの法則では、デジタル領域での集積度は18ヶ月ごとに倍増するというが、ビル北島はそれを人間のパーソナリティーでも証明したようだ。
街の成り立ち −台湾のばっくんより−
台湾でも1階が店舗(個人商店)で2階以上が住居のスタイルがあたりまえです。だから中心街なのに高齢者も住んでいてよく見かけるし、個人商店も堅実な経営が出来ているようです。高齢者が中心街に住めるということは、若者も高齢者も同じ場所にいられるということであり、伝統文化の継承や介護の問題などもさほどひどくならないのだろうと感じています。

セキやんひとこと:前号の「ホウジ・センタ」inフランクフルトや一関街づくり塾への感想を高雄から送ってくれた。前回ヨーロッパ型と表現したが、日本でも15〜20年くらい前まではそれが当たり前だった。しかし、インチキコンサルが勘違いした商業者に迎合し職住分離をすすめた15年ほど前から、そうした当たり前の姿が崩れはじめた。次世代にしっかりバトンを渡すという使命(ミッション)から、再構築の責務を痛感する。
<ローカルスペース>
機密費?活用法
泣く子も黙る会計検査院も手が出せない機密費というものがあったらしい。行政マンの9割方のエネルギーが「カイケン」対応のための後始末に使われている現状では、有能な地方のエリートである公僕でも、地域特性優先の施策執行ができないのが実態だ。国は、重箱の隅を突付いて地方行政の執行を阻害する「カイケン」制度を止めて、いっそのこと機密費的に各地域に予算を預けたら、本気の自治体は喜ぶだろう。

セキやんひとこと:行政システムのガンである前例踏襲と繰越の不自由さを取っ払えば、行政制度上のほとんどの問題が解決する。志高い公僕はもっと信頼されるべきで、万が一裏切ったら許さなければ良い。

第72号(2001年2月16日)
<グローバルスペース>

タンザニアのダルエスサラーム事情
(盛岡からアフリカのタンザニアへ転勤赴任したナイス・ガイからメールが届きましたので紹介します)
当地の事情について、残念ながらまだそれほど分かっているわけではありませんが、街をブラッと歩いた印象では、
 1.タンザニアの人は、背が大きい人も勿論居ますけど、背の小さい人が結構多い。
 2.ナイロビとかヨハネスとは違い、顔が険しい人は少ない。
 3.女性の髪形は超短髪で、髪の長い人はそんなに居ないようです。
 4.統計上は、1人あたりのGNPが年間300ドル程度ですが、ダルエスに限っては、全然そんなレベルに感じられません。SUBWAYも出来て、そこの6インチのサンドイッチは3000THS(約400円)です。もちろん客層は白人やインド人も多いですが、現地の人も裕福そうな人は結構入っています。
 5.3年前の98年3月に比べて日本の中古車が増えた。
 6.スーパーがあり、決して安くは無いですが、日常生活品および食料にそれほど不便は感じられない(もっとも日本のレベルには到底及びませんけど)。
 7.中華料理はやっぱり安全パイ。
 8.水のウズは逆時計回りに回るのか今のところよくわからない(洗面所レベルでは確かに左回りのときもありますが、まだはっきりしておりません)。日時計はまだ試してないけど、北半球と逆に回るらしいです。
まだいろいろあるのですが、今ぱっと思いついたのはこんな感じです。また、結構治安が良く、在留邦人や在留経験者もタンザニアの治安の良さを、気に入っている理由の一つに挙げています。

セキやんひとこと:まさに冬真っ盛りの氷点下二桁の盛岡から一気に南緯6度のダルエスサラームへ異動して、彼の身体もビックリでしょう。それを乗り越えて、両国の架け橋としてその本領を発揮するに違いない。
市場の失敗、政府の失敗
百均やユニクロに象徴されるように、価格破壊は消費者の味方だ、という考え方がある。いわゆる良いデフレ肯定説だ。顧客を神様に祭り上げるやり方こそが、供給者の生きる道だとする思想である。その反面、消費者は生活者でもあり供給者でもある。つまり「見えざる神の手」という市場原理に依存する危うさも否定できない。そこを補完するのが、政府の役目である。しかし、その政府も全くお手上げという情けない現状だ。決して、マスコミのネタ提供のサービスが、政府の役目ではない筈だが・・・。

セキやんひとこと:岩井克人東大教授は、「売れなければならない」資本主義の論理と、「売れればよいというものではない」資本主義の倫理を対比させ、あえて売ることを拒む意思の重要性に言及している。消費中心の価値観の見直しが迫られている今こそ、元来人間の持つ倫理観で資本主義が洗い直されるべきだ。
<ローカルスペース>
金融機関が3セクに距離
東北新幹線の八戸までの延長に伴い、並行在来線が第3セクターの経営に移管されるが、岩手県の要請に対して、地元金融機関側が出資を拒否し、寄付金での協力を申し出ているという報道がなされた。計画では、単年度黒字が開業7年目、累積損失は19年目にようやく解消されるということだ。

セキやんひとこと:経営という観点からすれば、一企業である金融機関が出資できないというのは当然だろう。しかし、ことは沿線住民の生活に関わる部分である。本当に在来線が必要なのか、それに変わる手段やインフラの整備ができないのか、十分に検討することがまず先決だ。その上で、社会基盤として認められるのであれば、社会の所得再分配を役目とする行政機関が当然100%負担し血税を投入することだ。

第73号(2001年3月2日)
<グローバルスペース>

クリック&モルタル
少し前のネットバブルの崩壊を契機に、世界的にネットビジネスは苦戦を強いられている状況が続いている。ネット専業会社が採算性の壁を越えられないでいる中、それに変わる動きとして「クリック&モルタル」と称するリアル(店舗を構えて)とバーチャル(ネット販売に積極的)を組み合わせたビジネスモデルで、好成績が目立っている。アメリカにおけるウォルマートやJ.Cペニーといった大手小売業がその代表格だし、日本でも、ユニクロが店舗展開とカタログ通販に力を入れて両立させている。アスクルなども、地方の文具店の代理店制度を生かして、バーチャルと現物をうまく融合させることに成功している。

セキやんひとこと:ひるがえって近場の商店が、旬の商品・サービスを常にサイトを通じて新鮮に提供できれば、地域の消費者は夜中にじっくり発注することができる。地理的なハンデ克服の手段としてのサイトではなく、消費者の自由度を上げるためのサイト利用と考えたら良い。なぜなら、消費者が購入品に不満な場合に直談判できるというのは、安心を感じる大事な要素だからだ。
シェア(占有率)認識
東京国際大学の清水龍宝教授によると、好不況にかかわらず多くの企業は主力製品のマーケットシェアを28%前後と認識しているという。そしてこの数字が、業績の好悪の境目だとの調査結果が出ている。しかし、どこをシェアの対象に捕らえているかはバラバラで、特定の地域だったり全国だったり世界だったりするという。つまり、常にターゲットの3割程度を獲得するのが効率的だと企業は経験則からわかっているのだ。

セキやんひとこと:ランチェスター理論からいうと、2位と10対6の差を確保してシェアが26.1%であることを「強者」といい、41.7%では「スーパー強者」という。さらに、73.88%を「ウルトラスーパー強者」というが、こうなると社内は泰平ムードで緊張感希薄になり高圧的・横着傾向出るので、かえって要注意だ。
<ローカルスペース>
一関街づくり塾に大手の合流も可能
28日の塾で、市内に事業所を持つ大手企業からセキュリティや高齢者ニーズへの対応の現状についてのレクチャーを受けた。塾に参加しているメンバーからの声掛けで、快く詳細な資料を持参しての説明だった。間違いなく、大手は世の中のニーズを先取りし、事業として確立を急いでいる。

セキやんひとこと:地域経営には、この辺の感度が不可欠だ。リーダーが、「にぶい」のは罪だ。いまの政局の混乱も、これが根本原因だ。混迷の時局には、リーダーの研ぎ澄まされた「感度」で対応するしかない。
オラホの区長
区長勤続20年で表彰された区長は、わが民区の自慢だ。とにかく、まめだ。たまにはパチンコや競馬で小遣い稼ぎをするようだが、民区の雑用を一手に引き受ける姿には本当に頭が下がる。だから、我々も区長から何か頼まれたら否とは言えない。この信頼関係が、コミュニティの原点のような気がする。

セキやんひとこと:地域の環境整備はこうした区長方ならお任せしても心配ない。各市町村全体のバランスのウォッチは議員の仕事としても、議員定数は今の5分の1で良い。その分、文字通り地域代表は区長に移管して、権限についても報酬についても区長分をしっかり強化して、愚鈍な「先生」制度は廃止すべきだ。

第74号(2001年3月16日)
<グローバルスペース>

比較優位財への特化 −経済対立は誰が起こすのか(野口旭著)より−
ここでの特化とは、一国経済全体が、相対的に生産性の低い比較劣位産業を切り捨て、比較優位産業にシフトすることである。それは、一国の限られた労働力をより効率的に利用することを意味する。逆に、輸入を制限して比較劣位産業を保護することは、一国の労働力を無駄に用いることを意味する。国内産業を保護しようとする「重商主義政策」が賢明でないのは、まさにそのためである。保護主義やブロック経済が望ましくないのも、全く同じ理由による。従って当事者にとってはつらいことであろうが、比較劣位産業が縮小してくれて、そこで用いられている労働力その他の生産資源は、より相対的効率性の高い産業で生かしてもらうことのほうが、日本にとっても世界全体にとっても有益なのである。ただし、これは純粋な意味での「経済的利益」で論じているので、「文化活動」として考えようというのなら、話はまったく別である。

セキやんひとこと:ノーベル賞経済学者のポール・サミュエルソンは常々、このリカードが唱えた「比較生産費説」ほど現実経済に対して洞察を与えてくれる経済理論は他に存在しないと強調している。これはむしろ、我らが中小企業経営や地域経営に、そのまま当てはまる。
流動性のワナ
利子率がもうこれ以上下がらないと思われるまで十分に低くなると、人々はすべてのカネを貨幣の状態で所有するようになる、とケインズらによって唱えられた理論だ。人々が消費や投資に対して、すっかり意欲を失い、たとえ金利がゼロに下がっても、すべての所得の消費を手控えてしまう現在のような状態をいう。「流動性の罠」は、将来の生産能力が現在の能力よりも低いと予想しただけでも起きうる。

セキやんひとこと:前段は、物価(フローの面)と資産(ストックの面)のダブルのデフレ要因による。後段は、今の政治の混迷からして、将来的にも所得の再配分が適正に実行されないだろうとの不信感による。
出店バブルの崩壊 −日経、井本省吾論説委員−
大手スーパーの大規模な店舗閉鎖やコンビニF社が今期中500店舗閉鎖を決めるなど、その動きは急だ。バブル崩壊による地価・建設費・出店コストの低下が各社の出店に拍車をかけたが、低コスト経営を確立した元気印の新興勢力の新規出店や大手外資の参入により、今後2〜3年はこの傾向は続くという。

セキやんひとこと:根拠の希薄な数の拡大や資金繰りで出店するのは邪道だ。事業の源は、「付加価値」にあることを忘れてはならない。いかにして、顧客や世の中にきちんと存在価値を示せるかどうかなのだ。
<ローカルスペース>
ナイトライド社の村本社長in仙台
本ニュース57号でも報じたが、窒化物半導体で世界的に注目を浴びている会社だ。久しぶりに村本節を聴いた。設立1年で8億5千万円ほど集めた資本政策には舌を巻く。ベンチャーは、市場の見える「ニッチ」を目指すべきで、形式主義を打破して、ある種の「いい加減さ」が日本には必要との主張だった。

セキやんひとこと:ネットバブルの経営者と根本的に異なるのは、村本社長が「ものづくりのための資本政策」という哲学を持っていることだ。手段である資金集めを、決して目的化しないクレバーさはさすがだ。

第75号(2001年3月30日)
<グローバルスペース>

華夷(カイ)の弁
「松下村塾の記」に示された教育理念だ。若い人材が地方から江戸に集まり、地方が疎外されていく状況下で、「毛利の伝統的真価を発揮することに貢献し、西端の僻地たる長門の国が、天下を奮発震動させる根拠地となる日を、期してまつべきである」と続けている。もともと「華夷」とは、隣国の文化レベルの低さを指摘する古い中華思想に由来し、また当時の日本は儒学の隆盛と共に必要以上に中国礼賛の風潮で覆われていた。そんな中で松陰は、自分の生まれた土地に劣等感を抱く必要はなく、その場で励めばそこが「華」だと教えた。それこそが、天下を動かす震源になるだろうという自信に溢れた予言の拠り所でもあった。

セキやんひとこと:無定見な先進国崇拝や東京集中など、今の世相と一致する部分も少なくない。そんな中わずか1年余の塾から、後の日本を動かす多くの人材を輩出させた松陰の指導力には驚くばかりだ。
<ローカルスペース>
一関街づくり塾
いよいよ28日夜は最終回となり、全32回の塾を閉じた。すべて参加者は手弁当で、しかも仕事を終えた後プライベートな時間を割いたが、それぞれ汗をかいた分くらいは専門分野で成果を持てた?ようだ。定期開催こそ一旦終えるが、関わったメンバーがおのおの専門家として、策定した骨子を周囲に提案していく次のステップに移る。興味を持つ人の輪を広げることが、すなわち具体化へ一歩ずつ近づくことになる。

セキやんひとこと:この方式で街づくりを進める事による当事者達(居住者、地権者、商業者、地域事業者、地域社会などそれぞれの立場から)の利点・効用をダイジェスト版の小冊子〜街づくり具体化へのアプローチ「主役であるあなたへ」〜にまとめたので、興味のある方は一関商工会議所まで御一報乞う。尚、膨大な詳細資料の方は、商工会議所の原本の他に、許されれば市役所にも写しを、保管して貰う予定だ。
金融機関の日曜窓口営業
一関信金インター支店で、4月1日から岩手県内金融機関で初となる「日曜営業」を始める。トータルアドバイザー機能も充実し、利用者に最良のサービスを迅速に提供し、地域への密着度を高めようとするもの。相談業務もできるホールを持ち、窓口の通常業務、融資相談のほか、定期的に社会保険労務士・税理士・中小企業診断士を配し、年金・税務・経営相談にも当たる。

セキやんひとこと:顧客サイドの新サービスは大歓迎だ。お堅い金融機関が一歩踏み出したところに時代を感じる。その一方、一部行政の出納代行業務などが当日扱いできないというお役所制度の矛盾も顕在化するようだ。やはり、顧客のかゆいところに手を届けるには、研ぎ澄まされた「感性」が必要だ。そして、それは通常業務に真剣に取り組むことでしか得ることはできない。ことさら信金の英断が光る訳だ。
米長邦雄永世棋聖のハナシ
28日に仙台で、「すべての源は女性にある」という話を聴いた。要は、「与謝野晶子」のような女性を増やし、「平塚らいてう」のような女性のあり方はよろしくないという奥が深くなおかつタレントモード?だった。

セキやんひとこと:当方、その前座で「経営に原点あり」と題し、地場企業経営へ硬派な話題を提供した。

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