Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第211号(2006年6月16日)

第212号(2006年6月30日)

第213号(2006年7月14日)

第214号(2006年7月28日)

第215号(2006年8月11日)

第211号(2006年6月16日)
<グローバルスペース>

半導体、需要予測と株価の動きが乖離
 米半導体工業界(SIA)は、06年における世界のチップ販売について、05年11月時点で発表していた2450億ドル(前年比8%増)の予想を、2496億ドル(同10%増)に達すると上方修正した。さらに07年は11%、08年は12%増加すると予想し、09年には4%増の3230億ドルとペースが減速するとしている。これは携帯電話やMP3プレーヤなど消費者向けデジタル商品の人気を受け需要が予想以上に伸びているためで、ちなみに新機能を備えた携帯電話に搭載されているチップの平均価格は41ドルとなっている。

セキやんひとこと: 一方、最近の米半導体大手の株価は低下し、インテルは年初から40%アドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)は8%下げている。これは売上への過剰な期待に起因する。さて、どっち?
ロハス、失われた鮮度 −朝日新聞他より−
 LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability:健康で持続可能なライフスタイル)は90年代末にアメリカで生まれたマーケティング用語。彼の地でも専門家以外ほとんど知られていない「ロハス」に逸早く目をつけたのが出版関連会社と大手商社で、04年から家電・生活用品・アパレル・結婚仲介・広告など1500種類に亘る商品サービスの商標登録を出願した。05年11月に電通が関わった家電商品のポスターの宣伝文句に対して両社側が不快感を示したことで、「ロハス」に対し一気に企業の腰が引けてしまった。だが、使う企業が増えないことには当然思想も浸透しないという現実を突きつけられ、両社は先月から商標使用料を取らず抗議もしないことに決め、「ロハス」使用の実質的な自由化に踏み切った。

セキやんひとこと: 「量」から「質」への転換が唱えられて久しいが、取らぬ狸の皮算用というか、勇み足というか、ロハス思想の本質とかけ離れた偏狭さや拝金主義が、せっかくの動きに水を差したということだ。
<ローカルスペース>
父の日、県内商戦ロハス?化
 この18日に向けた県内商戦の売り場は、衣料品や小物類の「定番」や「こだわり」で選び、「少しぜいたく」ちょっと「ゆったり」の嗜好品を求める傾向が出ているようだ。これは父の日だけの傾向ではないかも?

セキやんひとこと:「ロハス」の言葉はさておき、地方においても一部その価値観に向いてきている。
老人ホームとスーパー、盛岡中心部に −岩手日報より−
 盛岡市中心部に有料老人ホームとスーパーが入居する複合ビルが建設される。1階にスーパーが入居、2階部分を駐車場(91台分)、3−6階を有料老人ホームにする計画で、ホームは1人用65室、2人用18室の計83室を整備。それぞれリビング、台所、寝室、シャワールームなどを備え、広さは35平方メートルから60平方メートル。6階には展望大浴場とプール、ジムなどを設ける。3食付きでフロントには介護士や看護師が常駐し、スタッフがタクシーや宅配便などの各種手配に応じる。病院と提携し医師が定期訪問しヘルパーの派遣も受けられるほか、自立が難しくなってきた場合には特養ホームなどを優先的に紹介する。賃貸方式で入居保証金として500万円が必要で、家賃は光熱費、食費などを含め月額16〜17万円程度。

セキやんひとこと:いろんなやり方があって良いから、こうした動きは大歓迎だ。さらに、保有ストックとの見合いでの分譲方式とし1階のテナント料に担保しない運営ができれば、住民の安心感も格段に増す。

第212号(2006年6月30日)
<グローバルスペース>

鉄鋼最大手の合併
 世界第3位とも言われるインドの大富豪ミタル氏率いる鉄鋼最大手ミタル・スチール(オランダ)が業界2位のアルセロール(ルクセンブルグ)と合併することになった。またアルセロール社は、合併候補だったロシアのセルベスター社との関係も継続し、ブラジルのステンレス鋼メーカーの支配権も既に得ている。

セキやんひとこと: 今後の世界市場戦略では市場の伸びが期待できる地域、すなわちBRICsに着目せざるを得ない。この点、ミタル氏の戦略はとてもシンプルで分かりやすい。しかも、露や伯を緩やかな統治でおさえながら、会見によると中・印への直接投資を優先的に進める構えで、これは見ものだ。
大衆薬大手の買収
 米医薬品・健康関連大手のJ&J社が、同業のファイザー社から大衆薬事業を166億ドル(2兆円弱)で買収することになった。もともと同事業で世界シェアトップのJ&J社は伸び悩む売上を打破すべく有力商品の取り込みができ、片やファイザー社は医療用医薬品に経営を集中させる。お互いの思惑が一致しての買収劇だ。

セキやんひとこと: 医薬品業界地図も様変わりだ。一時は総合化が正しい戦略といわれたが、今はそれぞれの専門化が正しい方向性だというのが主流だ。GE社でないが、やはり「選択と集中」ということ。
<ローカルスペース>
がんばる商店街77選、地元1 −中小企業庁ホームページより−
 この種の話では有名な盛岡市内の肴町商店街は、バス交通の要衝に立地することから、お年寄りに「安全・安心」を提供するというコンセプトで、商店街経営を実施している。そんなところが、またまた評価されての入選。紹介HP1をご覧あれ。公式コメント曰く、盛岡市内の商店街で唯一設置されている「全蓋(ぜんがい)アーケード」の下、各種イベントを開催し、市民に広く親しまれる商店街へ!

セキやんひとこと:この商店街の青年部は週1回、早朝の街中清掃を実施している。また、県内中学校の修学旅行生が、この商店街で店開きし地元自慢の産品を買物客に売り込む仕組みも定着している。全体の方向性を決め、それぞれができることを確実に行うという、最も素朴な成功への原則を踏んでいる。
がんばる商店街77選、地元2 −中小企業庁ホームページより−
 かの長浜市の黒壁からヒントを得た奥州市江刺区の黒船。これもお馴染みながら、今回もしっかり全国区で評価された。紹介HP2へ。 公式コメント曰く、蔵を活かした「黒船百年計画」、民間主導によるガイドラインに基づく街づくりの推進により、全国で唯一無二を目指した街づくり。

セキやんひとこと:あまり取り上げられないが、この展開は前市長の及川勉氏の力量に負うところが大きい。氏は、昭和54年に農林水産省を退官し10月には助役に就任、同58年に市長当選以来通算23年5ヶ月にわたり市政を担った。この間、旧江刺市は全国都市成長力ランキングで2年連続全国2位を含む6年連続ベストテン入りを果たすなど、当市をこの20年間で大きな変貌を遂げさせる貢献をした。

第213号(2006年7月14日)
<グローバルスペース>

インド事前通告も、ミサイル実験・切り離しに失敗
 インドは、核弾頭搭載可能な長距離弾道ミサイル「アグニ3」の発射実験を初めて実施した。PTI通信などによると、打ち上げは成功したが2段目のロケットの切り離しに失敗。標的に到達せず、海に落ちたという。このミサイルは射程約3500km。中国の主要都市にまで到達する性能を有する。なお、緊張関係にあるパキスタン外務省報道官は、インドの発射実験について「事前に通告があった」と明らかにした。

セキやんひとこと: 一方、通告なしで暴挙に出た北朝鮮に対して、ロシアのプーチン大統領は「文明国であれば、事前に実施場所などを通告している」とし、「ある国の権利は、他国の権利を侵害する形で実現されてはならない」と指摘し、自国防衛のための権利だとする北朝鮮の勝手な主張に釘を刺した。
最後までお騒がせ、ジダン
 先のワールドカップで最優秀選手に選ばれたのは、決勝戦でイタリア選手に頭突きを見舞って退場処分になったフランスの司令塔ジネディーヌ・ジダンだった。事前にFIFAが選考した候補選手10人に対する記者投票の結果、ジダンが最多の2012点、イタリア24年ぶりの優勝に貢献したカンナバロ主将は1977点で2位、正確なキックで攻守に活躍が目立ったイタリアのピルロは715点で3位だった。

セキやんひとこと: 歴代MVPは、ロッシ、マラドーナ、スキラッチ、ロマリオ、ロナウド、カーンといった超一流選手が名を連ねている。FIFAは頭突き問題でMVPの剥奪もあり得るとし、最後まで気をもませる。
<ローカルスペース>
日揮、盛岡に技術者養成機関 −複数の地元紙より−
 石油やガスのプラントメーカー日揮(本社横浜市、資本金235億円、従業員1868人)の子会社で大規模生産設備の設計や建設などを手掛けるJPS日揮プロジェクトサービス(本社横浜市、資本金2億円、従業員700人)は、盛岡市内にプラント配管設計技術者の養成機関を来春開設し、養成期間中は契約社員扱だが、修了者は09年3月に同社などが市内に設立する関連会社に正社員として採用する計画を発表した。同社は進出理由として、「将来予想される設計の技術者不足は国際競争力の低下につながる。成否は有為の若者が継続的に集まるかにかかる」とし、交通の便の良さ・若年層を中心に人材が豊富・地元就職希望者が多くまじめで粘り強い人材が多いことなどを挙げた。CADなどの専門技術教育と併せ、語学教育などにも力を入れ海外の建設現場へ派遣できる人材の育成を目指す。

セキやんひとこと:市側としても、依然として厳しい若者の雇用情勢に活路を見出すきっかけとして期待している。さらに、かつての「土地貸し・人貸し」企業誘致ではなく、人的資源の蓄積につながるこうした動きを尊重し大事にする姿勢が必要だ。それがテクノリージョン(高度技術産業集積地域)作りの基本だから。
八戸市のユニバース、上場へ
 ユニバースは、経営説明会で06年度中にも株式公開を目指す方針を明らかにした。06年4月期の売上高約823億円当期利益約18億円で、09年4月期には1000億円超の売上目標とし、隣県岩手の同業の先輩企業ジョイスの連結売上高516億円(06年3月期)を圧倒しており、満を持しての公開となる

セキやんひとこと:青森県からは95年7月に店頭市場に上場したホームセンターのサンデー以来となる。

第214号(2006年7月28日)
<グローバルスペース>

パレートとロングテール
 今から110年ほど前にイタリアのビルフレート・フィデレコ・パレートが発表した「富は少数の人に偏って所有される」という論文から生まれた「8割の売上げは2割の商品からなる」というのがパレートの法則。一方、ロングテール理論は、米WIRED誌の編集長だったクリス・アンダーソンが2年前に同誌でDVDや本のオンラインショップで「主力商品の売上に対してニッチ商品群の総売上が勝ってしまう」という現象を指摘したのが始まりで、販売数量とアイテムをグラフ化した際まるで恐竜の長い尻尾のようであることに由来する。

セキやんひとこと: 実際の売り場での商売の場合には、販売効率という点からパレートの法則が勝っている。しかし、ウェブビジネスのようにタダ同然で無限の展示スペースが用意できるのであれば、固定費がかからず経費を気にしないビジネスモデルもありということになる。100年も経つと常識も変わる?
アニメと浮世絵 −企業診断より−
 世界のアニメ市場は10兆円規模とされ、そのうちの日本のシェアは6割を占めるといわれている。例えばポケモンは欧米で人気があり、関連分野をあわせると約2兆円の市場を作っているといわれる。もともとマンガに由来するアニメは、さらに遡ると17世紀の浮世絵にたどり着くという見方がある。17世紀に栄えたその庶民文化は「ジャポニズム」として、欧州の芸術文化にも大きな影響を与えた。そして現代、日本アニメは日本のソフトパワーとして世界を席巻している。

セキやんひとこと: そこに目をつけたのが総合商社で、投資会社を設立したり投資ファンドを組成したり、ここに来て、中小アニメ会社の取り込み競争が激化してきたようだ。ジャパニーズ・クール(=日本的かっこ良さ)の大きな部分だけに、産業としても今後の動向に注目したい。
<ローカルスペース>
仙台の女性起業家セミナーに98人
 フジサンケイグループが主催する女性起業家支援プロジェクト2006の仙台でのセミナーには、2週間といった短い募集期間だったのにも拘らず、22日の開催当日98人(昨年は104人)が参集された。最初に昨年の地区代表者が体験談を講演され、身近な話に共感の輪が広がった。また当方が講師として担当した「事業立ち上げに失敗しないための実務」セミナーも、皆さん最後まで熱心に耳を傾けていた。

セキやんひとこと:おまけに、帰り際には複数の受講者から具体的な相談を持ちかけられ、それぞれ今後の行動手順についての助言を行った。昨年に比べても遜色なく、皆さんなかなか積極的に感じられた。
昨年度の地区代表Mさん
 昨年度仙台セミナーの受講者として出会ってから、月1回の仙台での相談日に毎月通われ、それまで何処に行っても相手にされなかったアイデアをついに事業化してしまったMさん。まず、事業の全体像を明確にイメージし、その実現に必要な協力者を巻き込み、マーケットに勇気を持って対面し、射出成形品はコストを抑えるために何のツテもなかった中国で満足できるものを作った、ホントに理想的な事業立ち上げです。

セキやんひとこと:退職後のビジネスなのですが、そのバイタリティーはそこらの若い衆では足元にも及びません。対応者としては、パワー満点のおばさん(?失礼)の事業に幸多からんことを、心から祈るのです。

第215号(2006年8月11日)
<グローバルスペース>

W杯効果は、増収減益? −英フィナンシャル・タイムズ他−
 独アディダスは9日に4―6月期決算を発表し、同社がスポーツ用品メーカーの中で最もワールドカップの恩恵を受けたという観測を裏付けた。売上は買収した米リーボックを除くベースで20%増の18億ユーロ、含むベースでは60%増の24億ユーロとなったが、当期利益は8300万ユーロと11%減少した。ちなみに先週発表のプーマの当期利益は15%減。ドイツ開催のワールドカップはドイツを本拠とするアディダスとプーマに有利な一方、莫大なマーケティング関連費用が利益を圧迫するとみられていた。なおCNN等は、アディダスの純益は前年同期比で24%増の8200万ユーロ(約121億3600万円)と報じた。

セキやんひとこと: 買収したリーボック社を含むか含まないかでの相違か、IR情報が出揃えばはっきりするが、W杯等のビッグイベントは販促の起爆剤ともなるが費用負担も尋常でなく、まさに諸刃の剣か?
中堅ソフト13社、中国・上海に共同販促拠点 −日経より−
 ソフトブレーン、サイボウズなど国内の中堅ソフト13社は7日、業務用ソフトの中国市場での販売で提携すると発表した。11月にも中国・上海に拠点を開設し各社のソフトを現地企業や日系企業に売り込む。販売面での連携を深めて成長市場の中国での浸透をはかる。8月末に有限責任事業組合(LLP)「メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム(MIJC)」を設立する。他の業務ソフト会社にも参加を呼びかけ年内に20―30社体制にする。2―3カ月かけて中国市場を調査した後、上海に営業拠点を設立する。資金や製品の品ぞろえの面で単独での海外進出が難しい中堅各社が連合を組む。

セキやんひとこと: 中国で一定の成果を収めれば北米への進出も検討するという。営業を安易に丸投げする風潮が少なくないが、それは事業で最も重要な「顧客との接点」を絶つことと同義である。だが、今回は、脆弱な営業力の補完と顧客の声を拾うルートの確保の両面が織り込まれ、とても合理的な仕組みだ。
<ローカルスペース>
水本選手、インターハイで4冠
 岩手県立不来方(コズカタ)高校3年の水本圭治選手が、山梨県で開かれているインターハイのカヌー競技で4種目を制覇した。7日の500メートル2種目に続き、9日の男子カヤックシングル200メートルさらに北田智充選手(不来方3年)と組んだ男子カヤックペア200メートルの2種目を制して4冠に輝いた。シングル200の決勝は最後に逆転、ペアの200は北田選手と息の合った力強い漕ぎで圧勝した。

セキやんひとこと:専門家からも10年に一人の逸材という評価も出ているほど評価が高い。これに満足せずに精進を重ね、オリンピックの晴れ舞台での活躍を期待したい。
リエゾン−I、3機関から12機関へ
 岩手大学と政府系金融機関、地銀の3者で構成されていた「いわて産学連携推進協議会(リエゾン−I)」は、今回新たに金融3機関と学術研究6機関を加えて12機関に増強された。研究機関の保有シーズ(タネ)を金融機関の仲介で企業活動に生かすという設立趣旨に向かって、いよいよ本格稼動を開始した。

セキやんひとこと:岩手が産学官連携の国内モデルといわれて久しいが、最終目的である「産」の活性化という点では、未だ評価がなされてない。「金」を活かし、ドラスティックな展開が生まれることを期待したい。

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