第231号(2007年3月23日)
<グローバルスペース>
タミフル騒動への対応 −NIKKEIほか−
欧州連合(EU)の専門機関、欧州医薬品審査庁(本部ロンドン)の当局者は、日本でインフルエンザ治療薬「タミフル」服用者に異常行動が相次いでいることに関連し、欧州でも薬に添付される注意書きを近く改訂する方針であることを明らかにした。改訂後の注意書きは、薬との「因果関係は不明」と強調しながらも、服用者から「異常行動や幻覚の報告がある」と明記。子供や若者などの患者には「十分な監視が必要」と勧告する見通し。日本のような10代の患者に対する処方中止などの措置には「追随する予定はない」としている。同庁によると、欧州では服用者が幻覚を起こしたり、不眠や頭痛を訴えたりする例はあるものの、建物から飛び降りたりする異常行動は報告されていないという。
セキやんひとこと: 製造元であるスイスのロシュ社は一貫して因果関係を否定している。一方、我が厚生労働省では、当初「因果関係には否定的」としていたが、その雲行きは怪しくなってきた。
<ローカルスペース>
岩手競馬、一転存続へ
岩手県は盛岡市および奥州市と合わせて約330億円を県競馬組合に融資する支援案を議会に提出したが、一旦15日深夜に否決された。それを受け増田知事が競馬廃止の方針を打ち出したが、関係者の失業問題などを懸念した存続派が修正案を提出し、19日に今度は一転1票差で可決された。連日深夜に及ぶ審議で文字通りぎりぎりの選択をしたということになった。
岩手県知事選挙、5人で競う
セキやんひとこと: ことここに至るには、2つポイントがあった。そもそもこれだけの赤字に至った原因を見過ごしたこと、そして赤字なら廃止と決定した1年前にその具体的な処理策を詰めなかったことだ。
全国13都道県の知事選挙が22日に告示された。我が岩手県では、覆面レスラーを含め5人が立候補した。5人の立候補は戦後初の選挙以来、実に約60年ぶりという。覆面候補の他、所得格差の是正を訴える候補、役所を変えたいという候補、公共事業予算を暮らしに向けるという候補、パフォーマンスに終始した前知事時代の12年間を取り戻そうという候補、それぞれの政策を来月8日の投票日まで訴える。
西武裏金、県内高校出身者にも
セキやんひとこと: 今夏の参議院選挙の前哨戦と位置づけられ、各政党では否が応でも力が入る。しかし、そのまんま現象で象徴されるように、政党離れがますます加速しており、首都東京でも政党が表立って支援できないという怪奇現象が起きている。要は、住民生活を負託するのだから、住民が自らの判断をしっかり行うことに尽きる。
早稲田大学在学中の県内高校出身者にも西武球団から裏金が支給されていた。お隣の秋田県内高校出身の実業団選手とあわせて、対象にたまたま?東北の高校出身者が相次いだ。さらに、西武球団の事後のもたもたぶりが火に油を注いだ。
セキやんひとこと: 当の県内高校の先輩であるヤクルトの畠山、梶本の両選手はオープン戦で揃ってホームランを打った。是非、シーズンでも大活躍して、このモヤモヤを払拭して欲しい。
第232号(2007年4月6日)
<グローバルスペース>
ヤンキース、中国に触手 −企業診断より−
ヤンキースと中国棒球協会(CBA)は、2月下旬に北京市内で覚書に調印し、提携することになった。ヤンキースがコーチ、スカウト、トレーナーを派遣し中国選手の育成を行い、将来は中国選手を受け入れる。ヤンキースは中国の野球界全体の底上げを図りながら、中国での野球ビジネスを開始する。かたや中国側も北京オリンピックでの上位入賞が至上命題となっており、双方の思惑が合致した。
世界に!日揮グループ盛岡分室が稼動
セキやんひとこと: 中国野球は、従来日本の主導で振興を図ってきた経緯がある。しかし、自国開催のオリンピックで結果を出したい中国にしてみれば、背に腹はかえられないということ。
以前の本ニュースでも触れた石油プラント会社日揮の子会社の盛岡分室で、第1期生の入社式が行われた。盛岡分室ではプラント配管設計技術者を養成することになっており、17人の新入社員を迎えた。2年間は契約社員として技術を習得した後、新たに設立予定の子会社の正社員となる。同社は盛岡への進出の理由として「まじめで粘り強い人材が多い」ことなどを上げ、優秀な技術者の育成を狙っている。
セキやんひとこと: 当然、将来的には海外のプラント建設現場での活躍も期待されよう。短期の出張なら受け入れられる地方限定の人材と国際的ビジネス地位を堅持したい企業とのレベルの高いコラボレーションの仕組みが始動した。まさに地域人材と国際企業のニューコラボのひとつの形だ。
<ローカルスペース>
どんど晴れ、始まる
NHK朝の連ドラの舞台に、盛岡が悲願の初登場だ。山形の「おしん」の例でも、そのPR効果は絶大なので、かねてより、青年会議所や商工団体などを中心に誘致活動をしてきたが、なかなか実現しなかった。今回ようやく念願叶い、地方都市盛岡の老舗旅館を舞台に都会育ちの娘が女将を目指して成長していくという物語で、盛岡の持つ自然や人情などの豊かさがふんだんに紹介されるようだ。
コラボMIU、募集開始
セキやんひとこと: 欲を言えば、今週から始まったばかりだからか、内容的には盛岡紹介を少し盛り込み過ぎて落ち着きがないように感じられる。また、方言についても生粋の地元人からすればイマイチぴんと来ないが、長丁場なので今後の展開に期待したい。
盛岡市は岩手大学と連携して、岩手大学工学部構内に「盛岡市産学官連携研究センター(コラボMIU」を建設中。このセンターは、今年8月1日オープン予定で、岩手大学の教員と共同研究をする場合、研究開発拠点にできる。今月2日から25日まで賃貸ルームの入居者募集中なので、ご興味の向きは右記まで。→詳細はこちら
岩手日報「起業家たちの挑戦」連載終了
セキやんひとこと: ベンチャーばかりでなく、既存企業の新事業立ち上げ拠点にも、うってつけ!
最終回にインタビューが掲載された。→起業家たちの挑戦「最終回」HP
第233号(2007年4月20日)
<グローバルスペース>
G7、危うい存在感 −ロイター他−
13日にワシントンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、進行するユーロ高や円安について踏み込んだ議論は行われず、共同声明は「過去30年超で最も力強い持続的な拡大をしている」と世界経済の堅調さを強調し、為替部分も「経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を反映すべき」と前回の表現を踏襲するものにとどまった。世界同時株安というリスクがほぼ一巡し、1カ月後には8カ国財務相会合(G8)が行われるというタイミングで、目立った問題意識を発議する場にはなりづらかったようだ。
イオン、北京に初出店 −NIKKEIより−
セキやんひとこと: 世界同時株安やアメリカ国内では低所得者層の住宅ローンの破綻が社会問題化するなど、各国では問題山積なのだが、声明文を見る限り何かを矯正しようという使命感は伝わってこない。
イオンは18日、中国・北京に全額出資子会社「北京永旺商業」を設立し、2008年夏をメドに大型ショッピングセンター(SC)を開くと発表した。イオンの北京出店は初めて。北京1号店「イオン北京国際商城ショッピングセンター(仮称)」は北京中心部から北西約30キロの場所につくる。現地の商業施設開発会社から土地を借り、店内設備などに約1億元(約15億円)を投じる。総売り場面積は日本の大型SCと同規模の約9万1千u。イオンが日本で積極展開する大型SCとほぼ同形態とし、ノウハウを生かす。スーパー「ジャスコ」のほか、イオングループの専門店など約200店が入居予定。
セキやんひとこと: イオン盛岡は核店舗がジャスコで商業施設面積4万1千u、約110の専門店。同じく、イオン盛岡南はサティで5万7千u、136の専門店。ほぼ2店を合わせた店が北京に出来るということ。
<ローカルスペース>
本家を食ったテプラ
今や職場に1台は必ず?有るという「テプラ」はテープに文字を簡単に印刷できる電子式ラベルライターだが、この技術はブラザー工業が開発したものだ。その開発を担当した社員と元社員の2人の発明対価について、18日東京地裁は「発明者の貢献度は、5―7%」とし、同社に計約3700万円の支払いを命じた。発明したブラザーの商品としてではなく、OEM(相手先ブランドによる生産)先の文具メーカーが「テプラ」などの商品名でヒット商品となっている点が興味深い。
選車を使うと落選? −岩手日報より−
セキやんひとこと: この手の話は結構多い。パソコンの快適な操作に貢献しているGUIというアイコンとマウスの技術も、もともとゼロックス社の研究所で開発されたものだが、商品化については当時アップル社を創設したばかりのスティーブ・ジョブスの手でなされた。技術開発力と事業化力は、別物だ。
岩手県北の旧種市町の町議選では1979年、95年に一部の候補者が選車を使用したのを除き、ポスターやミニ集会による選挙活動が続いた。いつからか「選車を使ったり、派手な事務所を構えた候補者は落選する」と噂されるようになり、従来はほとんど使われなかった。しかし、今回は合併で有権者が増加したにもかかわらず、定数は旧町と同じ18のまま。当選ラインは大幅に上がり、選車を導入する新人候補も出現。
セキやんひとこと: 地方選挙でも、地縁などより使命感や政策などがポイントになれば喜ばしい。
第234号(2007年5月4日)
<グローバルスペース>
ダウ・ジョーンズに、買収話
ウォールストリート・ジャーナル紙を発行する米新聞大手のダウ・ジョーンズ(DJ)に、米メディア大手のニューズ・コーポレーションが約50億ドルで買収を申し入れた。メディア王ルパート・マードック率いるニューズ側は広報担当者名で「友好的な買収提案を申し入れ」としたが、DJ側のオーナー一族と労働組合は各々買収に反対する意向を表明した。果たしてタイムワーナーを上回る世界最大のメディア企業の誕生なるか?
三角合併、解禁
セキやんひとこと: ダウ・ジョーンズといえば、株価水準を表すダウ式株価を考案した老舗企業だ。このダウ式は連続性を特徴としており、日本では当初東証が使用していたのだが、今では日経新聞社が使用権を買い取ったので、ダウ式の冠なしで日経平均としている。
5月1日に解禁された三角合併とは、子会社が他の会社を吸収合併する場合に、親会社の株式を対価として交付して合併する手法。今、国内企業が戦々恐々としているのは、この三角合併の制度を利用して外国企業が日本に100%出資法人を作り、その子会社を通じて自社株を対価に日本企業に合併・買収(M&A)を仕掛けられるのではないかという点にある。
セキやんひとこと: もともと国内企業同士ではフリーパスだった株式交換を外国企業へも門戸を開けようという狙いで1年前の新会社法の目玉として始まる予定だったが、企業側の声に配慮して1年間据え置かれたという経緯がある。要は、狙われるだけの企業価値があるかどうかだ。
<ローカルスペース>
高校野球特待制度、露呈
日本学生野球憲章違反である「野球を理由とした特待制度の実施校」の高野連への申告は、2日の締め切り最終日に届け出が殺到した。3日の最終発表では、延べ約4800校の加盟校(軟式を含む)のうち、実施校の合計は376校(軟式の8校は硬式と同一校)の7971選手が該当した。公立校では福岡市立の福翔が唯一で、残り375校はすべて私立校。これは日本高野連加盟の私立校773校の約半数に当たる。
「見習いという期間はあり得ない」新知事の意気込み
セキやんひとこと: 高野連の脇村春夫会長は「非常に数が多く、驚いている」と記者会見で語ったが、王や長嶋時代までと違い、今やプロ狙いは野球ばかりではない。ゴルフやサッカー、さらにアフリカ勢が闊歩する陸上や中国勢の卓球など国際色豊かな種目さえある。そんな中、同じ高校生対象なのに、頑なに日本学生野球憲章に拘っている高野連の能天気さには、こちらこそ文字通り「驚いている」。現に、数十年前にも野球センスがありながら経済的に恵まれない生徒を下宿させて野球を続けさせていた監督が親戚に居た。
5月1日に就任した岩手県の達増拓也知事は、全国最年少知事となるが、この4年間最初から飛ばして行きたいと若々しい抱負を語った。また、「県民の暮らしや仕事を守って」下落している県民所得を上げることを、いの一番に掲げている。そして、県人知事として現場をよく視て、しっかり決断していく覚悟だという。
セキやんひとこと: なかなかバランス感覚が有り、期待できる。過度なパフォーマンスなどにエネルギーを浪費することなく、着実に県民生活を下支えする姿勢を忘れないで欲しい。
第235号(2007年5月18日)
<グローバルスペース>
ロイター、買収受け入れ
前234号で米新聞大手のダウ・ジョーンズに対するメディア王ルパート・マードック氏率いるニューズ側の買収申し入れを取り上げたが、今度は金融情報サービスで世界2位の英ロイターが、米カナダの金融情報サービス大手トムソンの買収提案の受け入れを発表した。経営統合後の新会社は「トムソン・ロイター」で、最高経営責任者(CEO)にはロイターのトム・グローサーCEOが引き続き就任する。今後の手続きとしては、事実上の拒否権を持つロイターの独立組織「ロイター発起人会社」も経営統合を支持していることから、両社の株主総会での承認、欧米の独禁当局の認可を経て経営統合の早期実現を目指すことになる。
スティール・パートナーズ、動き急
セキやんひとこと: メディア業界のM&Aが盛んだ。今回の買収金額は約87億ポンド(約2兆700億円)で、文字通り総合金融情報サービス会社として機関投資家や報道機関向けの情報提供機能強化を狙うという。マスメディアというだけあって、「マス」のスケールメリットを追求する手法には止まる気配がない。
米系投資ファンドのスティール・パートナーズは、先ごろ仕掛けたサッポロホールディングスへの買収提案に続き、今後はブルドックソースに対して全株取得を目指すTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。スティール社が示した買い付け価格は1株1584円だったことから、17日の東京株式市場ではブルドックソース株に買い注文が集まり、午前は制限値幅の上限(ストップ高)水準となる前日比200円高の1536円まで買い気配値を切り上げ、終日売買が成立しなかった。
セキやんひとこと: 前号の三角合併の欄で「狙われるだけの企業価値があるかどうか」とコメントしたが、もちろん企業買収についても同じだ。企業価値が高い企業は、その防衛策に本腰を入れなければならない。
<ローカルスペース>
盛岡が中核市へ
盛岡市が来年4月の中核市移行を目指して、岩手県に同意を求める申し入れを行った。今後は知事が6月定例県議会にこの同意についての議案を提出し、これが可決され知事の同意が得られれば、市は国に対して中核市指定の申し出ができる。予定通り進めば11月には指定の政令が公布される見通しとなった。中核市になると県から市に2千近い事務が移譲され、市保健所が設置され、養護老人ホームの設置許可・監督のほか屋外広告物の条例による設置制限など身近な許認可事務を市が直接担うことになる。
盛岡市内タクシー運賃、値下げ
セキやんひとこと: 市長が「住民サービスを向上させていく上で、中核市移行は大きな前進となる。都市のイメージアップにもつながる。万全の態勢で進めていきたい」と述べる通り、中核市移行の目的は、手続きのスピードアップや地域の実情にあった施策の実施など住民サービスの向上にあることを肝に銘じたい。
県タクシー協会盛岡支部加盟の16社は東北運輸局に対し運賃改定を申請し、6月1日から一斉に初乗り料金を580円から520円に値下げすることになった。こうした既存組の動きに対し、新規参入組の1社では、短距離の初乗り料金を280円にするための申請を東北運輸局に提出した。
セキやんひとこと: 北海道の美唄では、初乗り700mまで230円の料金もあるそうだ。ホントに大丈夫?