第236号(2007年6月1日)
<グローバルスペース>
日本女性、ミスコン世界レベル
メキシコ市で開催された2007年のミス・ユニバース世界大会で、日本代表の森理世さん(20)が満票を獲得し、昨年ロサンゼルス世界大会で2位になった沖縄出身の知花くららさんを超え、77か国の代表の頂点に立った。静岡市で母親が経営するダンススタジオを手伝っている森さんは、将来は国際的なダンススクールの運営を目指すという。前年度のミス・ユニバース(プエリトルコ代表)からティアラを受け取り、「とても嬉しい。まだ信じられない」と語った。ちなみに2位はブラジル代表、3位はベネズエラ代表と続いた。
公文式、インドでFC −企業診断より−
セキやんひとこと: 日本代表が優勝したのは児島明子さん59年大会以来となる。ミス・コンテストは、女性は見世物ではないとして一部に批判はあるものの、日本女性が世界一になると、ちょっと誇らしい。
公文はインドを含め海外44カ国で塾を経営しているが、インドでは一般の学校の教室を借用した直営での運営だった。しかし、ニューデリーを中心に私立高へと進学させる家庭が増えていることから事業の発展性を考えてフランチャイズチェーン展開に踏み切るもの。経営者を募集し、研修を経て9月から開講の予定。ちなみに塾の名称は「KUMON」で、開講時の生徒数は800名を目標としている。
セキやんひとこと: 日本発の漫画やアニメ、ゲーム等いわゆるポップカルチャーを端緒とし日本食やハイテクなどにも波及してきたジャパンクール(日本的かっこ良さ)ブームの根底には、日本の文化や考え方への共鳴がある。産業的な視点からすれば、塾もその流れの一つとして海外でどう評価されるか興味深い。
<ローカルスペース>
海外売り込みは、大連から −盛岡タイムスより−
達増岩手県知事は今月、初の海外公務で中国・大連市を視察。23日に同市の夏徳仁市長と県産品の輸出拡大や技術交流、観光客の誘致などを盛り込んだ地域間連携の強化に関する協定を締結した。その後の地銀講演会で「ジャパンウイークが開催中で日本からは8つの自治体が来ていた。当県は他の自治体より1歩進めた。大連を突破口に中国東北部に市場を広げ、さらに中国全土、そしてアジア各地まで岩手の産品を広げたい」と語り、協定の締結を契機に中国との貿易振興に意欲を示した。
紫波町で、業界がPPPに協力 −岩手日報より−
セキやんひとこと: ピンポイントで重点地域や商品を決め、そこを突破口とする戦略は、地方自治体としては真っ当だ。今夏から相互交流による県庁職員派遣や北東北各県を巻き込んで大連との定期便の就航を模索するなど、対応も迅速だ。トップセールスマンとして市場に対峙する姿勢が見られ、好感が持てる。
東洋大公民連携大学院は、紫波町との協定に基づき、公民連携(PPP:Public−Private Partnership)の手法でJR紫波中央駅前の公共用地開発整備の調査に着手したが、町内の建設事業者ら7社は28日、その公共用地を測量するボランティア作業を開始した。用地内の体育施設、駐車場などの現況図を作製し町に寄贈する。事業者らは「民間も行政に協力しPPP事業を成功させよう」と、積極的な姿勢を示した。
セキやんひとこと: 主に資金面で協力するPFIに対して、事業検討段階から「民や学」が協働する事を加えたのがPPPというとらえ方で良いだろう。まちづくりの新手法として成功して欲しい。
第237号(2007年6月15日)
<グローバルスペース>
340兆円市場と国産ジェット機
米ボーイング社による今後20年間の航空機の需要見通しでは、この20年間で新たに生産される商業用航空機は2万8600機で、金額は2兆8000億ドル(約340兆円)に上るという。地域別シェアでは、アジア・太平洋地域が最大の36%、北米が26%、欧州・ロシアが25%などとなっている。こんな中、三菱重工業MHIは、経済産業省の後押しを得て進めている70〜90人乗りの国産ジェット機の事業化の検討に入った。名機といわれたYS−11以来、悲願の国産機の事業化なるか、高い燃費効率を売り物に挑戦だ。
米ファンド、中国にも触手
セキやんひとこと: 世界の航空機業界は、航空利用客が年率5%、航空貨物需要は6.1%のペースで増えると見込んでいるが、果たしてMHIが狙う機種に市場性はあるのか?来年3月頃までの受注動向で見極めるというが、ターゲットが明確なだけに積極的な営業展開を図るべきだろう。
日本では、このところスチールパートナーズ社が話題をさらっているが、お隣中国でもアメリカの投資ファンドが企業買収に動いている。中国の工作機械大手である瀋陽机床集団(遼寧省)の株式を全株所有していた瀋陽市国有資産監督管理委員会が49%の放出を計画し受け入れ先を募っていたが、米JANAパートナーズがその30%を取得することで合意した。30%にとどまったのは、カーライル・グループによる建設機械大手の徐工集団工程機械(江蘇省)買収計画が難航するなど、中国では外資による有力企業買収への警戒感が強まっており、外資の出資比率は最大30%などの条件がついたため。
セキやんひとこと: 工作機械メーカーである瀋陽机床は、中国政府の重要業種に該当するため、正式決定には政府の認可が必要だ。コワモテ中国もハゲタカ経済移行については、慎重にならざるを得ない。
<ローカルスペース>
盛岡さんさ、和太鼓でギネスへ
10日夜盛岡市新庄の盛岡競馬場で、その数2571個の太鼓が演奏された。さんさ踊り30周年記念事業の一環として企画され、実行委員会の呼びかけに市民が応じて実現したものだ。演奏が乱れるとNGなど世界記録申請に向けた要件は結構厳密のようだったが、参加者が文字通り一体となって演奏され、見事記録達成した。今後はロンドンのギネス本部に記録を送り、審査を経て承認される見込みという。
関高野球、春の東北制覇
セキやんひとこと: 朝ドラ「どんど晴れ」で盛岡が取り上げられている今年、30周年と重なって、さんさ踊りにも力が入っている。是非、盛岡の地域ブランド構築の端緒としたいものだ。
岩手県第一代表の一関一高が、各私立校に特待生が復帰した東北大会を勝ち抜いて、見事優勝を飾った。自分の母校ではないが、公立高校の快進撃にはホントに溜飲が下がった。早速この夏に向けて、従前以上に猛練習を重ねて県大会を一気に突破し、甲子園でもハンカチ王子ばりの活躍を期待したい。
セキやんひとこと: エースピッチャーはじめ日替ヒーローにも我が民区出身者が多く、小学時代から知っており親しみを感じる。また、水曜夜のドラマ「バンビーノ」にも民区出身の女優の卵が出演しているが、13日放映分は結構せりふも多かった。評価は分かれるが、幼少から頑張っていることが実を結ぶのは嬉しい。
第238号(2007年6月29日)
<グローバルスペース>
業界で語る愚
かつて米国コンビニ業界のビッグスリー(セブンイレブン、サークルK、ミニストップ)が揃って倒産し、ちまたでは既にコンビニの時代は終わったと言われていた。しかし、鈴木敏文氏がその米国セブンイレブンの再建に取り組み、業績は着実に回復している。氏は「コンビニエンス(利便性)を求めるお客様に、最初に上手く行った時間的なコンビニエンスしか提供できず、スーパーマーケットなど他業態の時間的な対応に追いつかれ、次なる利便性の提供が出来なかったことが不振の原因だ」とし、顧客が求める本質的なコンビニエンスの提供を徹底的に追求する姿勢は、今日の日本における磐石な地位にもつながっている。
石見銀山、逆転登録
セキやんひとこと: 同じように、アメ車メーカーの不振とトヨタはじめ日本車メーカーの好調さ。地元の同じ業界でもボーナスが出る会社と給料さえも減っている会社。要は「景気のせい」ではなく、「経営の仕方」だ。
この5月にユネスコの諮問機関から「登録延期」勧告がなされ、今年の登録が危ぶまれていた島根県太田市の「石見銀山遺跡とその文化的景観」について、ユネスコの第31回世界遺産委員会はその勧告を覆して、世界遺産(文化遺産)への登録を決めた。石見銀山では、16世紀から20世紀まで銀の採掘や精錬が行われ、最盛期の17世紀には世界中の銀の3分の1を生産した日本の銀の多くを産出した。日本の世界遺産登録は14件目で、文化遺産としては11件目となる。
セキやんひとこと: 5月の登録延期勧告が出た後、石見銀山の次に控える我が「平泉の文化遺産」への影響も懸念されたが、一安心というところ。この勢いで「イワミ」から「イワテ」に弾みがつけば、なお良し。
<ローカルスペース>
日本のヘソ
マスコミ各社がこぞって、総務省発表の「日本の重心」を取り上げた。そのニュース源である総務省統計局のホームページによると、平成17年国勢調査時点で人口分布から日本の重心は岐阜県関市だという。また人口重心の移動を長期的に見ると、首都圏への人口の転入超過が続いていることから、東あるいは東南東へ移動しており、5年ごとの国勢調査の中で昭和40年から45年にかけて東へ8.3キロメートル移動したのが最長で、その後は1〜3kmの移動という。
八戸、久慈、二戸、そして宮古
セキやんひとこと: ちなみに岩手のヘソは、花巻市(調査当時は稗貫郡)大迫町内川目地内である。セキやんとしては、これに倣って右にも左にも偏らない言動上での日本のヘソを目指したいものだ。
岩手県北地域と青森県南の八戸地域は歴史的にも繋がりが深いが、昨年10月から両県当局の後押しも得て、圏域16市町村が災害時の相互応援協定を結んだ。また、八戸市と岩手県北の久慈・宮古の両地方振興局が共同して、全国発売の旅行情報誌に「北三陸」PRする中綴じ冊子を掲載することが決まった。
セキやんひとこと: 従来の県際行政は、市町村が良くても、県が難色を示す傾向が少なくなかった。行政の使命は、「国民が、県民が、究極は市町村民が」幸せな生活を送る社会環境を担保することだ。その意味で、こうした活動は大いに進めて欲しい。間違っても社会保険庁のようなスタンスだけは、願い下げだ。
第239号(2007年7月13日)
<グローバルスペース>
ユニクロ、M&A第1弾提案
ファーストリテイリング社の柳井正会長は、今期予想年商5000億円強を2010年には1兆円にする方針を打ち出し、その手段の一つとして積極的にM&Aを進めるという。早速、世界的なブランド力を持つ米高級衣料専門店バーニーズ・ニューヨークを買収すべく、その親会社の米衣料メーカー「ジョーンズ・アパレル・グループ」に対して、バ社の全株式を約1100億円で買収する提案をし、ジョーンズ社はそれを検討する意向を示している。ファーストリテイリングは、この買収で海外展開や高級路線の拡大を目指したいところだ。
中国車生産台数、4年後は世界一?
セキやんひとこと: 人材面では、一足先にバーニーズ・ニューヨークの在職経験者をR&D担当執行役員に迎えている。また、同社は11月に持株会社「FRホールディングス」へ移行するが、それを機に「再ベンチャー化」を図り、大企業体質を見直すという。日本企業にとっても、M&Aを有効に使える時代が来ている。
こちらも2010年の話。中国主要自動車メーカー14社の占める国内シェアは90%で、その大手14社の生産計画台数を積算すると、2010年には06年の2.5倍にあたる1600万台生産されることになる。日米が世界一を争っているが、ともに現在1100万台強で年率数パーセントの増減に留まっていることから、その生産台数を大幅に上回ることになりそうだ。
セキやんひとこと: 中国の個別メーカーの思惑通りに市場が推移するかどうかは疑問だが、その潜在的な生産能力は侮れないし、実際に20%ずつ毎年増産を続けている。行き着くところ、中国国内でオーバーフローした分が、他国市場を席巻することもあり得る。
<ローカルスペース>
赤べこ東京ドームへ、岩手県勢初
78回目を数える都市対抗野球の東北予選で、岩手県矢巾町に本拠を置く「岩手21赤べこ軍団」が第3代表になった。東北第1代表は昨年日本一のTDK、第2代表は今大会で赤べこを2度も破った七十七銀行、そして赤べこが強豪JR東日本東北に延長サヨナラ勝ちを納めて第3代表に滑り込んだ。かつて富士鉄釜石や盛岡鉄道管理局、岩手銀行、県経済連などで県アマチュア球界の黄金期を築いたが、1987年の新日鉄釜石を最後にここ20年全国(後楽園球場〜東京ドーム)への道は途絶えていた。
認定こども園
セキやんひとこと: 赤べこには、県出身でアメリカ独立リーグ経験者をはじめ様々な才能が集結し、地元の後押しを得ながら、プロ球界への足がかりを虎視眈々と狙っている。野球小僧、ドームでも、頑張っ!
幼稚園および保育所で認定基準を満たした場合に知事から認定され、それぞれの長所(たとえば保護者が働いていても働いていなくても受け入れられるなど)が発揮できるなど、柔軟な運用が可能な施設となる。従来の縄張り行政では、文部科学省は幼児教育と呼び、厚生労働省は保育行政といっていたものを一体化する動きの一環で、平成18年10月にスタートした制度だ。
セキやんひとこと: 秋田県で昨年11月に全国第1号が認定され、岩手県でも今年3月に第1号、7月に第2号の認定がなされた。役所のご都合主義ではなく、利用者の立場で運用されるのは当然だ。
第240号(2007年7月27日)
<グローバルスペース>
産油国の懸念 −NIKKEI他−
WTIで1バレル80ドルにも達しようかという、行き過ぎた原油高に、当の産油国も黙っていられない状況となっている。24日のイラン国営通信によると、同国石油省のジャバド・ヤルジャニ石油輸出国機構(OPEC)担当局長は「市場が求めればOPECはさらに多くの石油を注入する」と述べ、生産枠を拡大する用意があると表明。クウェート石油会社の広報誌(7月号)は「原油価格は1バレル60―65ドルが適当だ」というOPEC高官の見方を紹介した。また、OPEC議長を務めるアラブ首長国連邦のハミリ・エネルギー相も「OPECは、原油価格高騰による世界の景気後退を望まないので、より多くの石油を供給する」と述べている。
日本米、中国へ殴りこみ
セキやんひとこと: 実際、供給量には特に不足はなく、ただ単に投機マネーが暴れているわけで、価格沈静化の妙薬はない。高速道路をぶっ飛ばして行き来している身としては、何とかガソリンの価格上昇に歯止めをかけてもらいたいと切に願う昨今だ。
およそ7000万円の広告宣伝費を投入し、さらに時の人?赤城農相も駆けつけ4年ぶりとなった日本米の中国での販売が、上海と北京で再開された。価格は中国の一般的なコメの約20倍で、新潟県産コシヒカリが2キロで198元(約3150円)、宮城県産ひとめぼれ188元(約2990円)。百貨店で試食した中国国民の感想は、「口当たりが柔らかい」「おいしい」「でも値段が高いのでどれだけ浸透するか」など様々だが、中国巨大市場へ対する日本側は、高品質を売りにして農産物輸出拡大の足がかりにしたいところだ。
セキやんひとこと: 売り込み先として魅力的な中国では、近年富裕層が増加しているとのこともあり、売り込む日本側の熱いまなざしが注がれている。顧客特性と提供価値を的確に把握できれば、あとはそれをピンポイントでマッチングさせられる提供の仕方を構築することに専心することで活路は見出せる。
<ローカルスペース>
岩手マイスター制度、緒につく
岩手大工学部の馬場守光学部長によると、社会人向けに「岩手マイスター」制度を導入することになった。本年度は講習のみを実施し、認定試験は来年度以降になる。コースは3つで、金型・鋳造・複合デバイス分野で予定され、文部科学省の科学技術振興調整費を受けて5カ年計画で取り組む。それぞれ3分野で設計や生産、経営の総合的な力を持ち、地元企業で活躍する人材の育成を目指す。
換気装置老舗、新素材で新製品
セキやんひとこと: 地場のものづくり人材育成への思いを基盤にした実学を踏まえた教育環境の提供については、岩手県立大学開学前からの県の課題で、当時から森邦夫現副学長が一所懸命主張していた。
特許で一時代を築いてきた一関のメーカー佐原は、繊維と形状記憶合金を融合させた新素材を発見し、製品を開発した。これで、同社の定評のある自然換気装置の湿度を感知して自然開閉する付加価値製品の開発に弾みがつくという。今後この素材を活用し、需要が見込まれる分野の製品開発を進める。
セキやんひとこと: しばらく鳴りを潜めていた?地元の発明家が、存在感を示した。もともと換気装置で多くの特許を保有している佐原会長の面目躍如というところ。まだまだ現役のようだ。