第256号(2008年3月7日)
<グローバルスペース>
オバマ Yes,we can
今週はヒラリーが踏ん張り、民主党の候補者選びはまだ決着がつかないが、オバマの優位は変わらない。「そうだ、我々にも出来るんだ」わくわくするこのフレーズが、この選挙戦に大きな影響を与え続けている。オバマ候補は、しばしば「米国をリペア(修理・再生)しなければならない」と語る。リペアとは逸脱した状況を元の状態に戻すという意味だ。「再生」というたとえは、アメリカ人の血をたぎらせるようだ。だから、決して豊かでもない老夫婦が外食に使うはずだった数十ドルをオバマ候補の選挙資金に寄付してしまうのだ。
やはり気になる「私はメタボ」約7割が意識 ―キリンビール調べ―
セキやんひとこと: ロシアの新大統領は42歳とのことだが、プーチンの傀儡と揶揄されるように、若干眉唾ものだ。その点、たたき上げの真摯さを持ったオバマ候補(年齢は46歳だが)には敵わない。
キリンビールが2月にインターネットで実施したメタボリック(内臓脂肪)症候群に関する意識調査で、20歳以上の3954人から回答を得た。「自分はメタボまたはメタボ予備軍だと思いますか」との問いに、「思う」は27.5%、「もしかしたらと思う」は39.5%で、合計67.0%に上った。また、自分の体形についてどう思うかには「太っている」「やや太っている」という回答が合わせて54.6%に上ったが、実際には身長と体重から求める体格指数(BMI)で肥満体形に該当する人は16%しかなかった。
セキやんひとこと: 私には他人事ではない。4月からメタボ症候群を予防・改善するために特定健康診査・特定保健指導が義務化されるが、これについて「言葉も意味も知っている」と答えたのは17.5%にとどまった。政府および厚生労働省の独り善がりとならぬよう、その趣旨について周知徹底を図られるべし!
<ローカルスペース>
小5の三船君(盛岡)が「12歳の文学賞」大賞 ―岩手日報より―
全国から2072作品の応募があった小学館主催の小学生の新人文学賞「第2回12歳の文学賞」で、大賞に盛岡市の岩手大附属小5年の三船恭太郎君(11)の「ヘチマと僕と、そしてハヤ」が選ばれた。エンターテインメントとしての高い完成度と豊かな表現力が評価され、満場一致で大賞に輝いた。
新入社員研修に新風!?
セキやんひとこと: 審査員総評で作家のあさのあつこさんが「この作品の素晴らしさには一同、うなってしまった。文句なしの大賞。子どもの力を侮っていた」と称賛した。このまま伸び伸びと才能が育ってほしい。
北上職業訓練協会が4月に実施する新入社員セミナーは嶋田佳子氏が講師を務め、初めて3日間のスケジュールで実施される。嶋田講師は色彩心理インストラクターでもあり、北上市主催のトレーディング・ゲームなどの講師としても活躍している。初日は「すべては“中身で勝負”と思っているあなたへ」と題して第一印象を磨くこととビジネスマナーを学び、2日目は「答えていますか?それとも応えていますか?」として相手に伝える力とビジネス流の電話応対、最終3日目は「最強のチームワークを発揮する」と題し、ゲームやカラーワークショップを交えてコミュニケーション能力を磨くというカリキュラムで新入社員を啓発する。
セキやんひとこと: 盛岡市産業支援センターの卒業生でもある講師の嶋田さんは、普段から柔らかい発想の持ち主で、お茶目なところもある。是非、タイトル通り斬新な受講成果が得られるよう期待したい。
第257号(2008年3月21日)
<グローバルスペース>
北京、まさかモスクワの二の舞?
1980年7月開催のモスクワオリンピックは、前年12月のアフガン侵攻を非難して日米を含む約50カ国がボイコットした。その結果、当時のソ連と東ドイツで、204個の金メダルのうち6割以上の127個を占めた。ひるがえって、今回のラサの暴動では、中国政府が火消しに躍起となっているが、死者の数も不明でいまだに騒ぎがくすぶっているようだ。また、北京の環境問題が悪影響を及ぼすことを危惧して、マラソンの世界記録保持者であるエチオピアのハイレ・ゲブレシラシエ選手が持病の喘息を理由に、マラソン競技への不参加を表明したり、中国にとって北京五輪開催までの道は決して平坦ではないようだ。
平泉の文化遺産シンボルマークとロゴ、使用受付 ―岩手日日より―
セキやんひとこと: ま、あと5ヶ月にせまり星野監督や欽ちゃんなどの聖火リレーの走者も決まったようなので、まさかボイコット騒ぎにはならないだろうが、しばらくはチベットの動きから目を離せない。
今夏の世界遺産登録を目指す「平泉の文化遺産」のシンボルマークとロゴの使用申請の受け付けが17日から開始された。平泉文化を象徴する「浄土の国」や平和を祈る心が表現されており、幅広い活用が見込まれる。シンボルマークとロゴは、新たなイメージ形成の一環として県が策定し、イメージコピー、音楽とともに1月発表した。使用申請受け付けは当初4月以降を予定したが、地元の観光業者を中心に「早く使いたい」との要望が強く、前倒しした。シンボルマークはアートディレクターの吉田光世さん、ロゴは書道家の武田双雲さんによる。使用の範囲は、文化遺産のイメージの普及・周知につながれば個人、団体を問わない。
セキやんひとこと: 「平泉」についての評価は様々だが、今は素直に登録へ向けて盛り上げたいところだ。
<ローカルスペース>
トヨタ「東北シフト」鮮明に ―日経新聞東北版より―
デンソーの岩月伸郎副社長と福島県の佐藤雄平知事らは福島市で記者会見し、2010年に田村西部工業団地(田村市・三春町)で稼働する新工場の立地協定を結んだと正式発表した。東北や関東の自動車各社の工場にカーエアコンを供給する拠点と位置付け、人材確保や利便性の良さで福島県を選んだ。セントラル自動車宮城工場(宮城県大衡村)に続く東北進出で、トヨタグループの「東北シフト」が鮮明となってきた。15年度までの投資額は約160億円、地元採用は400人と見込んでいる。
山形大でもオリジナル酒
セキやんひとこと: 自動車産業に関しては、東北にとってフォローの風だ。この良き風に、いかに乗っていけるかは、主体である地域の力量にかかっている。
前々255号で、岩手大学の農場で取れた「ひとめぼれ」を原料に、地元の月の輪酒造店が「純米酒 岩手大学」を今年も醸造した話題にふれた。山形大学でも、農学部付属農場で栽培した酒造好適米「出羽燦々」を100%使用し、麹(こうじ)菌に「オリーゼ山形」、酵母に「山形酵母」、仕込み水に出羽三山深層水を用いたオリジナルの“純山形”純米大吟醸酒「燦樹(きらめき)」を、昨年に引き続き発売する。
セキやんひとこと: 食の安全への関心の高まりや、地域産業に対する大学の直接的貢献を求める動きなどが相俟って、農学部を持つ地方大学は「酒」志向で突破口を見出そうとしている。その動きは評価したい。
第258号(2008年4月4日)
<グローバルスペース>
米個人消費、停滞
3月の新車販売台数が前年比12%減で5カ月連続の前年割れとなった。昨年来のサブプライムローン問題に端を発した、アメリカ経済の減速は止まるところを知らない。というのも、関係者一つとってみても、住宅ローンの当事者である住宅所有者、それに貸し付けた銀行、商品化された債権を買った投資家など複雑に入り組んでいて、米政府としては「あちらを立てれば、こちらが立たず」状態となっている。
超安カーの印タタ自動車、東証へ実質上場 ―日経より―
セキやんひとこと: ここは、米国内だけではなく世界中に影響があるのだから、90年代の日本が低金利と企業救済で金融不況に陥った轍は踏まないようにして貰いたい。
インド大手財閥タタグループ傘下のタタ自動車が東京証券取引所に今夏にも上場する。上場するのは株式とほぼ同じ機能を持つ日本預託証券(JDR)で、解禁後の第1号となる。個人投資家は成長力のあるインド企業に円建てで投資できるようになる。タタ関係者らは金融庁や東証、引受主幹事証券会社らと会計基準や情報開示、取引制度について詰めの協議を進めているもよう。タタ自動車はすでに米国市場で米国預託証券を上場しているため、情報開示など手続き上の問題点は比較的少ないとみられている。今後は新興国の企業が同様の手法を使い、東京市場で資金調達する動きが広がる可能性がある。
セキやんひとこと: 預託証券は、外国で自社株式を売買させるための方法のひとつで、Depositary ReceiptsすなわちDR ともいう。以前から、米国、欧州、ドイツなどで発行され、それぞれADR、EDR、GBCと呼ばれ、なかでもADRにはソニーが活用するなど最も有名だ。ますますグローバル経済に拍車がかかる。
<ローカルスペース>
盛岡のITコンサル企業が久慈で縫製事業 ―岩手日報より―
盛岡市のコンサルタント業アウィッシュが久慈市にドッグウエア(犬用服)の縫製工場を立地することが決まった。久慈市出身の内山社長は「久慈には縫製業が集積し、技術の高い人材が確保できる。その利点を生かし、故郷で事業を拡大したい」と述べた。当面、月4000枚を生産し、主にインターネットで販売。提携する大阪の衣料製造会社が布の仕入れ、裁断、アウィッシュが縫製、流通を受け持つ。
久慈出身の関取の引退相撲決まる ―岩手日報より―
セキやんひとこと: 内山裕信社長はホテル勤務時代から独学でIT活用の販売促進ノウハウを身につけ、主にインターネットによる販売コンサルで活躍していたが、今回新たな挑戦を始めた。散漫にならないように留意され、もの作りとインターネット販売ノウハウの相乗効果を発揮されるよう、期待したい。
その久慈市山形町出身である元小結栃乃花の二十山親方(春日野部屋)の引退相撲・断髪式は、来年の1月31日に東京・両国国技館で行われることが決まった。最後の晴れ舞台に立つ二十山親方は「岩手のファンにぜひ見てほしい」と強く望んでいる。今年1月、部屋付きとして第二の相撲人生を歩みだした二十山親方は毎朝、現役時代と変わらずまわしを着けてけいこ場に入り、若手に胸を貸している。
セキやんひとこと: 親方として初めて迎えた春場所では、部屋の関取5人全員が勝ち越しを収め、幕内の栃煌山(21)は技能賞を獲得し、幸先のいいスタートを切った。これから良い弟子をたくさん育てて欲しい。
第259号(2008年4月18日)
<グローバルスペース>
米住宅着工件数11.9%減、17年ぶり低水準 ―NIKKEIより―
米商務省が16日に発表した3月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で94万7000戸となり、前月から11.9%減った。市場予想の平均(101万戸)を下回り、17年ぶりの低水準となった。前年同月からは36.5%減。先行指数とされる許可件数も前月から5.8%減り、92万7000戸となった。
Poppins Keiki Hawaii オープン
セキやんひとこと: 3年前には200万戸、2年前にも少し減ったが200万戸弱、しかし1年前には約150万戸弱と前年比25%もダウン。さらに今年はこの極端な減り方となった。サブプライム問題、恐るべし。
元テレビ朝日アナウンサーだった中村紀子社長が20年前に起業し、今や保育サービスでは大手となったポピンズコーポレーションは20周年を迎え、今年6月1日から 9月30日までハワイで一時預かり保育サービスを実施する。期間限定での実施だが、既に現地での保育園開設などを視野に入れた試行と位置づける。当社は、国内では男女参画施策と連動し、早くから大手企業や警視庁・財務省等の官庁と法人契約し所内託児サービスを展開するなど、業界常識を覆すような積極策を取ってきた。
セキやんひとこと: 女性ならでは視点と事業展開のテンポの良さが、当社の持ち味のようだ。この小気味良さには、男たちは太刀打ちできない。海外でも、こうした切り口で、ひと暴れして欲しい。
<ローカルスペース>
出稼ぎと非正規雇用
岩手県の出稼ぎ労働者のピークは昭和47年で、その数は4万5千人で、全国では約55万人となっていた。それが平成18年時点では、全国で95%減の3万人弱、岩手県は88%減の5600人である。一方、1986年に施行されて以来少しずつ枠が広がってきた労働者派遣法だが、その派遣労働者数は、平成5年度の約57万人から18年度の約321万人に一気に増加している。
県産品のアンテナショップ事情
セキやんひとこと: かつての出稼ぎは基本1年のサイクルだったので、現代の事業が進む時間のテンポの早さに合わなくなったのも、雇用形態の変化に少なからず影響しているようだ。クイックレスポンスがあらゆる業種で必須要件となっており、今後もこの傾向は強まるばかりだろう。
報道によると、銀座のいわて銀河プラザが好調だ。10年前の開店時に比べると、来店者は倍増し売り上げも56%増しとのことだ。東国原知事で話題を呼んだ宮崎県のショップの絶好調さも周知の事実だ。ただし、折角築き上げた実績について、的確な分析をしてその真因を把握しないと次につながらない。消費者、特に首都圏の消費者は価格部分を求めるニーズも根強いが、最近はそれよりも安全・安心・新鮮など品質部分を求めるニーズの方が重視される傾向にある。
セキやんふたこと: ただ、こだわり品が専門の筈の百貨店ではこの15年間に約4兆円から3兆円に売上が急落した。また、スーパーは相変わらず安売り感覚が抜けず、コンビニも過当競争で消耗戦の様相を呈している。一方、こだわり直販サイトの勢いはとどまるところを知らない。アンテナショップは、スーパーやコンビニの真似をしてはならないことは、言うまでもない。すべての中小事業者にとって、他人事ではない筈だ。
第260号(2008年5月2日)
<グローバルスペース>
変わる、購買行動プロセス
消費者購買プロセスの「AIDMA」モデルに異変が起きている。これは消費者が商品を認知してから購入するまでの過程として、1920年代にアメリカのS・ローランド・ホールが示したもので、Attention(注目)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)と段階ごとに変わる消費者心理に効果的に働きかける必要性を説くマーケティング理論の根拠となってきた。しかし、ネットビジネスへのシフトが進んだ近年、「AISAS」すなわち、Attention(注目)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(行動)、Share(情報共有)という購買プロセスに急激に変わりつつあると広告代理店大手の電通などが指摘している。
変わる、販売形態 ―平成19年度商業統計調査より―
セキやんひとこと: ローランド・ホールの時代と違い、時間軸が飛躍的に縮まり情報収集環境が劇的に向上した現代は、時間をかけ自身の中で熟考するより、良くも悪しくも他者情報への依存が強まったようだ。
3年前の調査と比べて、小売業の事業者数は減少したままだが、売上額には歯止めがかかった。しかし、その詳細を見ていくと、燃料小売業は原油の高騰からくる販売額16%超増と別格で、医薬品・化粧品小売業がドラッグストアの台頭もあって14%増と目立っている。
セキやんひとこと: 今回調査から有料施設内事業所(駅ナカと有料道路内施設)の販売状況が新規で加わり、小売業平均に比べた売場1uあたり販売額は、駅ナカが約8倍、有料道路内が約3倍となっている。
<ローカルスペース>
変わる、PB商品の役割
スーパーのプライベートブランド商品が脚光を浴びている。一昔前なら品質にイマイチ信用を置けなくてあえて価格の高いメーカー正規のナショナルブランド品を買っていたものだった。しかし、このところプライベートブランド商品の品質が向上したことや、農産酪農品の急激な値上がりからくるメーカー品の価格高騰などにより、消費者も生活防衛のため安価なPB商品を見直し適正な評価をし始めた。当然、大手スーパーはじめ供給側が、PB商品の提供に熱心に取り組むという流れは、当分変わりそうもない。
変わる、食の嗜好
セキやんひとこと: ダイエー創業の理念である「主婦の店」の本質は、お客様である主婦の立場に立った購買代行である。当然ながら、主婦層に圧倒的な支持を受け順風満帆な店舗展開がなされ、日本最大の小売業に上り詰めた。だが、顧客メリット追求の姿勢に影が差したとき、事業の凋落が始まった。今回のきっかけが、已むに已まれぬ農畜産物価格の高騰でも、今こそスーパーは原点回帰の千載一遇のチャンスだ。
中小企業診断5月号によると、京都の焼き肉店「南山」では、健康に育てられた牛探しをしていて見つけた「いわて短角牛」を提供している。「霜降りでもないのにどうして美味しいの?」といった声が客から上がるという。「食後の胃もたれが少なく、高齢者にやさしい」「美容を気にする女性は低脂肪で安心」など、霜降りの黒毛和牛から脂身の少ない赤身和牛に鞍替えするケースが増えているという。
セキやんひとこと: コラム子曰く、戦前はマグロのトロを捨てていたという話を思い出した、とのこと。食の嗜好も、ヘビーからライトに移っている?感性(胃袋)ではなく、理性(脳みそ)で食うということだろうか。