Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第266号(2008年7月25日)

第267号(2008年8月8日)

第268号(2008年8月22日)

第269号(2008年9月5日)

第270号(2008年9月19日)

第266号(2008年7月25日)
<グローバルスペース>

第4の波 −ダニエル・ピンク著、大前研一訳「ハイコンセプト」より−
 トフラーが25年前に「農耕社会」から「産業社会」そして「情報化社会」を第1の波から第3の波と論じた。ダニエル・H・ピンクはこの書の中で、その後の社会を「コンセプチュアル社会」と呼び、新しい意味を付与する能力すなわちハイコンセプトこそが重要であると述べている。そして、情報化社会のエリートである医師や弁護士などのナレッジワーカーでさえも、今後コンピューターやロボットなどに取って代わられるという。

セキやんひとこと: 原題にRight−Brainersの単語が含まれているとおり、これからの時代は右脳が重要であるということが書かれている。ただ、右脳の鍛え方についての特効薬は、ここでも見当たらない。
ROE崇拝のワナ −原丈人著「21世紀の国富論」より−
 短期的な投資益を求め行き場を見失った年金基金などの資金が、株価の上昇だけを目的にする近視眼的な経営者群にとりつき、ROE(株主資本利益率)信仰の流れができた。いわゆる実体経済と連動しないマネーゲームが、年金基金などの巨額の資金の行方を左右する。したがって、長期的な展望から本来先行投資されるべき部分に投下される仕組みができていない。この仕組みを早急に作るべきと主張している。

セキやんひとこと: 著者である原氏とは10年ほど前に盛岡で面談しているが、この書の内容はその時の印象とは大きく異なり、わが国の産業の復興のために不可欠な視点がちりばめられている。
<ローカルスペース>
岩手北部地震  −岩手日報より−
 洋野町で震度6強を観測した「岩手北部地震」の県内被害は、県災害対策本部や県警などによると24日午後10時現在、22市町村で負傷者73人(重傷15人、軽傷58人)に上った。震度6弱の八戸市の被害は、同市災害対策本部のまとめ(同日午後10時現在)で、負傷者43人(重傷12人、軽傷31人)。本県の住家被害は13市町村の61棟で一部破損などが確認された。新幹線は24日午後2時すぎに復旧したが、宮古市蟇目で線路に落石があった山田線や岩泉線で終日運転を見合わせた。県によると、命にかかわるような大けがをした人はいないという。岩手日報Webサイト

セキやんひとこと: 先月の岩手・宮城内陸地震に続いての地震で、遠方の皆さんにもご心配をおかけしておりますので、地元紙のWEBサイトから直後の様子をお伝えすることにしました。
災害復旧、迅速対応
 たまたまその地震が発生した24日の朝、一関から盛岡まで高速道路で移動した。その際、福島県ナンバーの赤いパトライトを点滅させた消防車両が、たくさん連なって走行しているのに出くわした。地震被害への対応のため震源地へ向かっていることは明らかで、地震発生から7時間ほどしか経過していない時点で既に200Kmも離れた場所を整然と目的地に向けて走行している車列を目の当たりにして、その命令系統は見事に機能していることが伺われた。

セキやんひとこと: 大規模な被災が発生すると、必ず現場で黙々と作業に励む自衛隊員や消防・警察の関係者がいる。自然の前には無力にも思えるが、職務を全うしようとする心意気には心底敬意を表する。

第267号(2008年8月8日)
<グローバルスペース>

北京五輪、始まる
 6日なでしこジャパンが、北京五輪の日本選手団トップを切って登場した。世界ランキングの下位に位置するニュージーランド相手に2点のビハインドを跳ね返し、何とか引き分けに持ち込んだ。今後も前回金メダルの米国と前々回のチャンピオンであるノルウェーとの対戦が控え、気を抜けない戦いが続く。

セキやんひとこと: 翌日の男子も初戦に敗れ、予想に反してなかなか簡単にはいかないようだ。次々登場する日本選手団には、五輪の晴れ舞台で悔いが残らぬよう、まずはベストを尽くすことに専念して欲しい。
スペイン高裁、チベット騒乱を審理  −NIKKEIより−
 スペインからの報道によると、マドリードの全国高裁は、今年3月のチベット騒乱の際、中国当局による市民の虐殺などが行われた疑いがあるとして、非政府組織(NGO)「チベット支援委員会」などからの告発を受理し、梁光烈国防相ら7人の中国高官を「人道に対する罪」で審理することを決めた。スペインの法律では国外で起きた大量虐殺なども裁判の対象となる。1998年にはチリのピノチェト元大統領による政治活動家への弾圧があったとして司法当局が国際手配し、元大統領は英国で逮捕された。

セキやんひとこと: 中国にとって、五輪開催が陽ならば、これは陰の部分だ。それにしても、内政干渉とも受け取られかねないスペインの法制度(他国で起きた犯罪に対しても裁判管轄権を持つ)は、なかなかだ。
<ローカルスペース>
融資姿勢の実態  −企業診断より−
 金融庁の「金融機関の融資動向等に関するアンケート調査」によると、東海地方での融資に対する積極性が非常に高く、逆に中国地方や近畿地方では積極性が低くなっている。また、業態別の融資姿勢では、今秋に統廃合を控えている政府系金融機関の積極的姿勢(積極的+やや積極的で79.4%)が目立ち、信金・信組が69%、地銀・第二地銀が54.7%、主要行は38.3%となっている。逆に、消極的な融資姿勢を示す具体例として「保証協会付の制度融資にシフト」「新規融資にはシビア」「正常先が条件」などがある。

セキやんひとこと: 当地の創業資金調達のケースでも、政府系に申し込んでまったく相手にされなかったものが、地銀から満額融資が得られるなど、金融機関の対応は事前予測がつき難くなってきている。
風評被害、払拭へ  −岩手日日より−
 岩手県は6月と7月の二度にわたり震度6強の地震に見舞われたほか、期待された平泉の世界遺産は「登録延期」にとどまり、県民に大きな衝撃を与えていることから、大地震からの復興と予想を超えて広がる風評被害の払拭そして3年後の「平泉の文化遺産」の世界遺産登録実現を目指した県民ぐるみの活動推進を願い「がんばろう!岩手」を宣言した。さらに、達増知事は、間近に迫った盆休暇の活用について「一関市と平泉町、奥州市を観光に訪れ、『元気です岩手』『がんばろう平泉』を実践してきたい」と述べ、自らの休日も活用し、風評被害の払拭に全力で取り組む考えを示した。

セキやんひとこと: 盛岡さんさ踊りの観客も約1割減となるなど、特に県外からの観光客が激減し、観光地や温泉地では、気ばかり焦る。遠来のお客様を迎える準備は万端なので、安心して「どうぞ、おでって!」

第268号(2008年8月22日)
<グローバルスペース>

HP社、新興国依存が鮮明 −NIKKEIより−
 米ヒューレット・パッカード(HP)が19日発表した5―7月期決算は、純利益が前年同期比14%増の20億2700万ドル(約2200億円)だった。BRICsでの売り上げが24%増え、全体の10%を稼いだ。米国IT(情報技術)業界では、米国市場の伸び悩みを新興国の開拓で補う構図が鮮明だ。地域別の増収率は米州が4%にとどまったが、欧州・中東・アフリカ、アジア・太平洋がそれぞれ16%、14%と伸びた。米国外の売上比率は68%と前年同期より3ポイント高まった。HP社のマーク・ハードCEOは国際展開や製品力に自信を示し「利益拡大を続けられる」と述べた。

セキやんひとこと: 市場の満腹感が蔓延する先進諸国の企業は、製造拠点だけではなく、売り先も新興国頼みで、ますます自国内の空洞化が進むことになる。今こそ、すべてに明確な将来像が必要なのだ。
日本企業の地域別営業利益も、新興国分が欧米超え −NIKKEIより−
 地域別営業利益とは、企業の本社や子会社が米州、欧州、アジアなど地域ごとに稼いだ利益のことで、海外子会社が生産販売して得た利益は、その地域での利益として計算される。08年4−6月期に主要企業(株式時価総額の大きな製造業50社。この50社で東証一部上場企業全体の営業利益の29%を占める)が稼いだ利益の23%が日本、欧米以外のいわゆる新興国で得られ、19%にとどまった欧米を逆転した。

セキやんひとこと: もちろん残りの約58%は日本での営業利益となるが、日本国内の主要企業でも全地球規模での地域戦略が業績の明暗を分ける時代が本格化してきた。
北京五輪、悲喜こもごも
 見事な北島康介選手の連続2冠はじめ、日本選手も頑張っている。特に今回の日本勢はフェンシング銀メダルの太田雄貴選手やトライアスロン女子で5位入賞の井出樹里選手、男子自転車ケイリン銅メダルの永井清史選手など、どちらかというとマイナーな競技でその存在自体を知らしめたケースが目についた。

セキやんひとこと: そんな中、オリンピックの原点ともいえる陸上短距離で2冠に輝いたジャマイカのウサイン・ボルト選手が、100m走で最後流したにもかかわらず世界新記録で圧勝したのには、タマげた。
<ローカルスペース>
ホッケーの町、全国V80 −岩手日報より−
 岩手町の一方井中女子が19日、全日本中学生選手権で27年ぶり2度目の優勝を果たし、地元は歓喜に沸いた。同町チームのホッケー日本一は通算80回目。同町からは2000年の川口中女子以来、8年ぶりの全日本中学生選手権優勝。70年の岩手国体を契機にホッケーの町を掲げてきた同町の各世代が重ねた「日本一」が80回目の大台に乗った。関係者は「町出身の小沢みさきさん(富士大大学院)が五輪出場を果たした記念すべき年に後輩の活躍が続きホッとしている。小沢効果だ」と喜ぶ。

セキやんひとこと: その小沢選手が出場した北京五輪の女子ホッケーは、メダルを目指すも結局10位に終わったが、後輩たちは全国の決勝で5−0と圧勝して全国制覇した。水泳の松田選手が宮崎県でトレーニングを重ねて銅メダルを獲得したように、地方の才能が将来オリンピックで開花するよう期待したい。

第269号(2008年9月5日)
<グローバルスペース>

ユニクロも、新興国へ展開 −NIKKEIより−
 ファーストリテイリングは3日、事業戦略説明会で中国、韓国で早期に100店舗体制を目指すと発表した。未出店のインド、ロシアへの出店も検討。2010年8月期には、ユニクロ事業として、08年8月期見通しの4割増の7000億円を目指す。中国以外のベトナムでの生産も拡大する。

セキやんひとこと: 前号で報じたHP社の業績や日本企業の地域別営業利益から明らかな新興国シフトが止まらない。今度は、米コカコーラが中国最大の果汁会社を買収する動きも出ている。そんな中、以前から海外市場を意識していたユニクロは、その路線の正しさに意を強くし、さらに勢いが増しそうだ。
かの地の大統領選
 民主党に続き共和党の党大会も終了、正式に候補が決まり、米大統領選挙は11月4日の本選挙に向けて終盤戦に入った。立候補表明から約2年ものタフな長期戦で、最終的にオバマとマケインの両氏に絞られた。それぞれ副大統領候補に、ベテラン上院議員のバイデン氏とアラスカ州の女性知事ペイリン氏を指名した。地道な積み上げ作業をしながら、一方ではパフォーマンスを演じ、選挙人の心をひきつけていく。

セキやんひとこと: 大国主義にかぶれた大統領もいたが、かの地に根ざす香り高い民主主義文化を感じさせられる。その結果、来年1月20日には米国民が選んだ第44代大統領が正式に就任することになる。
<ローカルスペース>
この地の首相
 2代続けて投げ出された日本国首相の座。情けなさも極まれり、という感想や酷評が日本列島を覆う。政権与党たる機能を発揮できない政党は、憲政の常道として下野して出直すべきだろう。混迷の中で権力だけを守ろうとするのは、いよいよ混乱を長引かせるだけだ。そして、国民が自らの責任で国政を付託しうる政治家を選出することに尽きる。国民自身、腹をくくることが次世代への責任を果たす道でもある。

セキやんひとこと: 昨年のシンちゃん(以前のインタビューで、夫人がそう呼んでいた)の時は。さもありなんと諦めていたので、本欄では無視して取り上げなかったが、連続となるとさすがに黙ってはいられない。憂国の士として行動をとっている政治家は、坊ちゃんレベルとは迫力が違うはずだ。
次期衆院選候補者で、自民地方支部も混乱
 自民党岩手3区支部の有志から、前岩手県知事の増田総務大臣を自民党の衆議院議員候補者として擁立しようとする動きが出ている。関係者が5日に上京して要請をするというが、当の増田大臣本人が出馬を否定しているので、実現は難しそうだとのこと。もっとも、3区支部内でもコンセンサスを得てないというから、有志が軽率なのか、組織が機能していないのか、という疑念が湧いてくる。総裁以下の党本部のメチャさが、地方支部にまで波及して、政党の体をなしてないようだ。

セキやんひとこと: 地道な日常活動を積み上げてきた支部長を差し置いて、手続きも経ない行動を取ることの重大さが分かっていないのではないか。本来、危機意識を持つ有志であれば、自らの考えを全面的に訴え自らが出陣すべきで、考え方も何も確認していない有名人?に乗ろうとする日和見は許されない。

第270号(2008年9月19日)
<グローバルスペース>

米リーマン、破産法適用申請へ −NIKKEIより−
 経営難に陥っていた米大手証券4位のリーマン・ブラザーズは15日未明、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を裁判所に申請すると発表した。リーマンは住宅ローン資産などの値下がりで、8月末までに合計126億ドルのサブプライム関連損失を計上。株価が急落し、経営危機に陥った。12日夜から米連邦準備理事会(FRB)や財務省を交えて協議し、バンク・オブ・アメリカや英銀バークレイズなどへの身売りの可能性を探って交渉を続けたが、14日午後に決裂した。同時にリーマンは、資産運用部門や投資銀行部門の一部について、今後も他の金融機関への売却交渉を続けることを明らかにした。

セキやんひとこと: サブプライムローン問題に端を発し、米証券5位から3位まで、揃って討ち死状態だ。さらにFRBが、米最大手保険会社AIGに対し9兆円もの巨額融資するに至っても、その収束は覚束ない。
バンカメはメリルを救済合併 −NIKKEIより−
 一方、米大手銀行バンク・オブ・アメリカは同日、米大手証券メリルリンチの買収で合意したと発表した。事実上の救済合併。米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を受けた金融市場の混乱は、大手証券会社の経営破綻と過去最大級の業界再編に発展した。その内容については、1株29ドルでの買収で総額は500億ドル(約5兆3000億円)に上ると伝えられた。

セキやんひとこと: 米金融当局は、なかなか出口を見いだせず、お手上げ状態のようだ。今後は、さらに世界経済そのものへの影響が大いに懸念される。実態のないマネーゲームのなれの果てだ。
<ローカルスペース>
料理人の極上の調味料
 一関市千厩町のレストランあさひやのオーナーである原田シェフが、岩手宮城内陸地震の際に炊き出しボランティアを買って出た時のことだ。被災された老母から「孫が30人いる」と言われてびっくりしたそうだが、それは開拓の苦労を共にした同志の子供たち全員を「自分の孫」と思っているという意味だと知り、その地区の結束力をつくづく感じたという。そして、一流料理人である原田シェフ指導のもとに調理されたご馳走を前に「こんなことでもならなかったら、こんな美味しい料理は食べられなかった」と感謝しきりだったとのこと。

セキやんひとこと: 原田シェフの料理の腕は誰もが認めるところだ。超一流と称されるレストランでも味わえない幸福感をいつも感じる。原田シェフの「心」が、極上の調味料として料理をピカイチにするのだろう。
大井さん、連続メダル
 北京パラリンピック円盤投げに出場した岩手県洋野町在住の大井利江さんは、60歳という年齢を感じさせない力強い投てきで、愛妻の須恵子さんともども目指していた北京でのメダル(銅)を獲得した。前回のアテネでは銀メダルだったが、今回は障害程度の見直しが行われ、かなり不利な条件下での快挙だった。

セキやんひとこと: いつもトレーニングに付き添っている須恵子さん。当然ながらまったくの素人だったが、いつの間にか夫の利江さんにとっては、欠かせないコーチ役を果たしていたようだ。4年後のロンドンを目指すというその意気や良し。ここは、とことんチャレンジして欲しいものだ。フレーフレー、大井夫妻!

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