Sekiyan's Notebook グローカルニュース

セキやんのグローカルニュース


第271号(2008年10月3日)

第272号(2008年10月17日)

第273号(2008年10月31日)

第274号(2008年11月14日)

第275号(2008年11月28日)

第271号(2008年10月3日)
<グローバルスペース>

世界の株、時価総額2000兆円目減り 金融危機が直撃 −NIKKEIより−
 世界の株式時価総額が急減している。9月末の主要な証券取引所の株式時価総額合計は、過去最高だった昨07年10月末に比べ2000兆円以上減ったもようだ。米金融危機で株安に拍車がかかり、世界の名目国内総生産(GDP)の4割強に相当する価値が目減りした。株安による家計や年金の資産減少が消費や投資を冷やし、世界の実体経済に影を落とす懸念が広がっている。国際取引所連盟(WFE)が集計する世界の株式時価総額は8月末で49兆628億ドル(約5100兆円)と、昨年10月末に比べ14兆ドル減少。

セキやんひとこと: 米上下院での金融安定化法案の行方が注目されるが、今までさんざん債券・株高の恩恵で消費を支えてきた米国には最低限の責任として、世界金融の破綻連鎖に歯止めをかけてもらいたい。
ユーロ経済、減速必至
 ユーロ圏ではイタリアなどの減速感が顕著で、そのけん引役だったドイツにも減速感が現れ始めたところだった。ドイツは新興国向け輸出に活路を見出していたが、頼みの新興国ではインフレや金融引き締めなどで景気が鈍化しその影響は必至だったところに、今回の金融危機騒ぎでダメを押された?

セキやんひとこと: 新興国頼みは、日本も同様だ。すでに大手製造業では5年ぶりにDIがマイナスとなり、その兆候が見られる。こうなれば、政治も含め大胆な仕組み変えという手にも現実味が出てきたか?
<ローカルスペース>
啄木の妻節子生家の井戸、復元 ―盛岡タイムスより―
 盛岡市上田3丁目の岩手大学植物園内にある古井戸を含む一画が、石川啄木の妻・堀合(旧姓)節子(戸籍名はセツ・1886〜1913)の生家だったことが明らかになった。以前から堀合家のあった場所ではないかと推定されていたが、今年6月、節子の生家の住所が明記された地割り図が見つかり完全に特定された。同大は時代考証を経て井戸枠などを復元した。堀合家の井戸が埋められずに現存しているのは、温室の植物の注水用として使われていたためという。

セキやんひとこと: 夫である啄木に負けず劣らず短命だった節子が産湯をつかったともいわれる井戸だ。丁寧な調査がなければ、人知れず消えていた事実だ。地道な努力にこそ学究の本質があるのだろう。
進む動産担保方式、日本酒担保に融資 ―岩手日報より―
 岩手銀行は先月30日、釜石市の酒類製造業浜千鳥に対し、動産・債権担保型融資(アセット・ベースト・レンディング、ABL)により、同社が製造する日本酒などを担保に6000万円の融資極度枠を設定したと発表した。 同社は1923(大正12)年に創業した沿岸部を代表する造り酒屋。地元産酒米での製造など地域密着の地酒造りに取り組んでいる。 担保となるのは日本酒の原酒。仕込みから出荷までの期間が長期化する中、ABLを導入することで在庫などを資金調達に活用できるほか、担保としての価値が認められたことで、ブランド力の強化も期待できるという。 同行のABLは7件目。酒を担保とするABLは3件目。

セキやんひとこと: 地銀が拠って立つべき原点は、バブル金融への投資ではなく、動産担保の融資などで、地場の企業を支えるところだろう。こうした地場密着型の工夫は、大歓迎だ。

第272号(2008年10月17日)
<グローバルスペース>

ノーベル賞、純国産コンビに −毎日JPより−
 ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんと小林誠さんのコンビは、いずれも海外への留学経験がない「純国産コンビ」だ。そのうち益川さんには、7日午後7過ぎノーベル財団から授賞の電話が入った。最初は英語だったが途中から女性の通訳が日本語で伝えてくれたという。益川さんは子供のころから文系科目が苦手。「小学校では国語と算数の成績を足して2で割って、クラスの真ん中ほど」だった。苦手意識は今も変わらず、国際学会からの招待も断り続けた。名古屋大職員だった妻明子さんとは、大学院生時代に博士論文の英文タイプを頼んだのがなれそめだが、今も夫婦ともパスポートを持っていない。

セキやんひとこと: もう一人の物理学賞受賞者である南部陽一郎氏はシカゴ大学の名誉教授で米国籍だし、ノーベル化学賞受賞の下村脩さんは国籍こそ日本だが在米でボストン大名誉教授だ。研究者として、それぞれが伸び伸び取り組める環境こそが重要で、それがたまたまその国だったということだろう。
インドネシア、呆れる行政 −ばっくんレポートinジャカルタ−
 同国でもメラミン含有食品問題で、保健省の下部組織である医薬品・食品監督庁(BPOM)が、実際に輸入食品を扱っている店舗へ査察を開始した。表向きはいたって立派なのだが、真の目的は輸入加工食品に課されているMLというBPOMへの登録番号の未取得製品の摘発だ。9月末からの約2週間でジャカルタにある4つの日本食スーパーすべてが400〜800万円分の商品を差し押さえられ、事実上営業停止状態に陥っており、そこから仕入れをしている関連レストランは大打撃を被っている。

セキやんひとこと: ばっくんは、ジャカルタで複数の日本食レストランのオペレーションを任せられている。岩手出身で、かの地の女性と結婚しており、岩手短角牛をメニューに加えて一層良心的な事業にシフトしようとしていた矢先、今回の一連の政府のやり方に泣かされている。ここは正念場だが、乗り越えてほしい。
<ローカルスペース>
県人、四つ車、苦節12年半
 旧山形村(現在久慈市)出身の栃の花が引退してから、関取不在だった岩手県出身角界に待望の後継があらわれた。来月の九州場所で十両昇進が決まった四ツ車だ。この四ツ車というのは、歌舞伎の「め組の喧嘩」に登場する四ツ車大八を継承した四股名で、江戸時代から伊勢ノ海部屋に伝わる由緒あるもの。

セキやんひとこと: この四股名が示す通り、恵まれた体で早くから将来を嘱望されていたが、課題だった立ち会いの踏み込みに鋭さを増し、遅咲きながら「気は優しくて力持ち」を実現した。活躍を期待したい。
飛距離女王がプロ挑戦 ―岩手日報より―
 盛岡市出身で神戸市・江連(えづれ)忠ゴルフアカデミースタッフの斉藤かおりさんは、ドライバーの飛距離を競う第10回ドライビングコンテスト(ドラコン)日本選手権(ゴルフダイジェスト社主催)女子の部で、男子顔負けの312ヤードを記録し、優勝した。昨年の日本女子ツアー賞金女王の上田桃子を育てた江連コーチの指導を受ける元OLは、日本一の飛ばし屋として今月30日からのプロテストに挑む。

セキやんひとこと: 岩手のお家芸ホッケーで鍛えた下半身で、満を持しての挑戦だ。朗報を祈りたい。

第273号(2008年10月31日)
<グローバルスペース>

米国IPO、機能停止状態 −企業診断より−
 米国のベンチャーキャピタル(VC)協会によれば、今年1〜9月の合計IPO(新規株式公開)社数は6社にとどまり、1977年以来の低水準となった。とりわけ、4〜6月がゼロで、7〜9月も1社(米国外の市場では2社がIPO)と、機能停止の状態となっている。さらに、パフォーマンスは市況の混乱もあり、今年IPOした企業の株価の3分の2が上場価格を下回っている。VCはIPOが近いレイター段階の既投資先企業へのケアが増え、新規投資はほとんど期待できない。こうした厳しい基調は、09年も続くものと思われる。

セキやんひとこと: この記事が書かれてから、さらに市場の混乱に輪がかかったが、日本にとっても対岸の火事とはいかない。実体経済で価値の正当性を証明する以外、市場の信頼回復に有効な手はない。
威風堂々、オバマ候補
 米大統領選挙は、11月4日の投票日に向けてカウントダウンだ。黒人初の大統領が実現する可能性が高く、実現すれば米国が人種差別という壁を乗り越え、文字通り自由の国が具現化する。予備選挙でヒラリークリントンが敗れ、初の女性大統領はならなかったが、よりアメリカらしい選択の時が近づいている。

セキやんひとこと: 堂々と論戦を重ね、オバマ氏に風格が感じられてきた。自国発の金融危機の最中でも、次なる国の担い手を選ぶ戦いをしっかり実行させるという点には、かの国の成熟度を感じてしまう。
<ローカルスペース>
江津市、地方の元気再生事業
 島根県江津市では、内閣府「地方の元気再生事業」の採択を得て、産業人材の還流による「内発型企業立地システム」事業を開始した。これは、地元企業の人材を他地域の企業に派遣し、技術や仕事の経験を積んで産業振興につなげるもの。その認定第1号の派遣先として、盛岡市の鰍lURATAが選ばれた。11月から島根県の技術者が数名数ヶ月間にわたって盛岡市の企業で修業し、それをもとに西日本での新事業を展開することになる。当地のMURATAの技術力の高さが評価されたことは誇らしい。

セキやんひとこと: 島根から数度にわたって下見に来県され、実現に至った。先方の島根ではニュースで取り上げられたが、当地では関係者しか把握していない。地道にやり、大きな成果を出す作戦で行きたい。
南部鉄器 for Euro ―盛岡タイムスより―
 盛岡の代表的な工芸品の南部鉄器を世界に通用するブランドとして構築し、フィンランドのデザイン導入で海外への販路を確保しようとする事業で、海外で確立した南部鉄器ブランドや評価を日本に還流することで国内での販路拡大も狙う。06年度から開始し、今年度は試作品や各種デザインの最終調整に取り組んできた。来年1月のパリでの展示会を前に、今月中旬東京でデザイナーやシェフなどを対象に発表会を開いたところ、デザイン性には一定の評価を得る一方、調理器具としては重さが課題との指摘もあった。

セキやんひとこと: そんな派手な取り組みではないが、ターゲットを絞った仕組みで試作品を製作するやり方は、市場評価の確認には極めて合理的な手法だ。「誰にでも売りたい」は「誰にも売れない」に通じる。逆に、一人(的を絞った特定の個客)に売れれば、必ず拡販の可能性が見えてくるのだ。

第274号(2008年11月14日)
<グローバルスペース>

オバマ、Yes We Can
 次期第44代米国大統領は民主党のバラク・オバマ氏に決着した。今回の大統領選は、投票者数が過去40年間で最高を記録するなど米国民の関心は非常に高かった。民主党は同日行われた連邦議会議員選挙でも、それまで無所属議員2名を加えて過半数だった上院では単独過半数を獲得、下院でも6割に迫る議席を確保した。安定的な政権基盤を得た新大統領には、存分な力量発揮への期待が高まっている。

セキやんひとこと: 過熱気味のオバマ旋風をどう追い風にしていくかだが、彼のぶれない姿勢からすると、期待してよさそうだ。ただ、経済問題の解決に対する過度な政治への期待は重荷だ。グローバル経済の今、もはや政策での対処は困難だ。経済は生き物であることを再度噛み締め、経済自体で完結すべきだ。
陳水扁前台湾総統、逮捕
 12日台湾の台北地方法院(地裁)は、陳水扁前総統の逮捕を認める決定を下し、検察当局は総統府の機密費流用などの疑いで陳氏を逮捕した。台湾で総統経験者が逮捕されるのは初めてとなる。

セキやんひとこと: 総統に選ばれた2000年、49歳だった陳水扁氏は「台湾の子」と呼ばれ熱烈な支持を受けていた。それから8年半を経て、こうした状況にいたった。何はともあれ、政治から独立した司法に公正な事実確認と裁きを、そして陳氏には真実の開陳を、望みたい。
<ローカルスペース>
補助金不正使用の本質に
 日本の民主党は一連の国庫補助金不正流用問題の防止策をまとめた法案を提出すべく準備している。どこでもやっているということは、そもそも制度そのものに問題があるということだ。そこにメスを入れなければ、トカゲのしっぽ切りにしかならない。今回は関係者の処分などもさることながら、制度の根幹部分に関する仕組みにも踏み込み、使い切りしなくてもよい仕組みの構築も盛り込むということだ。

セキやんひとこと: 以前から指摘(平成13年本ニュースの71号76号でも取り上げている)している通り、公的セクターの無駄遣いの元凶は形式単年度主義と現行の会計検査制度にある。まずは、単年度主義を廃して繰越を認めることは、一歩前進となろう。つまり、7年前と何も変わってなかったということだ。
県人は当せん後も堅実?07年度宝くじ調査 ―岩手日報より―
 みずほ銀行宝くじ部が、昨年度百万円以上の当せん金を受け取った県内の52人(男31人、女21人)にアンケート調査した結果、男性はイニシャルK・Sさん「50代会社員、血液型はA型で魚座、購入歴10年以上、枚数は10枚」、女性はM・Tさん「50代主婦、血液型A型で水がめ座、購入歴10年以上、枚数は10枚」というモデル像が明らかになった。当せん金の使い道はトップが「借入金の返済」で、次が「貯蓄」。今後の生活スタイルは「変化しない」が最も多く、「家族サービスの増加」が続き、現在よりも将来を重視する堅実な傾向がうかがえる。

セキやんひとこと: ワイドショーの恰好の話題となった一関市の宝くじ2億円当選者殺人事件は、記憶に新しいところだ。当せん金額もケタ違いだが、あのケースは、一般的な県人感覚と異なるということだろうか。

第275号(2008年11月28日)
<グローバルスペース>

独ポルシェ、異常な決算
 ドイツ、ポルシェの今年7月期決算は、売上高74億ユーロに対し税引き前利益が85億ユーロ(約1兆円)となった。これは、同社が売上高で15倍もあるフォルクスワーゲン(VW)社の株式を42%強まで買い増し、さらに31.5%に相当するオプションを持っていることに起因するようだ。ただ、このオプションの仕組みについては、市場関係者も良く分からず透明性に欠けるとの指摘があり、VW社からの強い反発もある。

セキやんひとこと: この両社のさや当てについては、国営企業の名残だったフォルクスワーゲン法を欧州委員会から問題視されるなど、ポルシェの創業者自らがビートルをデザインした時代とは隔世の感がある。
荒れるアジア
 インド西部のムンバイ中心部の高級ホテルや駅などでイスラム武装勢力を名乗る集団によるテロが発生し、銃の乱射や爆弾などで日本人1人を含む100人以上が死亡した。また、タイでは反政府派の市民団体が国際空港を閉鎖したことから、9月に続き非常事態宣言が発令される事態となった。

セキやんひとこと: インドでは拘束中の仲間の解放を要求しての暴挙で、タイではソムチャイ政権の退陣を求めての決起だ。日本でも、犬の敵討ちで思い込み殺人のご時世だから、放言首相もご用心が必要かも?
<ローカルスペース>
白い恋人、不祥事バネに最高益 ―日経、北海道版より―
 札幌市の石屋製菓の2009年4月期の最終利益は20億円弱と、過去最高益になる見込みだ。主力商品「白い恋人」の賞味期限改ざんなどの問題が発覚後、昨年8月から全商品の回収と3カ月間の営業休止に追い込まれ、11月に製造・販売を再開してから約1年。不祥事を契機とした在庫管理の徹底などが収益向上に寄与。売上高も過去最高の100億円超となる見通しだ。

セキやんひとこと: 起こしてしまった不祥事そのものは、消すことができない。大事なのは、その後の対応だ。不祥事をきっかけに経営破たんに至るケースは多いが、襟を正して再出発した石屋製菓の場合は消費者にも評価されたということだろう。値上げした7月以降も売上が減っていないというから、すごい。
「やまがた牛」に応援団、首都圏消費者ら設立 ―岩手日報より―
 首都圏の消費者らで組織する「NGO大地を守る会」(本部東京都港区)と新岩手農協(本所滝沢村)の短角牛肥育部会(下舘進部会長)は、久慈市山形町内の繁殖牛購入に消費者が出資する「やまがた村短角牛応援団」をスタートさせた。減少する短角牛を維持・増加させるのが目的で、1口5万円の30口募集に、5倍の応募があった。「応援団」は出資金150万円と同農協からの補助金で繁殖牛の子牛5頭を購入し2014年まで飼育。毎年生まれる子牛を同部会の農家に25万円程度で売却する。利益は飼育や消費者との交流の経費に充てる。団員の特典は、母牛と子牛の命名や、飼育の様子など定期的に知らせてもらえるほか、現地での交流会にも招待される。期間終了後、出資金は返却される。

セキやんひとこと: こうした仕組みは、いわゆるインチキ和牛商法を行った一部の不心得者のせいで最近評判は今一つだったが、良識ある消費者と真面目な畜産農家が力を合わせる今回は成功を願いたい。

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